いつの間にか全国区『桜海老のかき揚』

いつの間にか〇〇…ってことは世の中によくある。まあボクの場合は「いつの間にかサイフがカラに」があまりにしょっちゅうのことなのであって、もう“いつの間にか”なんて思わなくなってしまっているけれどね。
31種類のアイスクリームで有名な「サーティーワン」もいつの間にか「Baskin-Robbins」となっていて、数年前に新しいロゴの看板を見た時には別のお店かと思った。しかしそれは本来の企業名を前面に出しただけの話であって、その運営内容に変わりはない。

先日ちょっと欲しいものがあって県東部の地元ホームセンターに行き、まあ買い物で疲れて喉も渇いたし…とそのサーティーワンのアイスを食べることにした。イートインコーナーのテーブルにはその社名のロゴがあしらわれているんだけど、それにはちゃんと31という文字が組み込まれていて、改めて優秀なデザインであることに気が付いた。色使いや配置にもセンスのよさが表れていて、もう食べる前から楽しくて嬉しくて美味しい!という感情がまるでサブリミナル効果のようにスリ込まれているのがスゴいよね。そして実際に食してみても良質なそれは安心な満足を与えてくれるのだな。
さてその欲しいものは結局手に入れることが叶わず失意の帰路となったわけなんだけど、やはり昼どきともなればハラもへってくるのであって、久しぶりにトナリ町の鍾庵さんという立ち食い系チェーン蕎麦屋さんに行ったのよ。ドライブイン的で簡素な造りの店舗が多いが、その献立料理内容はヘタな蕎麦屋よりよっぽど美味いぜ!と断言してもいいくらいであり、このボクも一目置く存在なのよね。


Olympus  PEN-F F.Zuiko Auto-S 1.8/38  @ SONY NEX-7

もちろんお願いするのはイチオシでウリの『桜海老かき揚』だ。蕎麦の温かい冷たいにかかわらず、こうして揚げたて熱々サクサクのかき揚が別皿で提供されるところが本格テキ。ドンブリにザッとセルフでトッピングしてこの香ばしい風味を蕎麦に移して食べてもいいし、別皿カリカリを崩しながら食すのもまた素晴らしい。
テレビのグルメ番組や情報ニュースのオカゲで由比漁協が直営する「浜のかきあげや」が有名になり連日大盛況を呈しているようだし、休日ともなれば“行列2時間待ち”など当たり前になっているらしい。まあソレはソレで大変に結構なことなんだけれども、べつにソコじゃなくたって静岡・駿河湾奥名産の美味しい桜海老はサイコーの状態で食べられるものなんですよ。
ただねぇいつの間にか全国区になってしまった『桜海老かき揚』ね、富士宮焼そばのように多発しているニセものマガイもんに騙されないようにしてほしいものです。ええ、静岡にいらしていただければ間違いないってことで。




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いつの間にかフェイバリットになっているレンズもある。今は無きミノルタカメラがかつてドイツのライツとテを組んで世に送り出したレンジファインダー銀塩フィルムカメラCL(とその進化形CL-E)というものがあったが、そのセットレンズだったM-ROKKOR 40mm F2である。
マニアの分析だとこのレンズには三世代あるらしいが、いずれも同じ光学系で設計がライツ、製造はミノルタという部分は変わっていない。ってことはあの有名なSummicron 40mm F2と一緒?なギモンも生ずるわけなのであって、まあうるさいことを言わなければ一緒と考えていいんじゃない?と思うボク・元ニコン党員である。
このレンズは亡き父から貰ったMinolta CL-Eに銘玉と呼ばれるM-ROKKOR 28mm F2.8と共に用意されていたものなんだけど、最初にその素晴らしさに感銘を受けたのは父母と三人で旅行に行ったときに、伊豆のロープウェイの中で撮った父母の肌に生気が宿っていたことなのだ。色気というか体温とか触感みたいなものさえ再現しているその画像にボクの目はクギ付けになった。


MINOLTA  M-ROKKOR 2/40  @ SONY α7

人によっては“空気感を写す”レンズと表現する。また別の人は“優しさや感情を描写する”と言う。オカゲで当時の販売価格をはるかに上回るプライス設定で現在の市場に流通していて、ボンビなエロおやぢの経済力では簡単に購入は難しいだろうなあ。いずれにしても現代のレンズにはない深い味わいのある描写なのである。たまたまの気まぐれで使ってみたものの、あらためてその凄さに驚くのよ。そしていつの間にか「気が付けばいつも装着している」というレンズになってしまった。
小型で軽量だしヘリコイドつきアダプターの併用で“寄れない”という欠点も解消された。あとはどんな作品造りに使うかってことだけなんだけど、もう一本のM-ROKKOR 28mm F2.8もきちんと使ってみたことがないのでね、もう気になって気になって仕方がないのよ。
そして本家ライツのレンズってのも持ってないからなあ、一本くらいあってもいいんじゃない?なんてみょ〜な虫も疼きだしてるしさ、これまたいつの間にか抜け出し不可能な身になっている例の沼住民なのよね。