光源氏ハンパねえ!けれど今はまだ…


今はまだ 同じ御衣(おほんぞ)の いろなれど



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御衣は「おほんぞ」と読み(使うシーンや着る人物の身分などによって読み方も変わるが、この場合はこれで)平安時代の貴族はその階級を装束の色で識別していたのである。軍隊のように同色の制服にバッジや階級章で表しているのとは違い、さぞかし華やかだったことだろう。ただ現代に生きる我々は天皇家の式典などでその片鱗に触れることくらいしか手立てはないようだけれどね。
平安時代の文学・紫式部による源氏物語、その第三十五帖 若菜下では「…御衣(おほんぞ)のいろも深くなり…」と柏木衛門督に小侍従が語った言葉が綴られていて、現代語に訳すと「…お召し物の色も濃く(=上位の色に)おなりに…」となり暗に昇進したことの比喩となっているのよね。う〜む、ジツに奥ゆかしいというかニッポン文化のエッセンスみたいな表現ですな。
まあ肝心の主役である超イケ面モテ男・光源氏は友人の元カノ、ツンデレ、上司の奥様、インテリ系美女、ロリ、熟女、癒し系など…ヲンナとみれば甘いコトバとプレゼンでコマしてはひたすらヤリまくる物語なのであって、ガッコーの教科書にふさわしくない内容の章も少なくない。読み方によってはただの超エロ大河小説と踏む向きもあるけれど、当時の政治経済や熟成した文化そしてそこに生きる男女の機微を繊細かつ大胆に織り上げた珠玉の名作だとも言えるのよ。
ただねえ、六条院というハーレムまで光源氏が作ったという展開はあまりに飛躍し過ぎなのではありませんか?もしかしてアナタの深層欲望なのかな、紫式部さん。昨今の流行フレーズで言うなら「光源氏ハンパねえ!」てなところですか。おっと脱線ですな、元へ。
次第に大きくなりつつも庭の柿の実は未だ“青柿”。若葉も実も最初はライムグリーンの鮮やかさだったけれど、このところその色はだんだん深みを増している。今はまだ葉に紛れて目立たずにいるその実、夏の終わりには明確な変化が訪れいわゆる柿色に昇進するのだ。ただどれだけ落ちずに残ってくれますかね、大雨大風・台風に突風…苦難の道がこの先待ち構えていますから。
今年も甘くておいしい実に期待してます。





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涼しい風が楓の木陰から吹いてくるのよ



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