しいたけそば

残り物ですが

帰省した折にパソコンやスマホに溜まったフォトの整理をした。まあパソコンのほうはストレージにヨユーがあるのであまり問題ではなかったのだけれど、スマホはなんだかアヤシくなりそうだったので早めの処置ってことでしてね。

その中に今年の元旦に食した一杯の蕎麦のフォトがあったのよ。『しいたけそば』…ベツにどうってことのない食べ物なんだけれど、みょ~なリアリティーというか、いつもの緻密で精細なデジタルフォトとは違う響きがあるような気がするのね。
フツーのフォトと違って太くて白いフチ取りがあるのはポラロイド写真だからです。あっ、正確に言いますとポラロイド風に撮れるスマホのアプリを使ったものですね、ボクはこいつがかなり気に入ってましてね、もう何年も使ってます。スマホの機種変更をしても再インストールして使い続けています。
スクエアフォーマットですからデジタルカメラを構えるときみたいに構図をアレコレ考える必要もなく、また出来上がったポラも人工甘味料や着色料にまみれた食べ物みたいにバーチャルな世界となっていて楽しいのよ。

何も考えずに気軽に撮れるからメモ代わりにも使う。かかりつけ病院の営業日、オークションで落札した品の送り状、新聞の気になる記事や新刊本の広告、食品パッケージの製造元データ、酒のラベル、日常の出来事…とにかく何でも撮っちゃう。ファイルサイズが小さいのもいい、バカスカ撮っても重くならないし、メール添付の時もスムースにいける。ホンモノのポラロイドみたいな麻薬テキにベッタリした毒々しさはないけれど、案外「フレームで囲われた日常」みたいなカンジで絵になるところがステキじゃないか。
平素はウデもないくせにやたら高価な機材を使ってみたりするヤローがRoidizerってスゴいぜ!みたいなことを吹聴するのもヘンというか信用できましぇ~んなんですけど、まあとにかく好きなんですからシカタありませんね。
ってねえ、たかが一杯の『しいたけそば』から大脱線して吠えまくり…いーかげんにして本線に戻りなさい。

INFOBAR A03 Roidizer

元旦に『しいたけそば』を作ったのには理由がある。母上の体調がイマイチで食欲も少な目、「なにか刺激の少ない優しい味のもの」というご希望に応えたのがこれだったのね。だからってオマエが元旦から生シイタケを煮たりするハズねーだろ!と云うのはズボシなのでありまして、ジツは年末に母上が『お煮しめ』と作ったときに余分となってしまい冷蔵庫にストックされていた椎茸の煮物、いわゆる残り物ってやつを再利用しただけなのね。な~んだ…なんてガッカリしないでください、コレだってけっこー美味いというよりかな~り激しく美味しい蕎麦だったんですから。
こんなそばを作ってみたのは過去に三島駅前ランチ探訪記(7-4)『椎茸そば』@三島駅そば処なんて駄文日記にしたためてある立ち食い蕎麦の記憶が鮮烈だったことに他ならない。当時の日記を見ると

名物の『椎茸そば』は¥380、立ち食い蕎麦にしてはけっこーなプライスだけど、出されたそれを食して納得以上のものを感じた。あまり甘くせず醤油風味を利かせて煮た椎茸スライスがドバッと乗っている。そして薬味のネギだけが添えられた超シンプルな一杯、こいつが美味いったらありゃしないのである。あ〜コレを頼んでよかったなあ…せっかく着替えて心地良く昼食に備えたのにまたアセダラになっちゃったけどさ。サスガに“伝統の味”と謳うだけのことはある、伊豆方面に電車でお越しの際はぜひオススメしたい。

などと記述してあり、もうベタ褒めなのよね。
今回使った椎茸の煮物は全くその時のものと一緒で「あまり甘くせず醤油風味を利かせて煮た」ものであって、それは母上の味付けならではのものなのよ。ボクが煮たらもっと甘くてコッテリ濃厚…みたいな煮物になっていただろうから、そのお味の再現は出来なかったかもね。
正月から「しいたけそば」って笑えますけど、まあこーゆー時もあるってもんです。でもほっこりとシアワセであったことは忘れられない記憶なのであります。




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オキザリスの物語


キリギリスではありません「オキザリス」です
当家の庭に群生していて
温かくなると毎年カオを出しては楽しませてくれる花です

早朝はこんな風に花弁を閉じて貞淑なカンジなのでありますが…

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陽が昇るころには赤紫の花弁をメいっぱい開き競い合うように輝きます

通路なので踏みつけちゃいそうになりますが
けっこーこれでも気を遣って過ごしております

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