■ キリンディスティラリー 富士御殿場蒸溜所
秩父宮殿下の足跡も辿ったしビール飲み放題のバイキングも堪能した。残るは3rd.ステージの工場見学、キリンディスティラリーさんの富士御殿場蒸溜所と云う処でそれを受け付けていただいているのですが、食品関連の工場見学ではやはり試食試飲がお楽しみなのでありましてね、あれだけビールをバカスカ飲んできたにもかかわらず、まだウイスキーなんて飲るつもり?な御一行様なのであります。
キリンさんも国産ウイスキーのシェアに於いて重要な一角を占めているので国内各所に蒸留所があると思いきや、この御殿場の蒸留所オンリーで製造されている事実にはちょっと驚きましたけどね、ショウルームにはお馴染みのブランドから滅多にお目にかかれないプレミアムクラスまでが展示陳列されていて、酒好きとしてはソレらを見ているだけでもけっこー楽しいものです。
近代的で清潔な設備で製造されるキリンさんのウイスキーであるけれど、様々な香りのサンプルやフレーバーチャートが置いてあることに象徴されるように、やはり最後は人間の五感でそのお味がシェイプアップされてゆくことを語ってくれるのね。
マッサンはスコットランドの製法を学びその精神と技術に磨きをかけていったわけですが、キリンさんは英国だけでなく米国のバーボンやカナダのウイスキー製法をも融合させてオリジナルな「ジャパニーズ・ウイスキー」を完成させる方向で取り組んできたようです。それにしてもオーク樽の中でエイジングされてゆくウイスキー原酒が年月とともに色合いが増し、またその量の減少によって香りも凝縮されてゆく姿には感動しますね。
銅製のポットスチル設備に掲げられた重厚な紋章や保管庫で静かに眠るウイスキーたちを見ると、お家でやたらにぐびぐび飲み散らすってのはシツレーなことなんじゃないか、もっと大切に慈しむようにいただくべき…なんてシンミョーに考えてしまったりもするわけですよ。工場見学もダテじゃない。
そんな見学コースは工場の無機質な通路を順に移動してゆくわけですが、壁面は森のフォトがプリントされたタペストリがずっと掛けられておりまして、ナチュラルでクリーンなイメージをアピールしているのであります。
さていよいよお楽しみのテイスティングタイムです。
もっと小さなショットグラスやチェイサーが用意されているのを想像していましたが、実際はレギュラーサイズのロックグラス(キリンオリジナルの「富士山グラス」です)のみがスタンバイされていました。
そこに注がれるウイスキーは『 富士山麓 Signature Blend 』というプレミアムウイスキーなのであります。しかもシングルを一人二つ…バーなどの酒場でいただけば一杯千円以上は確実にする高級酒を二杯もいただけるんです!キリンさん太っ腹ねえ。
サスガにふくよかで深い薫りがしていい感じです。ボクが平素愛飲しているスコットランドやアイルランド製のウイスキーに比して劣る部分はありませんねえ、これまではキリンさんのウイスキーといいますと、どちらかと言えばさっぱりあっさりキリッとみたいに…まあ日本酒で云いますとはんなり辛口系純米酒みたいなイメージを持っておりましたが、やはりそれだけじゃないんですねえ…見直しました。
そして手渡された別のグラスには御殿場の清冽な湧水とスポイトが入っておりまして『富士山麓…』の入ったグラスに一滴また一滴と少しずつ加えてはよくステア&ミックスし、そのテイストの変化を感じ取るという素敵な体験もさせていただきました。
終了後はスーベニーコーナーでシングルモルトのウイスキー(『富士山麓…』は高価過ぎて買えなかった)とフレーバーチャートをプリントしたコースターなどを購入して帰りました。
いや~楽しく充実した一日でしたねえ、町内会のレクリエーションでこんな風に知的欲求を満たしてくれるプランは初めてだったんじゃないかな。そうそう、ボクにも何年か先に幹事のヨテーが入ってるわけなのよ、ちょっと考えておかないとなあ。
◆ キリンディスティラリー 富士御殿場蒸溜所
静岡県御殿場市柴怒田970番地
TEL=0550-89-4909
ACT=9:00-16:30 月曜休館(祝日の場合は営業→翌平日が休館、年末年始休館)
エロおやぢの拙い文章とフォトなんかより、この動画の方が解りやすいかもね。