「四季」は巡るよ

エビフライとカニコロッケのミックスランチ

キッチン タイム四季

きっとニッポン全国には「四季」というナマエのお店は数えきれないくらいあるのだと思う。数えたことはないけれど、図らずも日を置くことなくこうしてその名を冠した別々のお店に行くことになって、ボクはそう考えたのよ。

よく言われることとして「日本人ほど四季を感じて生活する国民はない」というものがありますね。確かに日常の中に春夏秋冬それぞれの、しかも細分化された節目を表す言葉があったり、カレンダー然り、ニュースの話題然り…もうあまりに当たり前すぎて意識することはないのだけれど、しっかりそれぞれの人生に組み込まれて私たちは生きているのですよ。こうした文化は諸外国には存在せず、ニッポン独自のもののようです。

当然食生活にもそんな習慣が色濃く反映されているのでして、和食が世界文化遺産に認定されたのもそんな一面があるからなのでしょうね、いやはやシアワセな国に生まれたものです。
春の節句にはハマグリ汁、青葉のころに初ガツヲ、盛夏の土用丑に鰻蒲焼、秋の夜長はお月見団子、師走の冬至には南瓜料理、厳寒期の大寒には生みたて玉子…などとパッと思いつくままに挙げてはみますが、これは本当にその一部でしかなく豊かな食生活のインジケータとして私たちの魂の中に脈々と引き継がれてゆく偉大な食文化なのであります。

そんな繊細な感覚はやはり巡る「四季」そして「旬」というものが大切にされ、いろいろな国の食文化が伝わり拡がり融合されてしまっても、何よりも優先されて食の根幹として私たちに生きる喜びを与えてくれるわけですね。心ある料理人がこのキーワードを放っておくわけがありません、その飲食店の礎として看板に銘することとなります。

先日は「カフェテラス 四季」さんでしたけれど、この日は「キッチン タイム四季」さんなのです。なんだか「四季」ってついているだけで嬉しくなってしまい、シゴトちうの泥ホコリ油まみれの汚ったねー格好&アセダラ臭っせ~状態にもかかわらす、そのドアを開いてしまったエロおやぢなのよね。周囲を見回してもそんな風体で来店しているのはボクだけで、皆さんフツーにキレイなご婦人方が圧倒テキに多く、まあハッキリ言って違和感アリアリ、浮きまくりってことです。

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それでも美味いもん食いたさに開き直ってメニューブックを開くのである。
ふむふむ、いろいろあるけどさ…この『ミックスランチ』¥980ってのがヨサゲじゃないか。有頭エビフライにカニコロッケが付いてるし、ライスかパンの選択、赤出し味噌汁かポタージュスープを指定できるようになっているのね。

休日のプライベートなら迷わずパンだ。何故ならディッシュについたソースを残さずパンで拭き取り、そのままクチに…って美味しいものを漏らさずいただくというセオリーが正しくジッコー出来るからなのであって、ゴハンはこーゆー芸当が出来ないからなのよ。
ところが今はシゴトちう、何より優先させるのは午後のエネルギーを如何に効率よく摂取できるかってことなのであって、これにはゴハンという存在が欠かせないのだな。
いや~有頭のエビフライ久しぶりじゃありませんか。美味いなあ、ジツに美味い。ふんわりしてるのにプリプリな海老の身肉、香りや甘みも申し分ない。有頭ってところもミソチュウできるわけでポイントが高いしさ。
カニコロッケもいい感じですよ、オリジナルらしきトマトソースがまた洋食屋さんらしくてウキウキさせてくれます。その他の付け合せ類も手作り感ビシビシで申し分ありません。そうそう、ポタージュスープね、これがまたエクセレントなんです。隠し味っぽくアメリケーヌを薄っすら感じるけど、まあソレには触れないで置きましょうか、美味いからいいんです、知らなくていいことは知らない方がいいんです。

そこそこにオナカも一杯になって満足…と言いたいところなのですが、しかし…しかしなのです。なんだか満足感が100%になってくれないのですねえ。確かに美味しかったし、ボリュームにもそんなに遜色はないし、コーヒーカップは店名入りのオリジナルで悪くなかったし、店員さんの対応がイマイチだったとか、お店が清潔じゃなかったってこともないわけだし…マイナス要因は皆無なのに、どうして?何で?誰かそのワケを教えてくれないかな…、また行ってみたいってキモチにどうしてもならないのです。



キッチン タイム四季
愛知県一宮市西五城高坪前 25-1
TEL=0586-61-4400
ACT=8:00-21:00 火曜定休





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