■ 尾張ナゴヤの中華めし 第七回
中華そば「ふじや」
メニューはラーメンだけ…というお店は多くはないけれど、決して珍しいものでもない。しかし午前十一時半から午後は一時半までという超短時間な営業タイムのラーメン店はそうあるものじゃない…と思う。ちゃんと調べてはいないけれど、多分かなり珍しい部類かと判断します。
そんなお店が愛知県一宮市に在ることを知った。しかも賛否両論のコンサバ系…と聞けばラーメン好きなエロおやぢが放っておくハズがないじゃありませんか。
どうですか、このツラ構え！
プレハブベースの店舗に白地朱文字の暖簾だけ。手入れされた植木があるとかプランターの花や植物さえない…そんな殺伐とした風情が何故に食欲をそそるのだろうか。今はネット情報があるので事前に（かなり不正確だし個人テキ嗜好や都合が多くを占めているけれど）予備知識を得られるものだしソレナリな事前準備及び心構えってやつが芽生えるものである。しかしこれでは食に対して如何に敏感なヒトであってもかなり難しいシチュエイションなのではなかろうか。
ボクですか？いや～事前情報がなければ通り過ぎてしまうでしょうね、そこまでの霊感は持ち合わせておりませんです、はい。しかしこの暖簾の醸し出す風情は潔さとシンプルさが朴訥な押し出しにつながる強さみたいなものを想起させるものがある…いや、そう信じたいのね。
お店の前の駐車場は満杯、一宮の住宅地の中に在るのでそう広い面積は確保できないようだ。少しだけ待って出てゆくクルマに心躍る。うりゃ～ようやく名物ラーメンに出会うチャンスが生まれたよ！ってさ。
当然店内も満席。お一人様は相席がデフォルト、いーニオイのするきれーなねーちゃんなら歓迎だけどオッサンはパスだぜ…ってテメーもオッサンだろうが！ってことで、やはりハゲおやぢ加齢臭の可能性高き男性のトイメンがボクの指定席だったのね、残念。
注文は「チャーシュ麺のランチ」です。チャーシューではなくチャーシュですからね、こちらの場合は。
ランチと言っても中華そばのレギュラーか大盛、或いはチャーシュ麺の単品価格プラス￥50でライスと漬物がつく…という実利的サービスなのですね。ただこの三種以外のラーメンには適用されないのかなあ、メニューボードにはそれしか書かれていないし。
さてさて、自慢の中華そばですよ～いい感じですね、モロにコンサバティブだし。スキなんです、このテのラーメンが。澄んだスープは古典テキ中華そばスープのレシピが頑固なまでに守られている感じ。色は別にして醤油の風味がやや勝るけれどクリアな旨味がスッキリ溶け込んでいる。
チャーシュは昔からある噛み応えバッチリの焼豚ではなく煮豚系の柔らかタイプで、このあたりがクラシックでコンサバなのに超繁盛している理由かな、今のヒトはこーゆのがスキみたいだから。
ボクとしてはいわゆる「叉焼」という旧来製法のものが好みなのと、ナルト巻ではなくカマボコってのがヴィジュアル面で若干弱いと思うので100点満点はあげられないけれど、麺が縮れ細麺でソフト茹でチューン（流行りのバリカタとは無縁の世界）なのでその分は埋め合わされていると思いますよ。いずれにしてもトータルのスコアは非常に高い。
あっ、コレってボクの単なる個人テキ好みによる評価ですから、こーゆーラーメンを美味しいと思わない方がいらっしゃってもフシギではありません。まあいろいろご意見ご感想ご指摘はあるでしょうけどね、こちらのお店が前述したような営業形態をとっておられるにもかかわらず、この混雑＆人気ぶりにはコーフンしますねえ。結局一宮市民はこのテのラーメンがスキスキってことなんです。そしてボクも大好きです。
数か月前に訪問した同じ一宮市内にある「第一旭」さんというラーメン専門店もこれに近いステージで、とっくのムカシにこの駄文日記にアップしてたはずなんですけどね…例のアレによってスマホのみにPC環境ではない画像しか残っていなくて…。まあそうはいってもせっかくですからちょっと紹介しておきましょうか。
まあこんな感じです。見た目はギトですがあっさりさっぱり優しいお味でした。この店もちょ～繁盛店で、開店前から行列が常識ってやつでした。ただファミリー感はありませんでしたね、オトコが単独でがっつり喰いに来るってシチュエイションしか思い浮かばないお店です。
その点、この「ふじや」さんは家族連れでも安心して食事が出来るお店でして、ピースフルでハッピー感に溢れるお店なのであります。
◆ 中華そば ふじや
愛知県一宮市西萩原葭山 2252-5
TEL=0586-68-4088
ACT=11:30-13:30 火曜定休
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