でらうみゃ~でかなわんわ(108)

いちどは喰いたい”名古屋めし”

其の九  一宮市萩原商店街 岩田屋の『みそかつ』

今はかなり寂れてしまって少し悲しい様相を呈している商店街は全国各地に在るけれど、この萩原商店街もそのひとつかな。かつては尾張一宮の一角で「美濃路萩原宿」として栄えていた宿場町なのだけれど、その歴史を知るヒトも次第に少なくなり残された子孫が頑張っている姿もよくある話なんですけどね。
そんな萩原商店街に「岩田屋」さんという老舗の食堂があって、しかも昨今は名古屋めしとしてググっと頭角を現している『みそかつ』が美味いと聞けば行ってみないテはないのです。

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どうですか、このイニシエな風情。今どきのお店では絶対に立ち上げることのできない情念が濃密に封じ込められているような気配です。
この商店街を歩けばこうした感じのお店がたくさん並んでいて、本当はそれらをひとつひとつ取り上げて研究してみたいのですが、出張生活のタイトなスケジュールの中では腰を据えたリサーチは不可能なのでありまして、まあテメーの将来テキなワークのひとつとして大切に温めておきたいと思っている次第であります。

さて駄文日記の夢物語はいい加減にして、岩田屋さんに入ってみましょうか。

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おっと、外見だけでなく店内もレトロですねえ。ご主人がお集めになったものでしょうか、提灯や通行手形そして団扇などがびっしり並べ飾られ、お約束の有名人色紙やテレビ番組の取材記念写真などが額装されてています。
ここまでくると下町グルメを求めるマスコミやファンが放っておくはずもありませんし、またその期待を裏切ることもないでしょう。ボクも早速その名物『みそかつ』をお願いすることにしました。

実はドンブリ物、つまり『みそかつ丼』ね…にするか定食にするか迷っていたのですが、運のよいことに毎週土曜日は”みそかつサービスデー”ということになっておりまして、いつもは¥1200 の『みそかつ定食』が¥1000でオッケーだったんですよ!いや~ラッキーですねぇ、もうそれをお願いするしかないってもんです。

愛想のいいご主人がテーブルに持ってきてくれたのは冷たいオシボリと土瓶にたっぷりの冷茶なのでありまして、これは非常に有難いものでありました。旅の疲れをこうした茶で癒し喉の渇きを潤してくれると云う伝統、それが今の時代にも生きている気がします。

さてさて、お目当ての『みそかつ』が運ばれてきました。煮物の小鉢や自家製と思しき漬物にゴハン&味噌汁、パーフェクトなセットです。とんカツには”みそソース”のほかに白ゴマ・黒ゴマ・青海苔がパラリとトッピングされていて、これがまたいい香りを放っています。

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肉厚で柔らかなとんカツを頬張ればシアワセ感マックスです、う・ま・い~っ!
そしてオリジナルの”みそソース”をたっぷり絡めてゴハンに乗せ、そしてそいつをわぐわぐと喰うのよ。参っちゃうなあ、こーゆー快楽を知ってしまうとこの後の人生が変わっちまうじゃないか。独時の風味である八丁味噌ベースのソースはナゴヤの食文化の象徴的なものであるし、名古屋市内の有名店でなくたってこんなに美味しい『みそかつ』がいただけるわけです、しかも土曜日なら¥1000でね。因みに持ち帰りパックの『単品みそかつ』も¥1000を¥700にサービス提供されてます。羨ましいですなあ、ご近所さんは。

ムカシの商店街なので各店個別の駐車場はほとんどありません。ご利用の際には萩原商店街の「えびす発展会駐車場」のご利用をおすすめします。無料ですし、たまたまですが岩田屋さんのほとんど目の前ですから。

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みそか岩田屋
愛知県一宮市萩原町串作1626
TEL=0586-68-0265
ACT=11:00-14:00 火曜定休



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台風接近の朝


台風接近の不穏な空気
シキンツユクサを雨が濡らす早朝
あぁ やっとお盆の休日がやってきたよ

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