ニラと生キクラゲのタマゴ炒め

平凡なニラ玉炒めを「生キクラゲ」でパワーアップ

ある日帰宅すると玄関わきの宅配牛乳BOXの上にニラがどっさり置いてあったのです。古新聞紙にガサッと包まれていて、きっとどちら様かが置いて行ってくれたものに違いありません。
まあフツーならそうした食品は限りなくアヤシいと踏んで、出自が判明するまではそのまま保留…と言うのが常識なのでしょうけれど、こうしたことは哀愁のイナカ町ではよくあるハナシなのでありまして、構わずそのまま夕食の食材として活用させていただくわけです。

それにしても大量のニラです、きっと持ってきてくださった方の家でも「採れすぎちゃって困るのぉ~」だったんですね。ええ、喜んでいただきます。当家の菜園にもニラはありますけれど、量も少ない上にイジメ抜いているものですから硬くなってましてね、食用に適さないわけではないのですけれど、ちょっとねぇ…てなカンジで推移している関係上、こうした寄進はたいへん有難く思うわけです。

いろいろな食べ方のあるニラですが、やっぱり炒め物がサイコーですよね。モヤシと一緒にザザッと炒めたものなど例の琥珀色をした泡ドリンクにズバリなわけですし、富士宮焼そば塩バージョンのスタッフとしては叙勲ものの活躍をしてくれるわけです。
ところがあいにくなもので、その日の当家の冷蔵庫にはモヤシもなければ富士宮焼そば麺もないという悲しい現実が待っているのでありまして、何かベツのレシピで切り抜けなければならないわけですよ。

ダシ汁でタマゴとじする和風ニラ料理も美味いんだけどなあ、そう大量に消費できるものでもないし…と思った訳ですが、そこでハタと思い出したのが数日前に某スーパーで「生キクラゲ」が売ってましてね、こいつはきっと何かに使える!と直感したものですから、即カゴに入れてお持ち帰りしてあったわけです。そうだよ!そうそう!その「生キクラゲ」ってやつと一緒に中華風の炒めものにすれば、きっとエクセレントなやつになるぜい!というイキサツなのです。

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不思議なものですね、キクラゲってキノコは他のキノコみたいにいい旨味やダシが出るわけでもないし香りもなんだかあるようなないような…という茫漠とした食材なのですが、その黒々とした色彩とごりごりぷりぷりした食感が他のものにはないキョーレツな個性を持ち併せているのですよ。そう、野球選手で言うなら、レギュラーの座は望めないけれどここぞって時の代走ですよ、盗塁はもちろん外野フライでも本塁を陥れるためのスペシャリストとして他の追従を許さない存在ってのがあるわけですね、それがキクラゲなんだな。ん~なんだかヘンな例えかも知れないけど、まあそーゆーことです。
平凡なニラ玉炒めもこいつでパワーアップさ、ゲームはイッキに緊張感が盛り上がるのであります。

あぁ、やっぱり美味いですねえ!乾燥キクラゲを水戻ししたものも美味しいけれど、この「生キクラゲ」ってのはブリブリ加減がちょっと違ってましてね、もう堪らない食感なんです。主役のニラの邪魔は絶対にしない、タマゴの領域侵犯もない、双方をジツに上手く引き立てつつテメーの輝きをチラっとアピールしてくる…そんな憎い野郎なんですねえキクラゲってのは。
あぁボクもそーゆーオトコになりたかったなあ、もうムリですけど。

(追伸:ニラの提供者は牛乳屋のおじさんだったということが後日判明いたしました。)




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