尾州・半田の歴史が生きる「寿司」

『焼穴子と海老の箱寿司

寿司彩々 吉祥( KISSHOW )

いつもコーヒー&モーニングをいただく喫茶店の朝は、その日の朝刊にメを通すことも楽しみのひとつであります。で、大手の中央紙などではなく、ほとんどのお店が地元紙の中日新聞です。それはソレで地元密着型の紙面ですからローカルな話題が豊富なわけですね。
そんなある日、半田市観光協会が「すしぼん」という半田縁の食べ物を紹介する小冊子を発行した、という記事が中日新聞に掲載されていました。尾州・半田と云えば江戸時代からの醸造業の街、現在の一般的な寿司の源となった醸造酢も現ミツカンの創業者が考案し、江戸で大流行した”早寿司”の大切な要素であるわけなのですね。

そんな半田市に行ったのは昨年の師走、運河をぷらぷらしたり味噌煮込みうどんをいただいてみたり、帰りは常滑やきもの散歩道に立ち寄って常滑焼の急須を購入したり…と知多半島の付け根でその歴史や文化に触れあう一日を過ごしたものでした。

半田の運河と倉庫群_191013 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA

今回もお寿司屋さんが目的とはいえ、開店時刻にはちょっと早くに到着してしまったものですから、やはり運河とその倉庫群を見てこようかとまたまたぷらぷらしてきました。ハデな観光施設などはありませんので来訪者も少なく静かで素敵な風景をじっくり楽しむことができます。
気温がぐっと下がったとはいえちょっと速足で歩けば小アセが滲むわけですが、涼しい風が心地よい秋の一日なのであります。

さて、オナカもすいてきましたね、半田市の中心部からクルマで15分程度の「吉祥」さんに向かいましょうか。

f:id:artfoods:20191022173453j:plain
寿司彩々 吉祥  焼穴子と海老の箱寿司ランチ   MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

お目当ての三河湾名産の穴子と車海老を使った『焼穴子と海老の箱寿司』はランチのセットとして提供していました。先付、茶わん蒸し、味噌汁、食後の甘味とセットになっていて¥1800というお値段ですが、いや~とても素晴らしいお味の食事なのでありました。逆にそのお値段は安く感ずるほどです。
箱寿司ってハコに入ってないじゃん…なのですが、大将が調理しているところを見ていたらちゃんと檜のハコに収まっているものを取りだして切り分けているのでして、要は押し寿司なんですね。

穴子と茹で海老を半々に並べてありますので両端はソロ、中央部の2貫がエビ+アナゴのデュエットになっているわけで、これはこれでまた飛び切りの楽しさがあります。とにかく美味い、ウムを言わさない美味さがギュギュッと押し詰められているカンジです。
大将の話によりますと穴子は脂がのっていないと旨くないので、産地に拘らずその時その時のベストなものを全国から仕入れしておられるそうです(この日は長崎産と正直に打ち明けていただきました)。まあキホンは三河湾産なのでしょうけれど、そういったフレキシビリティーのある対応が出来るのもエキスパートのシゴトですよね。

とってもいいお食事をいただきました。気さくな大将と会話をしながらの食事も楽しかったなあ、こーゆーお店ならぜひ夜の部で地酒を楽しみながら…。


寿司彩々 吉祥( KISSHOW )
愛知県半田市大矢知町3丁目106番地5
TEL=0569-28-6808
ACT=11:30-13:30 / 17:00-22:00 木曜定休第三水曜休


クリック↓↓↓で応援をお願いします