■ 今朝の富士山
5:51am, April 19. 2020. @Fujinomiya-City
■『とんカツ』食べたいなら 老舗のロースカツ定食
富士市「かつれつえん」
父の命日に墓参り、そしてそのあとには何処ぞで食事とお買い物…ってのが例年の習わしではあるけれど、今年は COVID-19 のこともあり静岡市中心部のデパ地下などに行くのはヤメにしましょうということにしました。全国に緊急事態宣言が出される前のハナシですが、やっぱり人混みは避けたいもんね。
それでもいちおー墓参りを済ませればハラもへってくるものなのでありまして、帰宅ルートから大きく外れていない場所に老舗とんカツ店「かつれつえん」さんが在ることを思い出してしまうのです。先日からずっと美味い『とんカツ』が喰いたいと思い続けていたものですからその流れは必然とも言えるわけでして、渡りに船、闇夜に提灯といった諺がズバリと決まるシーンです。
かつれつえん座敷席_20200410 #theta360 - Spherical Image - RICOH THETA
しばらくご無沙汰していた「かつれつえん」さんですが、調べてみますと前回は2013年…ってねえ、もうそんなに経っていたんだ!と月日の流れの速さに改めて驚くボクであります。お得なランチもありますが、やはりここは一発『ロースカツ定食』ってのが後々後悔のない選択かと思います。7年前のその時も『ロースカツ定食』でしたしね、がっつり満足感ならそれで決まりです。
「かつれつえん」さんは古民家の風情ではありますが移築などしてソレナリなリノベーションをした近年流行りのスタイルではなく、元々そこにあった民家(つまりオーナー殿の自宅)をそのまま店舗利用していると云う感じですね。
黒光りしている柱や梁、漆喰の壁、板障子…どれもよくお手入れが行き届いていてキモチがよろしいわけです。縁側のガラス戸は開け放たれ、麻のカーテン越しにそよそよと流れてくる風が非常に心地よいのです、なんとも落ち着く空間であります。
オープンになっている厨房からいい音も聞こえてきます。トントントン…野菜を刻む響きでしょうか、そしてピチピチと油の跳ねる音、店主殿の息使いさえも聞こえてくるような静かな店内です。
そして間もなく運ばれてきたお待ちかねの『とんカツ』です、それはひときわラージサイズな『ロースカツ定食』に久々のご対面ってやつですな。
定食ですから白ゴハンに味噌汁&お漬物とお決まりの布陣ですが、味噌汁は " 赤出し " 、漬物は自家製 " ぬかみそ漬 " ってところが泣かせてくれます。特に漬物はやや深めの漬け加減で酸味が効き始めたタイミング、油料理にはサイコーな塩梅なわけですよ、旨い。
まあそれもメインの『とんカツ』を美味しくいただくための文字通り " お膳立て " なわけでして、早速そのブ厚いニクを白めしにド~ンして食してみましょう。
あぁっ!サイコーです!めっちゃ美味いです!幸福度マキシマムでやんす。お皿のキャベツやレタス、そしてたっぷりと添えられたポテトサラダにも満足ですが、はやりゴハンにシミてゆく脂とソースがたまらなく食欲を増幅させてゆくのですね。
暑くもなく寒くもない春の日、心地よい風に包まれて食しているはずなのにナゼかアセダラになってしまうのはボクが異様にコーフンしているからなのでしょうか、それにしても美味い、美味過ぎます。もう夢中のひとことでがつがつと喰い進んでしまうのです。
あぁ本当にこのお店を選んでよかった。高齢の母上も『ヒレかつ定食』とは言え全量を平らげてしまうほどの美味しさなのです。何処かで『とんカツ』をいただこうという時に彼女のクチから必ず出てくるのはこちらの「かつれつえん」さんの名でありまして、非常に印象深くそして素晴らしい記憶が刻まれているお店なのであります。
食し終えて席を立つと縁側に吊り下げられた " 雛のつるし飾り " が風に揺れておりました。ナチュラルな麻生地のカーテンがふわりと風にふくらみ、この悪夢のような世間事情を一瞬忘れてしまいそうな空間です。
流行り病が終息したら、またゆっくりと出かけて楽しんでみたい食事であります。
◆ かつれつえん
静岡県富士市松岡1603-7
TEL=0545-61-7089
ACT=11:00-14:00 / 17:00-20:30 月曜定休