干物なら沼津!と決める前に

金目鯛の開き

かれこれ二年ほど前に通っていた現場へのルート上にその干物専門店はありました。自家製干物直売などと看板や幟旗に書いてあり、いちどは入ってみたいものだと思っているうちに別の現場が開始となってしまい、とうとう行くこともなく忘却の彼方へ…という、まあ言ってみれば物忘れの激しいエロおやぢにはよくあるパターンなのね。
ところが今年に入ってから行くことになったまた別の現場は、二年前のそのルートをなぞるように通勤するのでありまして、当然のことながらムカシの記憶が蘇ってきたのです、あ~あのお店!すっかり忘れてたじゃん…。

そんなワケでとうとうそのお店に行く機会を得たのです。とてもコンパクトなお店ではありますが、ひと通りの干物が冷蔵ショウケースに並べられ来店客が絶えない様子です。新東名高速道路の開業によって新たに整備された一般道わきにあり周辺は住宅地…通りがかりや観光客が来る立地条件ではないのですが、客足が絶えないのはどうしてなのでしょう。

まあその理由は後で考えることにしまして、ボクは金目鯛の開きや真鯵の開きなどを購入して帰宅するのであります。もちろんその日はその干物を炙って食すわけですから日本酒の準備も怠りません。

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金目鯛の開き   Carl Zeiss YC. Planar 1.4/50 T*  SONY α7

もう炙っている最中からいい匂いが漂ってきます。北海道釧路にいたころから魚の干物はよく食しましたけれど、ひとつ間違いのない事実として " 魚の美味い干物は焼いている時からご馳走の香りがする " ってことなのです。食べなくても判るんです。
そしてこの金目鯛の干物もその定理がズバリと証明されました。うっわ~めっちゃ旨い、塩加減もジツにいいチューニング、干しの頃合いやその他の処理も一流のシゴトが施されておりました。

白隠正宗

品質としてはデパ地下クオリティー、お値段はややハイソ系(廉売前提のスーパー価格ではないという意味です)、素晴らしい逸品であります。これまで「干物なら沼津!」と決めておりましたが、なになに拙宅からクルマで10分ほどの場所にこんなグルメなお店があったなんて灯台下暗し、本当に目からウロコが落ちましたでございます!てなんもんだ。お客さんが絶えない理由はこれだったんですねえ。

お酒は沼津・高嶋酒造さんの「白隠正宗」、やはり干物には沼津の地酒がよく合います。適度な押しとキレ、古典的な酵母の香りが干物の旨味をアシストしてくれる辛口、この一本を選んで本当に正解でありました。ある意味この組み合わせは最強かも…まるでジェフ・ベックタル・ウィルケンフェルドの Bass Duet のようでもあります。

さて次回はどんな干物とお酒にしようか…またまた楽しみが増えました。もう忘れることはないと思います、多分だけど…。


干物製造販売 とび魚
静岡県富士市入山瀬 824-10
TEL=0545-32-6006
ACT=9:00-17:30 日曜定休
 
 
  

Jeff Beck and Tal Wilkenfeld


文中の Bass Duet です
なんだかスゴ過ぎて言葉も出ません





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庭風景  箱根空木(ハコネウツギ


フシギな花で咲き始めは白いのですが時間が経つとピンクそして濃い赤紫に変化します
昨年ズボラして剪定をしなかったので滅多矢鱈に大きくなってしまい
ちょっと恥ずかしい姿になっておりましてね
う~ん花が終わったらビシバシに切ってやろうかと


箱根空木   Nikon Ai AF MICRO NIKKOR 2.8/60  SONY α7