■ 錯覚の鬼退治
以前から少し気になっていることがあります…って気になっているどころか激しく疑念を抱いている事柄なのですけれども。それはムカシから民話や伝説・物語に登場する " 鬼退治 " ってやつですな、これがどうしても解せない案件なのですよ。
鬼の存在を否定してしまっては元も子もありませんが、まあアリと仮定して話を進めます。そもそも退治するってことは、何か悪さをしたとか平和に暮らす人々の安寧を脅かす存在であるものに対し、軍事的な攻撃を加えて退散させるとか消滅あるいは滅亡に導くことを指すわけでしょうけれども、これまで「鬼」とやらがどんな悪さをしたとかコチラの平和を乱したという具体的な記述がどのハナシにもないのですな、なんとな~く " 鬼=悪 " みたいなイメージだけで話を進めているんじゃないかと思うのですよ。
いったい鬼が何をしたってんだい?そして鬼にだって罪のない家族やコドモもいるだろうし、鬼には鬼の生活と哲学があるはずですよ、無闇矢鱈に一方的な論理で鬼を批判し攻撃するなどまるで南朝鮮自治区のノータリン連中と一緒じゃないか、恥ずかしいことです。悪を懲らしめ正義の平和…と云うスタイルに酔っているだけじゃないの?錯覚の鬼退治だぜ…なんて思ってしまったりもします。
こうしたカン違いはテメーの生活の中にもよくあるハナシでして、例えば好物の『とんカツ』ですな、せっかくカリカリサクサクの衣にジュウシイ柔らか豚ニクなのにわざわざソレを煮て、しかもタマゴでとじてグニャグニャにしてしまうなんてあまりに酔狂じゃん!何が気に入らなくて揚げたて『とんカツ』を煮ちゃったりするんだよ!なんて考えていたわけです。せっかくマジメに精進してきた『とんカツ』が哀れだよなあ…と思えてきます。

そりゃね『かつ丼』のように丼ゴハンとして食すならばステージを切り替えて考えるべきでしょうけれど、こいつを喰ってみれば…ってさ、おいおい!おいおい!マジですか…めっちゃ美味いじゃないかい、信じられませんねえ。確かに衣のカリッと感は消えておりますが、その分ロース肉がまるでヒレ肉のシャトーブリアンのように柔らかくまた風味もアップして対峙してくるのですよ。
いや~バカにしていてすみませんでした、失ったものと得たものを差し引き勘定すれば完全に後者の比率が高くなっております。素晴らしい料理ですな、何事も先入観や世間から漏れてくるイメージだけで判断してはいけません、鬼だと思っていたヤツね、ジツはとってもいい異邦人だったわけです。絶対に受け入れることのできない思想DNAを維持教育し、しかもそれを国是としている隣国の連中とは明確な違いがあります。ごめんなさい『煮カツ』さん、あなたをすっかり誤解しておりました、これからはちょくちょく仲良くしてくださいね。