スジコ

令和四年大晦日の朝ゴハン

昨日ようやく " 死のロード " から解放されました。昨年の霜月・師走から年が明けての昨日まで辛く厳しい日々が続いておりましたが、その殺人テキ要求を早出残業休日出勤といったムリヤリ横車でなんとかこなしたのは驚異でもあります。
ただプライドと企業としての利益を確保できたのは元請けと一次下請けだけで、二次下請け以下末端の作業員には何の見返りもありません。共に苦労を強いられていた他社の年老いた作業員さんが数日前に「この現場が嫌いになった。この会社の現場には二度と来たくない」とポツリと呟いたのが印象的でありました。ボクも全く同じ心境でした。
そんなワケで今ごろになって去年の飲食記録を駄文日記にするエロおやぢであります。睦月も半ばを過ぎてから昨年末の出来事を書くなんて初めてじゃないのかなあ…ちょいと恥ずかしい気もしますが、まあコレも人生ですからしっかり記録しておきましょう。

さて令和四年大晦日の朝ゴハンは『スジコ』をのせた白めしであります。鮭のタマゴと云えばイクラが一般テキに人気のあるものですけれど、ツウは『スジコ』を選ぶんですよ。見た目はイクラのような華々しさはありませんし、食感だってぷちぷちまったりみたいに希少な高級感もありませんけれど、何と言ってもその食味の素晴らしさはシブさを備えた横綱なのでありまして、若手イケメン関脇イクラとはステージパフォーマンスに於いて格段の違いを見せつけてくれます。

ゴハンはスジコ   Nikon NIKKOR-S・C Auto 1.4/50  SONY α7

あぁ美味いじゃないか。ハラコのまま塩漬けにしてあるので暗褐色がかった深い赤色、ところどころその名の由来でもあるスジや膜がついてはおりますが、な~にそんなもんは気にもならないほどの旨味が凝縮されているのであります。よくある " こぼれイクラ丼 " みたいなマネをせずとも、これだけで丼一杯の白めしが喰えちゃうくらい濃密なお味が喰う者を虜にしてゆくのです。
一年間のシメにふさわしい力量が備わっていて、なおかつシンプルな美味しさが他の食材との共存を拒絶するかのような個性を放ちます。イクラなら刻み海苔や青味などのアシストも欲しくなりますけれど『スジコ』はその孤高の存在が心地よいのですね。そーゆー意味では思わず乗せてしまった糸切り柚子皮も不要だったなあ…と今になっては思うわけでして、次回は必ずソロでお願いするつもりであります。







睦月の庭風景  梅の花


昨年末からその花蕾を膨らませていた庭の梅
あと数日で開花するでしょう
もうちょっと…
もうちょっとね

睦月の庭風景 梅の花蕾   Nikon Ai-S Micro-NIKKOR 2.8/55  SONY α7