■ 石川小芋
塩茹で…そして荒塩
えっ!?石川小芋って何?…ですよね。長く静岡に暮らしているものですから当たり前のものだと思っておりましたが、ジツはけっこー特殊と云いましょうか、石川早生丸という品種の里芋の孫芋のことを指すらしいのです。
販売されているビニールパッケージに貼られた商標のイラストがとても可愛らしかったのでフォトで押さえておきましたけれど、その下部に静岡県の全体図と共に産地を示す赤い塗りつぶしがありまして、それが掛川市の大東・大須賀地区、しかもその砂地で栽培されているという美しい里芋です。
小振りの球形でキメの細かい白さが特徴の身肉、そのお味のよさと優れた見た目から高級里芋として県外では高級料理店向けとして出荷されていると聞きます。ムカシはこんな個包装ではなく、八百屋さんの店頭にザルに盛られて販売されていたんだよなあ…大学の帰り道でそんなお店に立ち寄っては買い求め、帰宅してから母上に茹でてもらっては荒塩をつけておやつに食したものでした。
そんな石川小芋の季節になりました、本来ならば秋の気配がそろそろってカンジの日々になっているはずなのですが、今年は本当にイヤな高温が続きますね。それでも朝夕はソレナリに気温も落ち着いてきたので、その石川小芋を塩茹でにしては「きぬかつぎ(衣被)」にていただくビールタイムであります。
本来は後方に写っている「ジンギスカン」を主役にするつもりだったのですが、この石川小芋の「きぬかつぎ」があまりに美味しくて、本日の舞台は急遽主役の交代となりました、ごめんねジンギスカン。もちろん君はとても美味しかったのだけれども、やはり旬の食材に華を持たせるべきかと思うのよ。
ツルっと剥ける皮、滑らかで白い肌、ねっとりした食感と旨味香り共に優れた肉質…う~ん極上のヲンナのカラダの様ではないか、心地よい粘りに均質な柔らかさ、そしてエグみなど皆無といったトリプルAクラスに溺れるのは当然のことかと思うのです。もうテが止まりませんね…そうそう、ヨケーな調味は必要ありません、駿河湾産の荒塩だけで充分です。
■ 長月の庭風景 末期のリコリスそしてセージ
ここ数年で最高のパフォーマンスを見せてくれたリコリス
異常な高温や乾燥だけでなく
大雨にも耐えてその美しい姿を楽しみましたが
今年はこうして末期の時となりました
セージもざわざわと大きく育ち
その美しいコバルトブルーの花を長く堪能できました
こちらもそろそろお終いの時が近づいています
来年またね