■ 鶏肉と小松菜の炒めもの
狙い通りのお味に
中國料理店の定番メニューに「鶏肉のカシューナッツ炒め」というものがありまして、柔らかな鶏肉と香ばしいカシューナッツのポリっとした食感の対比が珍妙で、なかなかに人気のあるメニューです。
特に難しい技術が必要なお料理ではありませんが、大量のカシューナッツを必要とするため家庭ではハードルが高い印象ですね。その他の食材のコストを考えればカシューナッツなどそれほどのことはないと思うのですが、洋酒のおつまみや小腹の足しにちみちみ齧っている現状からすれば、なんだかもったいないような気にもなるものです。
そこで登場するのが、秋口にジェノベーゼソースを作った時に残った " 松の実 " です。カシューナッツ同様に脂肪分が多く含まれポリポリした食感も似ているので、コレでもいんでないかい?てなもんです。ジツにテキトーですねえ、まあヨシとして下さいな。
通常ですと鶏肉はカットしてさっと下味をつけたものを炒めますが、今回は丸ごとやや甘めのタレに漬け込み、程よく下味がシミ込んだものをいったん焼き上げ、常温くらいまで冷ましたものをカットして用いました。甘辛く香ばしいお味と、ある程度の柔らかさの両立を狙ったものですし、合わせる食材が小松菜だけですから直接の調理時間が極めて短く済む…つまりあっさりさっぱりしているのにお味にコクと深みがある状態が期待出来るわけです。
出来上がりはもちろんいいカンジですねえ、いったん焼いてある鶏肉なので余分な脂肪分は落ちていますし、狙い通りのお味になりました。小松菜のシャキッとした歯触りと松の実のファットな風味がいいアクセントになってます。
もちろん鶏肉を焼くところまでは作り置きしておいても構いません、時間のある時に下準備をしておいて、忙しかった日でも帰宅してからチャチャっと作って即さあカンパイ!てな芸当が可能です…って、またその話かい。
そう、そんな相棒にはちょくちょくお世話になっているサントリーさんの「翠」ね、これの新製品を試してみました。
「翠 柚子搾り」ですか…「翠」の風味はそのままに柚子の香りがふわりと…なんて想像をしておりましたが、ちょっとそのお味が甘いんですよ。人工的な香りや甘みはそれほど強くは感じないのですけれど、果汁成分がどれほどなのか不明ですし、とにかく食事の邪魔をする甘さには少々ガッカリさせられました。オリジナル「翠」のキリっとスッキリかつハードなほうがやっぱりいいですね。あ…これはあくまでも個人の感想ですから。
食後は少し前にドラッグストアで見つけたスコッチウイスキーでクチ直しです。
柔らかなスモーキーさの中に、遠くで微かな潮の香りがするようなこのお酒、やっぱりいいなあと思いますよ。
■ 霜月の庭風景 センリョウの朱い実
楓の木蔭にそっと茂るセンリョウ
今年もその朱い実をつけました
放っておくと野鳥さんたちに全部喰われてしまうので
防鳥ネットってやつで囲ってやる必要があります