■ チキンの和風ステーキ
「富士の鶏」
この鶏肉が食べたくて農民市場さんに向かいました。鶏肉なんてドコのスーパーでも売っているでしょ、それなのに何故わざわざ自宅からクルマで20分もかかる場所に行くの?…ですよね。
それはいちおー「富士の鶏」というブランドにはなってはいますけれど、この青木養鶏場さんの鶏肉は特別な品種でもないフツーのブロイラーなのにとても美味しいのは、やはり朝霧高原の水の良さと飼料の質、そして鶏の飼育にストレスを与えない工夫を施しているからなのでありまして、ヘタな銘柄鶏よりも美味いのではないかと思うほど優秀なのですよ。

スパイスなどと煮込んだリ複雑な調味を施すお料理とは違い、ほぼ素焼きに近いシンプルさが身上の『チキンの和風ステーキ』に於きましては、そういった鶏肉の質が直接露呈してしまうわけでして、一部の輸入鶏肉などにみられる所謂 " 鶏臭さ " みたいなものは極力避けたくなるのです。
この鶏肉の美味しさは静岡市中心部にある某老舗焼鳥専門店のご主人も認めるところでして、客は何がしかの銘柄鶏を使用していると思い込んでいるらしいのですが、訊かれてもシークレットと云うことを伝えナイショにしてあるそうです。何でエロおやぢがそんなことを知っているのかもヒミツですけどね。

フライパンで皮目に焼色をつけた後にコンベクションオーヴンで中までじっくり火を入れ、蛋白質硬化が始まる直前を見極めます。余熱で火が通る程度まで休ませ、カット後にお皿に盛りつけます。熱々のうちにカット作業をしますとダダーっと肉汁が流れ出してしまいますので少しだけガマンが必要ですからね。もちろんナイフ&フォークで召し上がる場合はカット不要ですし、出来ればそのほうがジュウシイさは失われませんが、ニッポン人はやはりお箸での食事をしたいものですから。

トップには大根おろしをアンダーにして千切り生姜・茗荷・青ジソ大葉そして青葱の小口切りをあしらえばオッケーでしょう。ここに自家製の柚子ポン酢醤油を垂らしながらいただきます。この自家製ポン酢タレは柚子果汁とお醤油を同量で合わせ、全量の一割程度の味醂を加えます。そこにカツヲの厚削りと昆布を適宜沈めてひと月くらい寝かせておけば美味しいポン酢醤油が出来上がります。
そしてこの『チキンの和風ステーキ』をいただく際は上記のポン酢醤油を一気にかけてしまわず、クチに運ぶ分だけにかけていただいた方がお味がボケずフレッシュな香りと旨味を堪能できると思いますよ。
■ 水無月の庭風景 忍耐と寛容
紫陽花の葉の陰に身を潜め
じっと獲物を待つササグモ
微動だにしないその冷静さと
相手のミス誘う忍耐には恐れ入るのです

諦めていたカラーが開花して喜んでおりましたけれど
なんだか次の花芽も出てきましてね
今度は黄色の花弁です
そうなると赤は出ないのかい…とゼイタクな希望も

風に吹かれてあっちこっちを向くセージの花
どうやら方向の規則性は無いようで
為すがままの寛容さがいいのかも知れない
濃い青紫が束の間の陽射しを受け止めています
