炊き込みピラフ


 恒例の行事に突発的な用が重なって、すこし困ってしまう事もある。
 冷蔵庫の在庫一掃処分を開始して献立も決まり、よぉしこれから…という時に来客。
 胡瓜とピーマンが届けられたのだが、それがけっこうな量なのだ。

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 ご近所さんからの頂きものは大変ありがたい。じゃが芋に続き昨日は青い野菜。せっかく届けてくれたのだから、新鮮なうちに使わなければ善意もムダになってしまう。
 ココが悩みドコロで、予定していた料理への思わぬ助け舟となる場合もあるが、たいていはイチから設計し直しだ。
 昨日もそのケースで、やれやれ…とうれしい思案に耽るのである。

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 ピラフは生米を炒め…なんて調理方法を採用しなくても、ニッポンのオコメは充分に美味しい。玉葱やベーコン、ピーマン、人参など在庫一掃処分に恥じないラインナップで放り込み、炊飯器のスイッチを入れるだけである。
 バターや香辛料、コンソメの素といったキホンさえ押さえれば誰でも上手く出来るので、具の材料はかなりテキトーでよい。気分しだいで決めても一向に構わない。

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 胡瓜の千切りやピーマン炒めなど本当はもっとドッチャリ乗せて食すのだが、写真映えを優先して上品に仕上げてある。
 だが食べる時は脇に置いてある皿から追加し、まるでサラダごはんのようなテンコ盛りで、意外にヘルシーなピラフなのである。




                  Micro-NIKKOR 55mm F2.8
ギネス ドラフト
ギネス 黒ビール アイルランド
18世紀に創業の老舗、黒ビールと云えばギネスと代名詞的な扱いだ。
近年の缶製品は中に小さなボールを挿入してあり、まるでパブのサーバーから注いだようなクリーミーな泡を体験できる。
コクと旨みは健在だが、意外にさっぱりとキレがいいのも長寿の秘訣か。特に油を使った料理にはこの上ない。
アイリッシュ・ウィスキーのような潮風の香りも感じるこのビールは、変えないコトの素晴らしさを具体的に示してくれる逸品でもある。

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アイルランド出身といえばブルース・ギタリストの“ロリー・ギャラガー”、
ボロボロに剥げ落ちた塗装のストラトキャスターにチェックのシャツがトレードマークだった。
ブライトでシャープな音色と、タイトなリックでボクの心を虜にしたこのミュージシャンは1995年にこの世を去ってしまった。
享年47歳、惜しむ声は世界中から今も続く。
昨晩は彼のギターと歌を聴きながらギネスを飲った。
グラスに残ったビールは少しぬるくなっていて、ロリーのフレーズのような哀しさを感じさせた。

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名も知らぬ小さな花
朝露とスギナの新芽


ムラサキツユクサ

















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