富士宮焼そば純情派 

病院の帰り道にスーパーに立ち寄った。ナニか変ったレトルトカレーカップ焼そばでもないものかと期待して、いつもとは違うお店に足を運んだのだが何もなかった。

鮮魚コーナーには生真ダコの薄造りやメダイの刺身など少し「おっ!」とするモノもあったが、購入に至るまでの強力な誘因力は持っていなかった。仕方がないので店内をウロウロしていると見切り品用冷蔵ワゴンににはチーズがあるではないか。
ゴルゴンゾーラ・ピカンテとデンマークのスモーク&ブラックペッパーミックスのどちらもが半額。へっへ〜、イタダキだねー。昨日はまだ赤ワイン突入の勇気はなかったが、神戸サミットに持参してもいーじゃん♪と都合のよい解釈でカゴに入れる。
ところで肝心の夕食材料だ。その前の日はトンカツだったからニクはヤだし…と、困ったトキには焼そばでオッケーなのね。
なんでわざわざ“純情派”などと夕方の某テレビ番組のようなタイトルにしたかと云うと、この富士宮焼そばは「純粋で邪心のない心。世慣れしていず、すなおなさま。」なのだ。
とりたてて言うべき具といったモノは入れておらず、肉カスとキャベツだけなのである。そして確信をもって宣言できるのは「コレが一番ウマイのだー!」というバカみたいな思いこみテキ押し付けなのよ。

確かにイカゲソや豚バラ、桜エビといったキャストにお手伝いいただけばスバラシイお味になるコトは間違いないのだが、富士宮焼そばとは所詮B級グルメ、ガキのおやつだったワケでありヨケーな装飾はしないほうが本来の力量もセキララに語れるぞーというコトなのだ。
もちろんボクとしてのコダワリもあって、ベツに「本来あるべき富士宮焼そばを保存する会」などといった大袈裟な団体を立ち上げる気はないのだが“だしこ”と呼ばれるイワシ・サバの削り粉と、紅生姜ではなく“ミカチャン”を必須条件として設定しているのは、この富士宮焼そばを愛して止まない純情からなのだ。
“だしこ”は蒲原、“ミカチャン”は富士市からだが、同じ岳南エリアの産品としても強く推奨したい。どちらもムカシは一番安価な食材だったのに、今ではゼイタクな部類に変ってしまった…というのが、ちょっと気には掛かっているのだが。
次回富士宮焼そばをクローズアップするときはソースや肉カスのコダワリも披露しようではないか。


水谷商店
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丸茂食品株式会社
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