河川改修工事でお宝捕獲…で、天然もの『うな丼』

静岡市清水区の蒲原(旧庵原郡蒲原町)は歌川広重の浮世絵・東海道五十三次の中でも“雪の蒲原”で有名な宿場町である。現在はトナリ町の由比漁港で漁獲された駿河湾名産の桜海老を加工する町として名が通っているが、戦前そんな場所にアルミニウムの製造工場が建設された。

なにせ昭和初期のハナシである。工場の脇を流れる河川の護岸はコンクリート製とはいえその耐用年数をとうに過ぎているのだな。そんなワケでボクが務めるカイシャにその改修工事の依頼が来たわけだ。
現場に行ってみるとコンクリートのシーリングにはヒビが入り川の中に落ちている部分もあって「川の流れを堰き止めて干揚げ、元々のコンクリート護岸は全て撤去して法面を成形し直し、それから新たにコンクリート護岸工事をしよう」と云う計画になった。粘土を詰めた土嚢袋を大量に準備し止水したらポンプで下流に流し…という作業をすると、それまで平和なビオトープ状態だった河川は川床がムキ出しになり川エビやフナなどの生物がぴちぴちと飛び跳ねパニック状態になってゆくのである。

川エビはけっこー大きなものもいて(あ〜獲って唐揚げにして喰いてえなあ)と思いつつ、フナと一緒に保護して下流に避難させてやったのね。ところがそんな中にクネクネとデカいやつが飛び出してくるではないか。あっウナギじゃん!こいつは見過ごすわけにはゆかないぜ、それこそきっちりそのお宝は捕獲してムフフ♪…となるわけだ。

捕獲したのは4尾、上司と仲良く2尾づつお持ち帰りなのである。
こんな寒い時期ではまだ半分冬眠ちうだったんだろうなぁ、ごめんね。オマエはちゃんと美味しく料理して正しい成仏をさせてやるからな…とルンルンで帰宅するのよ。バケツに入れて清水を流し続けて一昼夜、ドロを吐かせれば準備は完了だ。あとはマナ板に目打ちで固定して捌けば…とカンタンに考えていたんだけど、さすがにウナギである、とても生命力が強くて暴れまわり、初めてウナギを捌くトーシローは大苦戦なのである。
それでもなんとかウナギ職人の真似事は完了し、素焼きにしたあと蒸し工程を経て、テメーで作った蒲焼きのタレにドボンと漬けては再び焼く…と云う本格テキな関東風蒲焼きをジッコーするのだよ。


Nikon  NIKKOR-S・C Auto 1.4/50  @ SONY α7

いや〜めっちゃ美味い! 信じられないくらい旨いのよ。トーシローとはいえ捕獲から調理までよくやったもんだぜ。ちょっと小ぶりなウナギちゃんだったからね重箱じゃなくてドンブリで『うな丼』にちょうどよいサイズ、脂のりは時期的なものもあってサラリ気味だったけど、これだけのコクと旨味があれば量は少なくても満足するというものだ。
う〜んヤバいなあ、なんかこの快楽って忘れられないかも。残暑のころになったら件の川にシカケを沈めておいて…って、ちょっと野生の本能が蘇ってしまってるような気がするのね。鰻屋さんで天然モノを扱ってるところは滅多にないし、あったとしてもかな〜り高価なものだしさ。う〜んヤバい、確実にヤバいよ。


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当家の門の脇にある鉢植えは
ジャーマン・カモミールとパンジー
寒さに強いんだなぁ
このところ急激に勢い増してるし



Canon  CANON LENS 1.4/50(L39-Mount)  @ SONY α7






ムー吉殿
おはようございます! 5kgってけっこーヘビイかも〜(´▽`*)アハハ
しかしウナギの生命力ってスゴいですねえ、アタマに目打ちをブッ刺してまな板に固定しようとするんですけどね、その目打ちにヘビみたいに巻き付いちゃって手出し出来やしないのよ!そのエネルギーってどこから出てくるんでしょうね。
件のスギヨ製品ですが、また食べようと思ってるんですけどしょっちゅう売り切れになっていてね、かなり人気あるみたい…



元ルーさん
おはようございます!
静岡もまた寒が戻ってきてしまいました。昨日今日と寒いです…まあ日中はそこそこなんですけどね。それより花粉ね、こいつが強敵(´▽`*)アハハ
ウナギは一昼夜流水でドロを吐かせておいたんですけど、排泄物の中に大きな川エビの殻が… 水温が低い春の川ではじっとしているような印象ですが、ジツはけっこーヤリ手のハンターなんですな。