TKP(タコと小松菜のパスタ)

窓を開けているとウルサいくらい虫の音が飛び込んでくる秋の夜、気を抜くとテレビの音声が聞き取れなかったりする場合もあって逆に面白い経験をさせてもらった。
画面のテロップにはLGBTが云々と出ていて、ボクはすっかり食べ物の話だと思い込んでいた。レタスとガーリックとベーコンそしてトマトかい…なんてカッテに想像していたんだけど、出てくる画像はどうもフンイキが違うのよ。それもそのはずだ、略語は性的な違和感や障害を抱えるヒトや実際に戸籍の性別を変更したり手術によって肉体を精神に合致させた方々を扱ったものだったのよね。う〜む、以前のマイノリティーは今や堂々たる市民権を得る時代になったのだなあ…と納得するしかない。実際そうしたヒトに最初に出会った時は正直驚いたけれど、あぁやっぱりそーゆーヒトもいるんだなあと受け止めたわけだし、特に差別したり排除する気持ちにはならなかった。ごくフツーに社会生活をしてコチラとの関係を築いてくれているのだから問題はないのである。
全てのモノゴトに対する価値観はヒトそれぞれなのであって、自分の生活や嗜好が浸蝕されない限り強制すべきではない。それは当たり前のことなんだけど、長い間培われてきたバランスがちょっと変化してしまうと人間と云うものは拒否反応を示すんだよね。それを補正してくれるのが知性ってものなんだろうけれど、近年はどうにもガマンならないことも多くて思わず不機嫌になってしまうこともあるボクである。
さてパスタに小松菜ですね、ちょっと違和感のある取り合わせかも知れないけれど、これがタコと出会うとまたいいカンジなのですな。


MINOLTA  M-ROKKOR 2/40  @ SONY α7

ニッポンのイタリアンのシェフがパスタに水菜を使い始めてもうかなりの年月が経つ。誰も「ソレっておかしいよ」なんて言わないし、むしろ夏の冷製パスタなんぞでは歓迎される存在でしょう。その水菜ほどシャキシャキはしていないけれど、しっかりとした旨味と微かな辛みが特徴の小松菜だってイタリアンの素材として使ってもいいんじゃないの?てのが今回採用した理由です。

醤油系の和風な調味料で仕上げるテもあったけれど、敢えて正統なイタリアンをベースに調理をした。
常套手段としてのガーリックや唐辛子が主体のペペロンチーノが無難なパスタを創ることは判っている。しかし偏屈者のエロおやぢとしてはそれも覆して調味は塩とオリーブオイルだけにしてみたのね。そして仕上げにミルで粗挽きにするブラックペッパーとレモンの果汁で爽やかさを…とタコや小松菜の美味しさを最大限に引き出すつもりのひと皿である。
あぁ、かな〜り美味いじゃないか。最後に搾りかけるレモンがジツにいい仕事をしてくれる。正直に申し上げると、今回使用したパスタはいつものDeCeccoではなくたまたまのBarillaだったんだけど、そのツルッと滑らかな肌が小松菜に偶然よく合って我ながら感動したのよね。何事もキメてかからずに、たまには意識して冒険しなさい!という教訓か。だよね〜、ソースや具材によってBarillaを使うってのもマニアックでいいじゃないか。
しかしタコと小松菜のパスタだからTKPですか、突然こんな略語を言われても解んないよね。タマゴかけパスタとカン違いされるかもしれないし、独り善がりな行為はマニアックと認めてもらえないばかりか永遠のマイノリティーである。もう使いませんよこのコトバ、フツーに『タコと小松菜のパスタ』でいいじゃん。




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デザートもイタリアン

って、こーゆーアイスはイタリアにあるのかいな