トマトもない、ベーコンもない、だいいちピッツァ用のチーズもないじゃん!
もう絶叫したい気持ちだった。しかし、よく考えてみるとコレを作ろうと決めたのはボク自身なのだ。
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まあ出来あがりはシンプルでヨカッタ。じゃが芋は茹でてテキトーにカット、周りにソーセージをぐるりと配置する。
既製品のピザ・ソースとブラック・ペッパーで調味した。
極めつけはチーズだ。ないものは仕方がない、フツーのスライスチーズをちぎっては乗せてとにかくバラまいた。
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美味しさと見た目はともかく、最悪溶けなくても喰えるならいいや…。
オーブンの温度設定を少し低めにし、チーズをなるべく柔らかくする方向に誘導した。
通常ならわずか数分で仕上がるものを、10分以上かけて加熱する。
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しめしめ、溶け始めたゾ!この時とばかりにオーヴンの温度設定を250℃に上げ一気に完成させるのだ。
応急処置にしては“よくできました”をあげてもいいかな、と思う。
しかし「よく」の意味は少し違う。
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パレ・ガリアン
ACボルドー2004 赤FB
初見は柔和なイメージを持っていた人でも、少し話し込むと性格や能力にシンの強さや個性的なキャラクターを発見することがある。
このワインもそういった部類に入るのだろう。澄んだ真紅の色合いはエッジで鮮やかに輝き、黒スグリの香りがふんわりと溶けん込んでいる。
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飲み進むほどにタンニンや酸味がその存在を主張を始め、魅力的なスパイシーさをものぞかせる。
次第に活発になってくるフルーツの甘味とウッディーな落ち着きが同居し、メリハリを感じるワインでした。
メルローの配合比率がなせる業か…。