令和六年土用丑の鰻重

令和六年土用丑の鰻重

浜名湖産うなぎ白焼を蒲焼に

言わずと知れた土用丑、世間様の倣いに従って「鰻重」を食すエロおやぢであります。
どの鰻屋さんもこの日は混雑しているでしょうしね、やはりお家で鰻の蒲焼を調理して炊きたてゴハンに乗せて食すのが手っ取り早くて正解ってもんです。ただちょっと気がかりなのは、一般に市販されている鰻蒲焼ってものは、あの濃くて甘辛いタレがべっとりコーティングされていて、もうちょっとお店屋さんでいただく時のように、もう少しサラッと…けれどもしっかりとした風味で...みたいな二律背反を実現できないか、といった命題なのですな。

浜名湖産うなぎ白焼

プロフェッショナルの方々が鰻の蒲焼を調理する工程を振り返ってみると、鰻を割く→素焼きにする→蒸す→タレを付けて焼く...概ねこんな手順になると思うのですよ。ならば素焼きにするまでのところはお任せして、蒸す以降の工程をテメーで担えばいいんじゃないの?てなカンジですな、つまり「白焼き」を購入して来れば、かな~りお店屋さんの味に近づけると踏んだわけです。
ズボラなエロおやぢにしては珍しく、近所の山梨県系スーパー某OGでその「白焼き」を予約注文しました。たまたまですが地元の浜名湖産であったことも嬉しいことですよね、いちおーこれでも地元産業は応援したいと願っているものですから。

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重箱サイズに合わせて半分にカット、丁寧に串打ちをしたら蒸し器でしっかりとスチームしてやります。せっかく整えたカタチを崩さないように慎重に取り出し、タレを纏わせ…お店みたいに壺に入った秘伝のタレにドボンってのは出来ませんのでハケ塗りですが…オーヴンで焼き色を重ねます。二度ほどそれを繰り返えせば、あら~けっこー上手く焼けたじゃん!みたいに美味しそうな鰻の蒲焼が出来上がりましたよ。
もちろん『鰻重』ですよね、これが一番美味しい鰻の食べ方かと信じて疑いません。もうふわっふわのトロットロ、ゴハンにシミた鰻蒲焼の旨味風味が堪りません。そういえば昨日ネットで「鰻は鰻重では余りにもマンネリ化」なんて書き込みを見つけましたが、オマエはマンネリと思うほど鰻重を喰ってるのかい…と思いましたよ。こーゆーバカカン違いをされていらっしゃる方に処方するクスリってないものでしょうか…って脱線ですよ、元へ。

牧野酒造 本醸造 富士山

もちろん鰻の蒲焼の食べ方にルールなんてものはなく、様々な食材と組み合わせてはその美味しさを堪能するのも食文化ですしね、いただく方の健康や食嗜好に合わせて素敵なひと品を楽しむことも大切なことかと思います。そう、出来ればそういった斬新なレシピで作られたお料理を愉しんだあとに、フィニッシュはやはり『鰻重』かな…まあ脳ミソが硬化しかけているエロおやぢの戯言ではありますけれど。
まあそんなアレコレを考えながら地酒を一献、猛暑の令和六年土用丑でありました。
 
 

 
 
 
 

文月の庭風景  百日紅の開花始まる


例年当家の百日紅は遅刻常習犯でしてね
ヨソの百日紅がしっかり開いてからようやく重いコシを上げるようです
蝉時雨を聴きながらそっと開くその花に
盛夏の苛立ちがどんどん募ってゆくのです

文月の庭風景 百日紅の開花始まる   Carl Zeiss Batis 2/40 CF  SONY α7RV