桜海老料理

今でこそ旅グルメ番組で取り上げられるコトも多く知名度の上がった桜海老だが、やはり静岡・駿河湾の特産品の代表格であることに変わりはない。
神戸の友人に別れを告げたあと福井のエロ将軍と向かった“倉沢屋”さんは駿河湾最奥に位置する由比・倉沢漁港の真上にある。

夕方の渋滞を避けて富士宮から由比に直接行ける山越えコースを選んで出発したのだが、到着時はすでに夕闇が迫っていた。青紫に沈んでゆく海に漁船の灯火がゆらりとが見える席からは、若干かすんではいるが伊豆半島も望むことができた。
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今日一日の思い出を語りながら
「先ずはビールビ−ル♪」
と乾杯をしていると真っ先に運ばれてきたのは「生桜海老」だ。
サスガに地元の料理店だけあって桜海老は新鮮そのもの、ヒゲが口中でチクチクするのがその証拠でもある。
甘くそして豊かな香りの桜海老将軍様もたいそうなオヨロコビを感じているらしく“混浴温泉のヒミツ”などディープなエロトークが炸裂しっぱなしだ。



ミニコースを注文したので、ヒラメのお造りや鯵のタタキなど間に挟まって提供されるが、やはりハイライトはこの『桜海老かき揚げ』だろう。
由比の漁師料理らしく葱さえ入っておらず、いろどりの三つ葉以外は桜海老100%のゼイタク版だ。
塩をパラリとふりかけ噛み付くとサクサクした歯ごたえのアトに甘い香りが拡がり、磯の旨みが油に溶け込んで拡散してゆく。
コンプレッションされた海老の香りと甘さはこの桜海老独特のステータスであり、あぁ静岡で生活できてヨカッタと実感できる瞬間でもある。
将軍様もこの時ばかりはトークを中断し夢中になってお召し上がりになられていたのが印象テキな昨夜の晩餐なのであった。



桜海老・磯料理『倉沢屋
http://www.sakuraebi.org/
静岡県庵原郡由比町東倉沢69-1
TEL:054-375-2454