季節のキムチ「春」

同じ季節モノのキムチを食べたのは二月の初旬でまだ寒い時期だったが、今はもうすっかり春めいてしまってキムチにも“春モノ”が登場していた。
そんなタイミングで神戸の友人たちは山形の蔵王にスキーに出かけていて、昨日の連絡では「名物の樹氷もすっかり溶けてしまっている」とのコト、ご本人たちにとっては笑うに笑えぬ状況のようだがアソビに行けないボクは「ざまーみろ、ケケケっ♪」なのである。
宿での夜の宴会はヤケ酒となり、リアルタイムで送ってくれた宴会料理の写真も心なしかクラく見える。「さぞかし美味い酒でしょー♪」…とニマニマして返事を送ったボクはそーとーワルい性格のようだ。
今朝の通信も「あめです」だって…

冬のキムチには大ぶりに切った大根やタコが入っていてとても美味しかったが、先日購入した“季節のキムチ「春」”の目玉はアスパラとキャベツだった。
キャベツはまだしもアスパラは完全にウラを取られたと言うべきか想定外の起用なのである。食してみれば旬のアスパラの歯ごたえそのもので、独特の甘みや香りもキチンと生きている。サスガです、成城石井さん…
前回もそう思ったのだが成城石井さんのキムチはヤンニョムのデキのよさに負う部分が大きいのではないか、ということなのだな。唐辛子の名産地である韓国・英陽(ヨンヤン)の農家と契約栽培している高級唐辛子を使っていたり、塩も沖縄の天然塩“シママース”といったコダワリのスペックに加え果物や海産物で甘みや旨みをコントロールしている。
以前テレビ取材で女優の黒田福美さんが韓国を訪れキムチ造りを体験、現地の方と一緒になって漬け込み作業をされていたが「ヤンニョムを白菜の葉一枚一枚にスリ込むようにやらなければ美味しいキムチは出来ないのだ」とヒジョーにテマヒマを惜しまない苦労をされていたのを思い出す。
この“季節のキムチ「春」”もそんな作り方をしているのだろうか、一つ一つの野菜の中から韓国の発酵保存食の知恵が出てくるような美味しい感動を味わっている。






霧の朝
静かな朝




Misty Morning, March 20. 2009.