大学生のころ喫茶店で食べたドリアの記憶が、その後の食生活に与えた影響の大きさを最近実感している。
どこで食べても「美味しいんだけど、なんか違うんだよね」と納得できないでいた。
もうこれは自分で作って確認するしかない…と実験を始めたのは数年前だ。
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上にのせるソースの種類を問わず、ゴハンが白飯ではこの料理(と云うよりも、その記憶の再現)は難しい。
カンタンにいってしまえばバターライスを炊けばヨイのだ。
玉葱とベーコンを粗く刻みコンソメPとバターで炊飯するのだが、ポイントは二種のスパイス。
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ホワイト・ペッパーか粗挽きブラック・ペッパーかは好みでいいだろう。ソースのスタイルで適宜選択することは意外に最終的な味の方向性を左右しない。
それよりも“一枚のロリエ”が生みだす香りと独特の風味だ。コレなしには「あのドリア」の完成はない。
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カレーソースにはすりおろし玉葱を一人前1/2ケ分くらいとたっぷり入れてある。仕上がり直前にフツーのカレー粉をさっと加えて、あのツンとした香りを強調して楽しもう。
鶏肉はフライパンで焼き、蓋をして白ワインで少し蒸しておく。
ゴハンが炊けたらトマトや鶏肉をのせ、ソースとチーズをかけてオーヴンへ。余熱しておくことをお忘れなく。
昨晩はカレーソースだったが、クリームソースやトマトソースはもちろんコクのあるデミグラス系ミートソースも抜群だ。
とにかくバターライスとロリエは不可欠な存在ということに間違いはない。
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ソーレ・ディ・パグリア
イタリア2005 赤MB
陽気なイタリア・ワインなどと書けばウケもいいのだろうが、イタリア人がみんな陽気とは限らないようにワインもその容姿や性格は様々で、お国柄の違いもそれに加わる。
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深い赤とエッジに輝く太陽のような明るさ。丁子やアニス、黒胡椒のスパイシーさに加え燻した藁のような香りも漂う。
ベリー系と柑橘系のフルーティーさは拮抗していてフレンチ・ワインとは趣が違う。
渋みよりも酸味がやや勝っているこのワインだが、やはり濃厚なバター料理よりトマトやチーズ主体の一皿の方がふさわしく思えるのは、イタリア産という先入観のなせる業なのか。
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「森の記憶」
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