ブロッサムのハーブティー

　遅くまで会話に夢中になっていた昨晩は食事もお酒も少し進み過ぎたようだが、メリーマックの石原夫妻と『花遊膳』さんで楽しんだその余韻がまだ残る朝、ボクはいつもの時間に起床してペンションのナチュラル・ガーデンを散策した。
残念ながらバラのピークは越えてしまってはいたが、そのかわり様々な花やハーブがやっと自分の出番が来たとばかりに咲き乱れ、いくら眺めていても飽きることがないくらいだ。
　ブレックファストの開始は8時、ゆったりと使う朝の時間はとてもゼイタクだが煩雑な日常から開放されるヨロコビに
「来てよかった…」
と思える貴重な時間でもある。

　朝食のサラダはその材料の殆どは自家菜園あるいはガーデンのものだった。フラワーやハーブがたっぷりとあしらわれ目にも鮮やかな一皿だが意外にボリュームもある。
ダイニングにはパンやサラダはお代わりできるようにセルフのコーナーが設けてあるので、サラダ好きなボクは大助かり。もちろん追加させていただき旬の野菜をたっぷり味わった。
ルッコラの花は初めて経験したが、小さくかわいらしい白い花弁からもあの香りをしっかりと主張しているトコロが面白いのよー。

　この日のパンはプレーンとキャロットの二種類、もちろん自家製。軽くトーストすると美味しいが、焼かずにもっちりふんわりを楽しむのも悪くない。
ご主人手製のジャムをたっぷり塗り拡げ、フレッシュな甘酸っぱさを目一杯楽しむのだ。
ナチュラルな味のスープと共にいただいていると、メインのプレートが運ばれてくる。

　ズッキーニのソテーや地野菜とキノコのキッシュ風、今が旬のプラムのコンポート…といったベーシックに加え、今回すっかりココロ奪われたのはワラビのサラダとウドの天ぷらだ。
どちらも和風な調理方法でこのプレートにコンビさせているが、なかなかに面白くそしてよく合うのね。
時間は充分すぎるほどあるので一つ一つを丁寧に味わうコトが出来るのがなんともシアワセ…