小田原の蒲鉾   

「煮ても焼いても喰えねーヤローだぜ…」などと云った表現をするコトもあるが、カマボコはドチラもオッケーだし勿論ナマならその風味を存分に楽しめるのである。

ジツは昨日、二回蒲鉾を食べたのだ。所用があって実家で昼食を摂るコトになり、頂き物の“名古屋味噌煮込みうどん”を作ったのだが母君が小田原で購入してきた老舗の蒲鉾があるので当然切り入れる流れとなる。
ソチラは表面に紅く染めたタネを重ねた「赤かまぼこ」なので玉子の黄身や葱のグリーンに並ぶと彩りもよく、見た目にも美味しそうな煮込みうどんの出来上がりだ。
この場合はカマボコを煮た状態になるワケなのだが、一層プリプリ感が強調されて旨い。生で食べるトキよりこうして加熱された場合の方が品質の優劣がハッキリしてくる。安物はミョーなニオイがしてきたり舌触りが悪くなったりするものだが、良質なモノは白身魚のイイ香りと旨み、そしてプリプリしていながらも滑らかな感触が心地よく「あ〜魚なのね♪」と云うヨロコビに満ち溢れてしまうのだ。
そして昼に食べたカマボコがあまりに美味しかったので夕食にも再登場をお願いしたのね。ペアの白板は蕎麦屋でもおなじみの「板わさ」ってヤツにして限定ビールのお供にという寸法にキモチ良くハマってくれた。
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本来カマボコは竹の棒に巻きつけて蒸しあげられたモノであって蒲(ガマ)の穂に似ているコトから「蒲鉾」と呼ばれるようになったのだ。
棒を抜いてしまえば竹輪になるワケだが、いつのまにか板に乗せられて製造されるようになってもその名前だけは引き継がれていった…という面白いエピソードもある。
もう一つ興味深い文献もあった。(出典はWikipedia

平安時代の『類聚雑要抄』には藤原忠実が永久3年(1115年)に転居祝いに宴会を開いた時の串を刺したかまぼこが載っている。これを確認できる最古の文献上のかまぼこであるとして、業界団体がその数字をとって11月15日を蒲鉾の日としている。



ヴァラガリーナ・テロルデゴ
IGT 赤・FB
テロルデゴ100%


初めて知った葡萄の品種だ
ミンティーな香りが甘いフルーツから漂ってくような個性があるし
イタリアのワインならではの干し草のようなスパイシーさもありアタックも力強い
タンニンがしっかりと骨格を形成し安定感のある味に仕上がっているのね