(16) すっかりご無沙汰してました…

こんなに間を開けてしまったのは初めてのコトかもしれない。
半年どころではなく、ヘタをすると一年近くオジャマしていなかったような気がする。
白菜を除いて用を済ませたカンティフェア会場をアトにして向かったのは革工房メリーマックさんである。すっかりご無沙汰してました…と恐る恐るお店の戸を開けるボクに石原夫妻が変わらぬ笑顔で迎えてくれるのは本当に有難い。

冬支度にはもう少しだがすっかり秋の気配が濃くなっている清里。メリーマックさんの店先のブドウ棚は葉を黄金色に変え黒紫の実がツヤツヤと輝かせている。
エントランスには黄色いお化けパンプキンが並べられ、間もなくやってくるハロウィンのフンイキを盛り上げている。そういえばカンティフェア会場にもたくさんあったなぁ…
コレってハロウィンの顔みたいな存在でちょっと滑稽なコワさを演出したカボチャ提灯…と言うとニッポン的で、正式には「Jack-O'-Lantern」なるものらしい。いくら顔を切ってあるからといって切り裂きジャックとはカンケーないのだろうけど、なんとなくブキミさはその名の方が強く感じる。


定番の作品もあるがしばらく来ないうちに目にしたことのない新作が置かれていて、ご無沙汰のハンセーを促されるようでもある。
う〜む、どうもイケないなぁ…ココで革作品を見ると(アレも欲しいコレも欲しい)だけでなく、そういえばこんなヤツも作ってもらいたかったんだよね…などとつい考えてしまうのであって、その“つい”をまたクチにしてしまっては石原氏のお手間をとらせてしまうと云う、まあイイんだかワルいんだか判らない状態になってしまうのである。
今回お願いしたのは…って、ソレは出来上がってからの発表というコトで。それより面白いなぁと思ったのは、この三角錐形状のキイホルダーである。石原氏曰く「手巻き寿司」。なかなかにユニークなのは持って歩けば目立つカタチだけでなく何より使い勝手がよさそうだ。



もう少しゆっくりお話をしてゆきたかったのだが、来店された別のお客様との打ち合わせもあるようだし、ボクも急ぎ帰って済ませなければならないシゴトがあって早々に退散させていただいた。
エントランスにはブドウと一緒にアサガオのツルも伸びていて秋晴れとなった青空に花を開いては美しいコントラストを描いている。また近いうちに来たいな…
観光シーズンが終わって人影もまばらになった清里もまた高原らしい風情があってボクは好きなのよ。


   ◆ ◇ ◆ ◇ ◆


帰路は野辺山方面に向かい白菜購入、そして信州峠を越えて本谷川渓谷の紅葉の様子でも探ってゆこうか…とメガーヌを走らせる。
峠に近い蕎麦畑は収穫も終え茶色く枯れた蕎麦の幹が拡がっていた。サスガに紅葉には少し早かったが、周囲の山々はかすかに色づき始めているのが判った。



革工房Merrimack(メリーマック)
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〒407-0301
山梨県北杜市高根町清里3545-1
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定休日 : 毎週 火・水曜
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