ポール・ラッシュ祭 八ヶ岳カンティフェア@清里

今年も出かけたカンティフェア。2007年から三年連続で参加している格好で「ナニがそんなにいいの?」と訊かれてもジブンでは判らないが、まぁとにかく面白いのである。


富士宮を出るトキは気温が12℃だったものの朝霧高原では10℃、清里の現地では8℃しかなかった昨日である。
前日の気象予報では持つか崩れるかのビミョーな判定だったので当日のアサまで行くかどうか迷っていたくらいだ。
今にも雨が降り出しそうな会場は吐く息も白く、ダウンジャケットを着用しているヒトも目立つ。スガスガしい高原の空気…というにはちょっと過ぎたモノがあって正直少しザンネンなのである。
駐車場は混雑するコトが判っていたので早めに到着していい場所を確保したまではヨカッタが、なにせフェアの開場まではあと一時間もあるではないか。寒いので清泉寮の土産コーナーなどにはヒトが溢れストーブで暖をとっている姿など、晩秋と云うよりは初冬のフンイキなのである。


その清泉寮ではこのカンティフェアのために評判のソフトクリームを毎年スペシャルバージョンで発売していて、一昨年はフィリピンバナナに溶かしチョコレートのトッピング、昨年はカモミール練り込みと楽しむコトが出来た。
今年は地元で収穫されたフレッシュブルーベリーである。清泉寮のソフトはジャージー牛乳を使用しているので軽く爽やかなお味でイヤミな部分がない。だからどんな食材と合わせてもイイ感じに仕上がるのだろう、今年のスペシャルもジャストなバランスでカンペキな出来栄えだ。
使用しているのはフレッシュブルーベリーだけなので香料臭さなどはもちろん微塵もない。この寒いのにソフトクリームを食べるなんぞイカレてるぜ!と思われるかも知れないが、何せコレを食べないとカンティフェアは始まらないのよ。ソレに周囲を見回してもけっこーナメナメしてるヒトも多いのだな、皆さんココのソフトのデキをよくご存じなのである。
そして気温が低いので写真撮影している間にダラダラと溶け出して困ってしまうコトもなく、たいへん都合がヨカッタのだ。


さぁもう少しで開門だというアナウンスがあったのでメイン会場の入口に歩み寄った。
遠目には判らなかったのだが、ただのモニュメントだと思っていたウシの工作は小学生や清里の施設・飲食店によるペインティングのコンペになっていて、よく眺めるとジツにユカイなウシ君たちなのである。
特にコドモたちの自由な発想にはメを見張るモノがあり、こんなトコロからアートに目覚めてゆくコドモもいるのだろうし、そういったものを大切に育んでゆく土壌がこの地にあるのだなぁと思った。工芸や美術のアーティストが多くアトリエを構える清里・大泉地区らしい催しなのである。



フツーは会場に入れば「とりあえずひと回りしてから…」というのがアタリマエなのだが、ボクは真っ先に地元のおねーさまお兄さんグループが運営するブースに急いだ。
昨年この会場で食してその美味さに驚いた“新蕎麦”をいただくためである。このフェアのために早起きして打ったと云う蕎麦はつい先日収穫され乾燥製粉されたばかりの新蕎麦である。美味くないハズがないではないか。
折りたたみテーブルのカウンターには天カスと刻みネギ、そして唐辛子を刻んだ特製トッピングが準備されている。蕎麦も美味いが、この刻み唐辛子には昨年ノックアウトされて楽しみにしていたアイテムのひとつなのだな。
ウ〜ム、蕎麦がいい香りだ。唐辛子がジツによくマッチしていて、乾燥薬味とはまたひと味違う旨さをビシっとキメてくれているのだよ。
ボクがズルズルと蕎麦を手繰っているとそのいいダシの香りに引き寄せられたのかヒトが次々にやってきては注文を始め、冷気のなかに立ち上るかけ蕎麦の湯気はヨロコビの笑顔を誘っていた。


蕎麦を食べ終えミもココロも温まった。
「コレで落ち着いてアチコチ見て回るコトが出来るぜ」
と会場を歩き始めたが、人気のあるブースの前にはすでに行列さえ出来はじめているではないか。炭火コンロから流れ出るニクの脂がコゲては発する悩ましい匂いがヒトを惹きつけてやまないのだろうか。
ゴハンをしっかり食べてきたとしてもこの攻撃にはひとたまりもなく陥落してしまうのがヒトのココロというものだ。
例年出店しているこのお店は豚の丸焼が人気で、お昼前ともなれば長蛇の列となりカンタンにはテに入らない。


毎年来ているので特徴ある食事は概ねのトコロ判っているが、今年ボクのココロを捕えたのは八ヶ岳横断道路沿いにあるまきばレストランさんのブースだった。
“ふれあい動物広場”という動物と触れ合える無料スペースのある“まきば公園”に建つそのレストランは、清里からの眺めを一望できる広々とした高台にあり、八ヶ岳山麓の食材を使った料理が評判を呼んでいる。
ジャンボバーガーなどという塔のようにそびえ立つハンバーガーも有名で、一度はソレにチャレンジしてみたいと思っていたお店なのである。


オトナの手のひらより大きなパティを鉄板の上で焼く。
ヨコには厚切りの特大ベーコンスライスも並べられて同時進行で火を入れられてゆく。
温かいコーヒーを飲みながら待つこと数分、出来あがったハンバーガーはコドモなら片手では持てないスーパーサイズ“まきばバーガー”の登場だ。
コーヒーカップとそのサイズを比べていただきたい。


「なにぃ?Mのクォーターパウンダー? おととい来やがれってんだいっ!」
パティの量は300gはあるだろうか、バンズもデカいがその他の全ての具材がデカい。ソフトも蕎麦も喰ったおぢさんにはちょっとオーバーサイズかなぁ…え〜い!喰っちまえ♪
特製のタルタルソースがいいカンジだ。甲州ワインビーフと富士桜ポークのミックスパティはふんわりジューシィで絶妙な香辛料のコントロールがされている。トドメを刺しにかかる同ポークのベーコンがスモーキーでワイルドな香りをまき散らす。
ヤサイは産地ならではの新鮮さでバリバリシャキシャキを心地よいことこの上ない。美味すぎるのである。
コレで¥800か、ホットコーヒーと合わせてジャスト¥1000ってーのはかなりトクをした気分なのよ。


清里を訪れた帰りには時々立ち寄るハム日和さんも出店されていた。
手作りソーセージのホットドッグやチリドッグ、やわらかなポークがたっぷり入ったスープが大人気で、ココも長い行列が出来ている。
ご主人と挨拶だけを交わすのが精いっぱいで、お話をうかがうヨユーは全くない。オフシーズンにでもまたゆっくり出かけて、ハムづくりのお話などをお聞かせ願おうではないか。
   ◆◇◆◇◆
しかし寒い。
「もうこのへんが限界かなぁ〜」と会場を去る決意をしたのはちょうど正午で、入場ゲートからはまだ次々と人々がやってくる時刻だった。


しかしこのまま富士宮に帰るワケにはいかない。清里に来たならば必ず立ち寄るべき場所がもうひとつあるからだ。
ソレはいつもの革工房メリーマックさんで、昨日は帰ってから済ませなければならないおシゴトが一つ残っていたので立ち話だけでシツレーしてしまったが、店内には新作のカバンもいくつかお見受けし、相変わらずのご活躍をされているようである。
お店のエントランス・アーチにツルを延ばしたブドウが実をたくさん実らせていた。二種類植えたと云うブドウは運よくコチラの方が美味しいものだったらしい。石原氏がいくつか採ってお渡しくださったが、見た目は山ブドウのようでも甘くていい香りだ。一般テキに売られている食用ブドウとは別モノなのだろう、房も小ぶりで見た目も野生の香りがする。
お願いしたい革製品もあるので次はまたいつ来ようかと悩んではいるものの、現在のところ予定も立てられない状態で申し訳ないキモチなのである。
観光客もマバラとなる12月に入ってからがいいかな… 薪のいい香りがするストーブに当たりながらいただくコーヒーと会話。そんな日が待ち遠しいボクである。


革工房メリーマック
http://www.eps4.comlink.ne.jp/~merimack/

山梨県北杜市高根町清里3545-1
TEL=0551-48-5455
定休日 : 毎週 火・水曜
E-mail : merimack@eps4.comlink.ne.jp


地図


お土産にそのぶどうとストーブで煎った落花生を頂きました


財団法人キープ協会
http://www.keep.or.jp/

山梨県北杜市高根町清里3545
TEL=0551-48-2114 FAX=0551-48-3575




清里っていいトコだなぁ…って思うアナタ、ポチッとね!







今朝の富士山
昨夜の雨で冠雪が増えました



7:36AM, October 18. 2009. @Fujinomiya-City