ちょっとシカケあります…『メバチ鮪の二色丼』

いつかはドンブリにしてわしわし喰おうと思っていた冷凍マグロは機会を逸して二種類になっていた。おぉそうか、ならば一緒に乗せてみようではないか!と合い盛り作戦に打って出るのである。

どちらの鮪もメバチ、つまりそう高価ではない庶民派だ。おメメがパッチリしているからメバチ(目鉢鮪)と名付ける魚河岸の衆もなかなかにお茶目なセンスであって、ニッポン人が海洋民族でありサカナをこよなく愛してきたことの証しかもしれない。
英名はBigEyeTunaで、やっぱりガイジンがみてもデカ目玉のツナなんだな。でもそう呼ぶとなんだか可愛くないし、まるでロード・オブ・ザ・リングに登場するゴラムを想像させて食欲は減退してしまうのよ。やはり築地の仲買人が「バチ」と端折って呼ぶ辺りが勢いもあって聞いていて心地よいものなのだな。
切身になっていた中トロはヅケにして浅葱を刻んで散らしてやった。そして中落ちには根深の小口切りを混ぜて食感コントラストの面白さと臭み消しの両狙いだ。そう、特性の異なる二種類のネギを使ったところがこのドンブリのシカケなのであって、和の香草筆頭格のネギも使い分ければ合わせる食材のベクトルを上手く拡大してくれる妙味となる。
ねっとり旨味を増したヅケでゴハンを先ずは喰らう。美味いぞ。 次にネギトロをワサビ醤油でつまむと、コレがまったりとした脂肪分と微かな酸味の中にネギの刺激と香り…そしてワサビ醤油の甘みがプラスされて天国だ。美味いぞ。 
そして最後はヅケ&ネギトロのミックスで至高のメバチワールドへ。困りますねぇ、こーゆーイケないことを知ってしまうと…ってドコがワルいんだよ、コレはマグロ丼の盆栽みたいなものではないか。しかも決してカオスに陥ることのない誇りも保っていてジツに鮮やかな融合が為されている。当たり前だ、出所は一緒なんだからさ。いや〜ソレにしても美味いぞ。
意外に安上がりだったし、う〜ん…もっと買っておけばよかったなあ。



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撤収してました…



August 20. 2011.