今年のB級グルメの祭典・B-1グランプリは岡山県で開催された。静岡県からは4団体が参加していたが、その中のひとつに西伊豆・田子の『潮がつおうどん』があるのを見て(そうだ!アレがあったじゃん…)と思い出したエロおやぢである。
西伊豆の海岸線を延々と走っては買いに行ったのは2009年の師走、もう二年も経ってしまったのか…あのとき喰った『小鯵寿司』は美味かったなあ…と件の“潮がつを”を冷蔵庫のチルドルームから取り出してみた。フツーならとっくにダメになっている海産物加工品だが、こいつは強力な塩蔵と寒風干しという伝統テキ保存手段によってその時間経過を問題なく乗り切っている。
包んであったラップを解いてみても腐敗はおろかカビ・変色・異臭など一切なく、ジツに美味そうな潮の香りが蘇ってきた。いいぞ、これこれ。早速ガスグリルに突っ込んで焼いてみると(うへ〜)と思う程に潮が結晶して浮いていた。そう、だから品質を保ったまま長期保存が可能なのよね。
鰹の旨味がギュッと濃縮された“潮がつを”はこのままクチに運ぶにはちょいとキツいものがあるが、熱湯を表面に注いでは塩分を洗い流し粗くほぐせば塩鮭と同様にゴハンのオカズには素晴らしい相棒となる。茶漬けにはその旨味とミネラルをたっぷり含んだ塩分がサイコーで(やっぱりカツヲってスゴいよな)とニマニマしながらザバザバ茶漬けをかき込む図となる。
西伊豆の田子界隈ではこの“潮がつを”を焼いた物を細かくほぐしてフリカケ状にしたものが町おこしの起爆剤として開発されたらしい。なるほどソレなら気軽に使えるし、このお味をしめたヒトがボクみたいに丸ごと一本購入に来てくれるかも知れないからなあ。伊豆のケーブルテレビ番組で紹介されたレシピだと、ほぐし潮がつをに刻み海苔や削りカツヲ節そして白ゴマなどを加えリッチな生フリカケに仕上げていた。いいねえ、この方法…ボクもそーしよう♪ と食品庫で干物をガサゴソやっていると少し前に購入してあった“漁師のふりかけ”なるパックが出てきた。あ〜コレってまんま使えるじゃん!なのである。鰹節にゴマ・干し小海老・刻み海苔などが予め入っているのでアトはほぐし潮がつをと混ぜてやるだけでカンタンに出来上がってしまうのね。
茹であげたうどんにこいつをザザッとかけてやりトッピングには細切り根深をあしらった。熱々のうちにガガッと混ぜ、急ぎズルズルッと食す。美味い!美味い!あ〜鰹ですよ、潮の香りですよ、駿河湾の旨味ですよ。ホカに調味料はナニも要らない、強い塩分がなるほどいい塩梅に効いている。ちょっと余分に作って朝ゴハンにもいいなあ。
◆田子漁業協同組合 水産物生産流通センター
静岡県賀茂郡西伊豆町田子1603-24
TEL=0558-53-1670 / 53-0200
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