旬のこの時期に敢えて『灰干し開き秋刀魚』とは

魚屋さんに行けば獲れたて直送便のトロ箱氷詰めにされた秋刀魚がピカピカ待っていてくれる。もちろんそれを購入してきてはパパッと塩を打ち焼けば極上のお味が楽しめることは百も承知だが、そんな時期に敢えて保存食を食べるなんて酔狂過ぎはしまいか…という心配はご尤もなのである。

ところがこの『灰干し開き秋刀魚』というヤツを一度食せば、なぜわざわざそんなことをするのかよ〜くお解りいただけるものとボクは確信している。もちろん“生さんま”の塩焼より美味いぞ!などという暴力テキ論調をすすめるものではなく、全く別の次元で美味しいものが出来上がっているからなのである。
本来の製造方法はサラシに包んだ青魚の開き・切身を火山灰に埋め込んで十数時間、魚の身肉に含まれる活性水分を抜き、同時にタンパク質分解によるアミノ酸の増加を促進(=熟成)させる製造方法だ。
日光と風に当てて作る一般の干物とはまた違ったものが出来上がり、元々の魚の鮮度がモノを言うので冷凍保存した魚の使用は不可…つまり旬がそのまま昇華するのであって、逆にある意味この時期でないと食べられないものだとも言える。

そんないいことづくめの灰干し製法であるが、テマヒマがとてもかかるので大量生産出来ないという欠点があり、古来からそうした製品は浜の高級土産物店やデパ地下でリッチなお客様のお買い上げを待っている食材であった。エロおやぢは一度なにかの拍子にそんな美味しいものを知ってしまい、また食べたくてたまらなくなっては悩みのタネを増やしただけという哀しき下層階級庶民なのである。
ところが食品加工テクノロジの発達がそんな悩みを解決してくれた。「サインはOK スキ〇レス!」というあのマークの製品でお世話になっている方も多い企業が開発したピチットシートという食品用半透膜フィルムが、旨味を残したまま水分だけを吸収し肉や魚の旨味を凝縮させてくれるので“灰干し”と同様の効果があるばかりでなく、使い捨てだから悪玉細菌繁殖の心配も要らない…という大量生産にうってつけの加工方法が現れたのだ。オカゲでその価格もぐ〜んと近いづいてくれ、こうして旬の秋刀魚を灰干し風にしたものが気軽に楽しめるようになった。
上のフォトで開き秋刀魚を包んでいるラップのようなものがそれである。水分を含んでブニブニといった感触に変化していて、ちょうど弾力のある生コンブのような感じか。こいつをそっとハガして強火の遠火で焼きあげてやるのよね。いい色に焼けた秋刀魚はふっくらジューシイなのに締まりがある…と述べると矛盾しているようだが、まさにそーゆーカンジなのであって、しかもジツに旨味が濃い。中サイズの秋刀魚なら楽勝で二枚はペロリと平らげてしまう…それくらい美味い。
放射性物質ばかりでなく覇権主義某大国から大量に降りかかってくる有害物質が覆う我が国である、安全な冷蔵庫の中で風乾加工が出来るのは有難いことではないか。今シーズンの燻製作りにはコレを活用してみようかなあ…と思っている。




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今朝の富士山
雨上がりの朝、綺麗な冠雪を纏って現れました
山頂では5時の気温がマイナス15℃だったようです




6:09AM





6:51AM, December 04. 2011. @Fujinomiya-City










Lotさま
国内では滅多に見かけないタイヤですよね(笑)
おはようございます! 輸出なんぞが主な販路なのでしょうか、たま〜に軽自動車とか農業用機械に装着されているのを見かけたりもしますが、なんとなく別のことを想像してニヤリと笑ってしまうのはボクだけでしょうかねぇ(´▽`*)アハハ
でもなかなかキャッチィでいいマークです。仰る通り全ての製品にその品質の証しとして採用してもらいたい「サインはOK…」です。ベッドからサーキットまで…って(≧∇≦)b