ある意味フグより凄い『アンコウ鍋』

JR静岡駅ビルに入っている魚屋さんがお気に入り…と前回の駄文日記に書いたけど、ナニがいいかって言えば品ぞろえと鮮度と価格のバランスが素晴らしいからなのね。たまたまとか定期スポットで良心的な仕入れをしている魚屋さんはあるけれどそこはエヴリタイムなのだな、いつ行ってもサプライズがあってジツにエキサイティングなのよ。
ボクが住んでいるのが哀愁のイナカ町ってこともあるせいか全国各地の魚介類がとびっきりの鮮度で並ぶ姿はとてもまぶしいのよね、そうなるといつもは気になって仕方のない価格部分もキモチが大きくなって「イッちまえ〜っ!」なキブンに高揚するのである。
その日は茨城県産アンコウが切り身となってザルに乗せられていた。おおっ、アンコウなんて久しぶりじゃん!例の“七つ道具”とまではいかないけれど、リッパな身肉やキモはしっかりセットになっていて「今夜は鍋で喰ってくれ」と言っているような気がしてお買い上げなのよね。


Carl Zeiss Jena  Pancolar 1.8/50  @ SONY α7

ゴロゴロ大ぶりなカットなのでから揚げも素晴らしいだろうが、寒い寒いこの時期はやはり鍋料理に限る。そしてニッポン三大珍味のひとつアンキモは蒸して豆腐のように鍋の具材とするテもあるけれど、ここはひとつ本格テキに“アンキモみそ”にして鍋ツユの調味に使うのだな。包丁でトントンとたたいた生アンキモを鍋で煎り、そこに味噌とダシ汁を加えて鍋ツユにするのだよ、そりゃめっちゃ美味いに決まってるじゃん。
何年かぶりにクチにしたアンコウの身肉はとてもエクセレントなものだった。淡白なのに豊かな旨味と脂、ぷりぷり…と云うよりむっちり弾力のある食感は関西の『てっちり』を思い起こさせる。しかしひとつ違うのは皮やヒレに近い部分に多く付着しているコラーゲンね、このブリブリねっちりとした部位のボリュームがまたスゴいのよ、ある意味フグを凌駕するパーツじゃないかなと思う。

もうひとつ記しておきたいことがある。それは珍魚ヤガラがまるごと一本で売られていたことだ。
ヤガラを初めてお刺身で食したのは真夜中に開催された2014年忘年会でのことだったけれど、それを再び食すチャンスが突然やってきてしまい少々慌てるエロおやぢなのよね。そう、冷製にね沈着にね…と熟慮してみればメインは『アンコウ鍋』なんだけど、ちょっとした前菜があれば申し分ない…ってことで、その赤ヤガラをお刺身にしていただいてみることにしたのよ。
丸ごとなので長さは90㎝くらいはあっただろうか、そのままじゃお家に持って帰れないのであって、そんな時に便利なのが対面コーナーのある魚屋さんなのだな。大将にお願いして刺身用の三枚おろしにしてもらいコンパクトなビニール袋で買い物カゴへ。
帰宅してから簡単な掃除を施して皮を引き、薄く削ぎ切にするようにお造りとしてゆくのである。飲食店ならここに刺身のツマや薬味ヤサイなどをたっぷり添えてリッパなひと皿にするのだろうけれど、早く喰いたいしメンドじゃんね〜と刺身だけを皿に盛り付けて食すバカおやぢである。


Carl Zeiss Jena  Pancolar 1.8/50  @ SONY α7

いや〜美味いなあ!やっぱりヤガラだよ。淡白な白身だしそんなに脂がのってるわけでもない、だけど旨味がスゴいんですねえ。身肉の弾力も適度な反発力があって歯応え舌触りも楽しい。
大きなヤガラだったので一度では食べ切れず翌日残った半身をまたお刺身で食べたけど、より旨味が増して美味しかったような気がする。いいなあ、旬の味だよね。
ただちょっと失敗だったのは、魚屋さんで三枚おろしにしてもらった時にアタマを捨ててしまったことなのよね。もったいなかったなあ、ソレも捨てずにもらってくれば澄まし汁のダシ取りに使えたのにねえ。きっといいダシだ出たんだろうな…と思うと口惜しくて仕方がない。


北辰水産(株式会社 北辰)
http://www.hokushin-suisan.co.jp/




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よくしたもので少しだけ日が長くなりましたね
真っ暗だった帰宅時間も
今はトワイライトゾーン
あぁ早く帰宅して風呂入ってビールを…と思う渋滞バイパス



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