でらうみゃ~でかなわんわ(58)

噂のにゃごやモーニング その35 「 cafe Taka 」

セミセルフのモーニングサービス

入口から店内に足を踏み入れるとすぐ前がカウンター形式の調理スペースになっていて、それらの席は常連さんらしきシルバー世代で既に埋め尽くされていた。そうですか、こちらもご近所さん寄り合い処的な喫茶店なんですね。
和やかにそして元気に盛り上がっているその人々をスルーして(決して否定的な意味ではなく、ちょっとした羨ましささえ感じるキブンで)ボクは左側の一般スペースに腰を落ち着けた。

そうですよねえ、フォトがないとなんだかよく解かんない説明です。でもね、突然やってきたヨソモノですから、そこでスマホやカメラを取りだして撮影開始ってのには若干の憚りを感じたのも事実なのでありまして、平素は図々しくそうした行為をするクセになんだか急に弱気なオッサンになってしまうこともあるのです。
やはりテーブル間の距離が近い店内でパノラマ撮影ってのは空いているときじゃないとムリです。逆に激混みみたいな状況のほうがやりやすいかも知れませんね…ってことで今回は店内フォトなしってことをご理解願います。

で、こちらもメニューってもんがありませんでした。まあそーゆー必要のない時間帯とその客層なのでしょう。もうすっかり慣れました、その流儀に。だから注文伺いに来てくれた経営者と思しき女性店主殿(この方がTakaさんなのかな)に「ホットコーヒーでお願いします」と何の躊躇もなく申し上げたボクです。
そしてほんの少し待っていると「は~い、サイフォンで淹れたコーヒーですよ~♪」とその女性がカップ&ソーサーを運んできてくれました。
そしてその手にはもう一枚のカラの皿が…?ん?ん?と眼がテンってやつですな。そして女性は「お好きなパンを二個と、茹で玉子がカウンターに置いてありますので…」と言ってその皿をテーブルに置いて去っていったのです。
そうか!入口わきにたくさんの種類のパンが置いてあったのはソレだったのね。ボクはてっきりテイクアウト販売もしているのかと思いましたよ。ボクはのそのそと席から立ち上がりパンを取りに行くのであります。チョイスしたのはベーコンとチーズのパン、他にもいろいろありましたけどね、なんとなく朝食にはこのテのものがいいんじゃないかと。そして指示通りにカウンターに置いてあった茹で玉子をひとつ…ふう、慣れればいいんでしょうけどね、セミセルフってのはなんとなく気を遣うなあ。

MINOLTA  M-ROKKOR 2/40  SONY α7

コーヒーはサイフォンらしい風味で雑味の少ない美味しいものでした。そしてパンは如何にも手作りって感じで見た目以上に”来るものがある”パンなのです、美味いなあ、出来ればもうひとつふたつ喰いたいんですけど。

ようやく落ち着いたところで店内を見回すヨユーもでてきた。後から後から次々と来店する客は全てシルバー世代だ。まあ早朝ですからね、そーゆーことなんでしょうけれど、例のカウンター以外の席もそのテの方々ばかりってのはちょっとねぇ…ってオマエもそーだろが!ですか?違います違います、未だ現役バリバリの肉体労働者ですってば!

MINOLTA  M-ROKKOR 2/40  SONY α7

南仏のリゾート地にあるような店舗外観からは想像も出来ないフンイキの人々が集まる喫茶店ですけれど、ナゴヤのシルバー世代はとにかく元気ハツラツですな。まあココロが若いってのもあるんでしょうか、やっぱり豊かさは心持ちからですよね。いい環境かと思います、はい。


cafe Taka
愛知県あま市森7丁目6
TEL=052-442-5772
ACT=7:30-17:00 水曜定休




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矢合観音

民間信仰の霊水を求めて集う人々


ご本尊さまは十一面観世音菩薩という矢合観音(やわせかんのん)です。
江戸時代からその井戸水がカラダにいい…という民間信仰が綿々と引き継がれる寺です。創建の由来についてはいろいろな説があってどれもソレナリな信憑性を感ずるものでありますが、安土桃山時代に矢合城主が観音様を祀ったというハナシと、江戸時代にこの村に宿泊した行者が置いていった観音像が…という説があって、まあドチラにしてもこの場所に湧き出る井戸水が万病に効くということに変わりはないわけですね。

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たまたまこの日は矢合観音さまの縁日が開催されておりまして、有志による「やわせ十八番市(おはこいち)」なるイベントが開催されていました。いや~ものすごいヒトです。平素はもうちょっとシブいのでしょうし、またボクもそーゆーものを期待して来たわけですが、なんだかびっくりです。

地元の高校生たちが境内に繰り出してはアンケート調査や案内などの活動をしているわけですが、参拝するシルバー世代にはちょっと違和感アリアリみたいな様相で、少し浮いてしまっているところが可哀想な気もしました。
まあ今どき手ブラで(いやいや女子高生が手ブラしてるんなら見ものですが、そーではなくてプレミアムグッズ無料配布などの返礼品無しでアンケート調査しているという意味です)老人を捕まえては「お願いしま~す」みたいなことを言っても厳しいかなあと思いますよ。
門前町もありますが『矢合観音』のオリジナル商品すらない現状を鑑みますと、例えば「矢合観音ミニ御守り」とか「矢合観音ご神水ボトル」といったプレミアム配布などあってもよかったのでは…と思ってみたりもするのです。

それはそうとこちらの矢合観音さんにはいわゆるごリッパな本堂・本殿といったものはなくて、なんだかフツーの民家にも似た…そう地元の集会所とか公民館みたいな建物の中にご本尊さまが祀られているようなのであります。

興味本位で中に入ってみると数多くの人々がそこで祈りを捧げておられまして、その熱意と言いますか熱気みたいなものに押され気味なボクなのであります。
いちおーお賽銭を投げ入れていつもの願い事をしてきましたけれど、ここでのアクティビティーのメインは江戸時代から続く民間信仰「万病に効く井戸水」が有名で、特に皮膚病に効果があるらしいのね。容器持参で来た参拝者たちは皆その霊水を詰めて持ち帰り、患部に付けたり飲むことによってその治癒を期待するのだと云う。
もちろんその水は汲んだだけではダメでご祈祷を受けなければいけないらしいのね、ちょっとメンドかな~なんて思いつつも、病の度合いの高い方はワラをも掴む思いでそうするに違いない。オマエもその聖水をアタマにかけたらどうなんだい?ってさ、まあそのセンもアリですよね、はいはい。
そんなこんなをいろいろ考えているうちに肝心の井戸を撮影するのを忘れてしまいました、あ~情けないハナシでやんすねえ。境内をウロウロしてハラも空いてきたってのもありますし、昼食を予約した時刻も気にかかり始めておりまして早々に退散するエロおやぢなのであります。


MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

矢合観音さまの門前町入口に小さな社がありました。
みなさんここで立ち止まってはお祈りされています。境内の聖水は皮膚病に効くとされていますが、こちらにおられたご婦人から「この観音さまは特に眼の病気にいい」とお聞きしました。近ごろは老眼も進行してけっこー不自由な思いをすることの多いボクですから、丁寧に手を合わせさせていただきましたよ。

撮影していて気が付いたのは、祀られているご神体のひとつはもしかして一刀彫の円空仏
だとしたらスゴいんですけどね、まさか手に取って確認するわけにもゆかず…。


矢合観音
愛知県稲沢市矢合町三島前2664
TEL=0587-36-2108