でらうみゃ~でかなわんわ(63)

ギャップに萌え萌え喫茶めし 

「 喫茶 シミズ 」でAランチ

主要幹線国道155号線沿いの喫茶店を紹介するのはこれで三連チャンですな。名古屋の中心部を芯にグルっと回るカタチで走るこの道は弥富市-愛西市-津島市-稲沢市-一宮市-岩倉市-小牧市-春日井市-名古屋市守山区-瀬戸市-豊田市-知立市-刈谷市-大府市-東海市-知多市-常滑市と17もの市区を通過してゆくわけであって、もう数えきれないほどの喫茶店があるのでしょうから、こいつは未だ始まりの始まりみたいなもんです。

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ブルーグレイの鋼板仕上げの店舗外装が凡そ喫茶店らしくない…と云いますか、どこか大都会の繁華街でカフェや宝飾品店としてもありそうなデザインなのであります。ただ建物の構造自体は最新のものではなくかな~りムカシに設計されたものですが、とにかくセンターに位置する円筒状の構造がメを惹きますね。
それより店名の「シミズ」という文字、このロゴタイプが素晴らしい!これも喫茶店らしくない秀逸なものでありまして、いったいどーゆーヒトがどんなセンスでデザインし、またそれをチョイスしたのはいったい誰?みたいなことを想うわけです。

MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

ところがその入り口に立ちますと、昔ながらのサンプルショウケースが設置されておりまして、またそのナカミが退色したりカスレていてシブいわけです。しかもスカスカで配置バランスも全く考慮されていない風情は哀愁すら感じます。キリンラガーの瓶ラベルは赤色が抜けてモノクロに近い状態だし、発泡酒の缶はプルトップが取り去られた使用済み…いいんですか?こんなサンプルを店頭に並べておいても、と思いますけれど、昼どきともなればランチ目当ての客がドッと押し寄せて駐車場は満杯ってことは、あまり重要なモンダイなのではないようですね。

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店内はイニシエの喫茶店スタイルであります。若干クラ目ではありますけれど、そんなに不潔な印象はありません。ナゴヤの喫茶店の常で新聞・雑誌の類は豊富に準備されていますし、各テーブルには各種調味料の他に灰皿がプリセットされていて「分煙もヘッタクレもありゃ~せんがや」みたいなフンイキが強く押し寄せているわけですね。

ボクは入口のイーゼルに立てかけてあったボードに書かれていた『Aランチ』を注文しました。お値段は¥650ですがコーヒー付にしますと¥100アップの¥750です、まあランチ価格の絶対値としてはフツーですかね。

しかし弁当箱スタイルで運ばれてきたソレを見て驚くわけです、何コレ⁉スゴいじゃん!なのですよ。メインはエビフライと鶏唐揚、そこに魚の練り物を揚げたものやヤサイ天がたっぷり寄り添っているわけだし、ポテトサラダや生ヤサイ&カットフルーツ、ゴハン、煮物、漬物…と充分過ぎるボリュームなのですよ、うっわ~参りましたねぇ。

それだけにとどまらずこの『Aランチ』には『うどん』も付いているのであります。注文取りの時に温冷が選べる旨を説明されまして、暑かったこの日は冷たいうどんでお願いしたわけです。

ハコに入ったメインのお料理も本当に美味しかったけれど、この『うどん」がめっちゃ美味くてカンゲキしましたよ。そりゃオマケみたいにしてついてくるひと品ですからトッピングはシンプルですけれど、逆にそこがまたよくてメインの引き立て役でありつつもしっかり自己主張と存在感を見せつけてくれるわけでありまして、このお店のシェフ殿が相当なウデ前であることが判ってくるわけです、でらうみゃ~でかなわんわ…。

コシがあってツルツルと喉ごしもいいうどんとカツヲの風味が利いたいいダシが「もう一杯もらえませんか?」と渇望させるのよ、薬味類もツボを押さえていて申し分ないしね。コレってナゴヤで言う所謂『ころ』ってやつですか、なんだか専門店に行ってその『ころ』を改めて食してみたくなりました。まさかイナカの喫茶店でこんな素晴らしい麺に巡り合うとは思ってもみなかったものですから。

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MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

食し終えては満足し、アフターのコーヒーをいただきます。午後のシゴト開始までの時間はあまりありませんが、ふてぶてしくタバコをぷは~しては美味しいコーヒーを楽しみます。
田園風景が続く地方の国道沿い、そこに似つかわしくないデザインの建物、ちょいと寂しいサンプルショウケース、昭和のインテリア、出来が良すぎるランチとそのお値段…なんだかそれらがゴッタ煮になってはそのギャップに萌え萌えとなった肉体労働者の昼めしタイム。
シゴトちうなのにさ、こんなに安らいでしまっていいんですかねえ。


喫茶 シミズ
愛知県稲沢市清水西川原町
TEL=0587-36-1201
ACT=7:00-17:00 木曜定休




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五月の庭風景

カラー


また先月のフォト?
だって一度にアップしてもしょーがないじゃん、見づらいと思うし
まぁねぇ、確かにズラズラと似たようなフォトだと飽きちゃうしね
そうそう!美味い料理も毎日だと感動が薄くなるよなあ
ん…違うと思いますけど


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Asahi Opt. SMC Takumar 1.4/50  SONY α7

1971年に登場したこのレンズはそれまでの金属製ヘリコイドリングを操作性の良い合成ゴムに変えデザインを一新したものではあるけれど、レンズの光学系とマウント(M42)は従来の規格を踏襲していて、その後Kマウントという新規格に全面変更されるまでの過渡期のものなのである。
プロフェッショナル写真家たちの評価は非常に高く、写りの良さ…とりわけトロけるような後ボケの美しさは絶品で、シャープさとのバランスは唯一無二の存在!と大衆一眼レフのセットレンズでは最上級の賛辞が贈られている。
確かにソレはそうなのではあるけれど、ボクとしてもうひとつ評価したい点があって、それはムカシの旭光学のレンズ製品の造りの良さなのである。ヘリコイドがスカスカだったり重かったりトルクにムラがあったりなんてものはほとんど無くて、ボクが所有している十数本のオールドTakumarたちは全てねっとり適切な操作感が保持されていて非常に心地よいのである。レンズにカビや曇りの発生がなく(これはたまたまかもしれないけれど)絞りの油浸みもない。
これは丁寧な製造作業工程と設計の素晴らしさがあるからなのであって、大衆的な価格設定だった製品ステータスではあるけれど旭光学の良心と言うべきか、その技術力の高さが如実に表れているわけなのだな。
白い花を優しい感じで撮りたい…と思った時に、ボクはナゼかこのレンズを持ち出してしまうのよ。