バースデイは『ビーフシチュウ』で

サカナ嫌いの中二剣道部員にも誕生日はやってくる。エロおやぢは仕方なしにニク料理の支度を始めるのだが、まさか誕生祝いの食卓に焼肉丼というワケにも行かないのでソレナリのテマヒマをかけてはその時を迎えるのである。


近所のスーパーはたまたま特売デイで輸入牛肉がお手頃な価格で販売されていた。例年はポンドステーキなどをドッカ〜ンと焼いてはボリュウム勝負みたいなマネをしていたが、いささかソレも効果が薄くなりつつあり今年はちょっとヒネって煮込み料理にしてみたのだ。
適度な脂とコクのある味が煮込みに適したスネ肉も廉売対象となっていて、大食いになった中二剣道部員の胃袋を満足させるだけの量を購入してもおサイフにエコノミーな支出であったのは有難いコトなのであった。
このビーフシチュウの製作には8時間を要した。ブーケガルニを入れたスープでコトコトと数時間煮込み、いったん冷却したあとに再び加熱してニクの繊維をユルくしてやる作業が必要となってくる。
ニクやヤサイの旨味が溶け出たスープは濾しては煮詰めてデミグラスソースに仕上げ、再び肉塊を放り込んではまたコトコトと煮込んでゆく…というちょ〜メンドーな工程を忍耐強くジッコーしなければならないのだ。


オカゲでスジっぽく硬かったスネ肉はほろほろと崩れんばかりに柔らかくなり、舌の上に広がる肉汁とソレが濃縮されたデミグラスソースが快楽の極値を以てヒトの頬を緩めるコトになる。
質より量というだけならともかくスキキライばかりしているワガママなガキにこんなもんを喰わして良いのだろうか…という倫理テキ危機感はあるものの、まぁジブンのために作ったと思えばいーじゃん♪みたいな極楽トンボでもある。
いや〜ソレにしても美味い。こんなにたっぷりドップリとビーフシチュウをレストランなどで食したら、いったい幾らの支払いになるのだろう。
おそらく単品でも一人前数千円の出費は覚悟しなければならないだろうし、サイドメニュウやアルコールがプラスになるコトを考えると、とても気軽に席など設けられるののではない。





さてお誕生日と言えばケーキなのである。昨年までは中二剣道部員の好物であるモンブランをホールのビッグサイズで特注してはいたが、なんとなくソレも飽きてしまったので今年はもう一つの好物であるレアチーズケーキのホールをアレンジしていただいた。
注文に応じてくれたのはこのところお気に入りのケーキ屋さんのひとつであるパティスリーjavaさんだ。このお店のケーキはキホンをしっかりと押さえたヨーロピアンタイプのケーキに現代流のアクセントが施されていてドレを食してもジツに美味なるケーキなのである。
ボクはスペシャル・モンブランの他にクラシックショコラやラズベリー系のケーキが好みで時折足を運んでは購入してくるのだが、グリコのプッチンプリンが一番スキという中二剣道部員にやはりこんなケーキを喰わして良いものなのか…というギモン符は最後まで拭い去るコトが出来ないでいる。


夕方ビーフシチュウを始めとした宴の支度にメをツリ上げながらアセアセしているところに玄関のチャイムが鳴った。
「ダレだよ〜、こんな忙しいトキにさっ!」
とインターホンを手にすると来客は知人のベトナム人だった。なんと以前に中二剣道部員の誕生日のコトをちょっと話をしただけなのにシッカリと憶えていてわざわざ届けてくれたのである。う〜む、ヒジョーに律儀なのでありフツーの日本人以上にニッポン人らしいではないか。コレは見習わなくてはならないのだな…
と、思わぬケーキの食べ比べ大会となってしまったのである。いただいたケーキは当家の近所に昔からあるというケーキ屋さんのもので、そのイナカ臭いデコレーションには思わず笑ってしまうし「今時プラスチック製の造花を添えてあるなんてさ〜(爆)」なのだが、モンダイはその外見や価格ではなくコレを自ら届けてくれた知人のココロなのであり、有難く頂戴したのである。ふわふわシットリのスポンジ生地に昔ながらの甘〜いクリーム、ばっちりとバニラも効いているぜ… なんだか小さいコロに食べたケーキを思い出してしまった。
なかなかに考えさせられるコトの多かった中二剣道部員の誕生祝いなのであった。




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今朝の富士山
晴れて暖かい…という予報ですが、現在の気温は12℃です



8:05AM, December 12. 2009. @Fujinomiya-City