ちょっと得しちゃったな『秋刀魚の佃煮』


スーパーの廉売ネタばかりではあるが、コレは一度その快感を知ってしまうともーヤメられなくなってしまうのだな。
この日もナンチャラ市とやらで色々な目玉商品が並んでいてアレもコレもと欲しくなってしまうものの、ヨクボーの趣くままに買い物を進めると商売人の思うツボにハマってしまうので朝刊チラシでメをつけた商品のみを狙っては済ませてくるのだ。
この日は冷凍解凍モノながらも秋刀魚が一本¥50。こーゆー品が出たらぜひヤリたいと思っていた料理があるのでコレ幸いに飛びついた。


4本買っても¥200なのでもっと購入してもよかったのだが、あまり量が多すぎても鍋に入らないのでコレくらいがいいとこだろう。そう、朝食や常備菜としてベンリな佃煮を作ろうという寸法なのである。
もちろんそのまま煮ても美味しいものは出来上がる。しかし一旦焼くコトによって臭みやアクが抜け落ちて一層美味しい煮物が出来上がるのは何度かこのブログでご紹介しているワザだ。
コレは近年気付いたテクニックで、以前から市販品の美味しい佃煮を購入してくると必ずコゲ目がついていたのにどうして気付かなかったのかと情けなく思えてきたりもするのだな。


たっぷりと千切り生姜を入れて甘辛いタレで煮込んでやる。強火でブクブクと加熱しても一旦焼いてあるのでそうカンタンには煮崩れに及ばない。
次第に煮詰まってトロリとしたアメ嬢…う〜んコレはエロい変換だにゃ〜…飴状になってくればそろそろ出来上がりの合図だ。
細かかったアワが大きくブクリと吹きあがるようになる一瞬手前が最適なタイミングで、ココを見誤るとカチカチかりん糖状態の最悪な結果となるし、ヘタをするとコゲてそれまでの苦労が水の泡ならぬアメの泡になってしまうのである。
鍋に入れたまま常温まで冷まし、よ〜く煮汁をシミ込ませたら完成だ。


まぁ佃煮とは言っても食してみればカンヅメの“さんま蒲焼”を想像していただければよく解るカンジのお味である。
コレがあれば朝食のオカズ作りは一品省けるワケであって、漬物などあればゴハンと味噌汁以外には火を使わなくてもリッパな朝食が出来上がる。忙しい向きには好適な作り置きオカズとして切らさぬようにしておきたいものだが、なにせこのようにナカナカのテマヒマを要するモノだけについ及び腰となってしまうのだな。
炊きたての温かなゴハンの上に乗せるとアメ嬢の汁…いや〜ん♪シツコイ…飴状の汁が溶けてゴハンにシミてゆき、甘辛い丼タレのようにワシワシ喰らいつきたくなる美味さが拡がる。また秋刀魚の身もホロリと柔らかくなり骨もそう気にせずに噛み砕ける程になっているのが嬉しいではないか。
中骨や小骨が気になる方は焼いたアト熱いうちに頭側から中心を持って引っ張ればスポンと抜けてくるので食べやすくはなる。しかしホネから出るダシはなくなるので完成した佃煮は若干上品な方向になっていることを憶えておくべきだろう。
しかし美味いなぁコレは、一緒に煮た生姜がまたオカズになるのよね… お安くテに入れて、ちょっと得しちゃったな〜な秋刀魚の佃煮なのである。




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お墓参りの帰りに立ち寄った蒲原の水谷商店さん
美味しい鰹節や削り節がたくさん
商品棚の上をふと見ると楽しい置物が…
なんだか変わったダルマさんだな〜