上州おっきりこみで『冷しカレーうどん』

昨年の秋に「上州切り込みうどん」という干麺を購入して何度か食した。ヒラヒラと幅広でもちもちツルツル美味しい麺だったが、丁度一食分残っていてそのまま放置されていたのだな。
夏になって蕎麦ばかり食していたので(たまには冷しうどんも食べたいじゃん)と思い食品庫を探ると出てきた…という次第だ。食べ残しのカレールウをダシつゆで割ればカンタンに“冷しカレーうどんつゆ”の完成、インスタントラーメンを作るのと同じくらいの速さで出来上がってしまったのである。

手打ちの素朴な麺が特徴の上州うどんを茹でずにそのまま根菜類などと煮込んで食すのが「切り込みうどん」または「おっきりこみ」で、野菜汁にうどん生地を切っては入れ切っては入れしたことからこの名がついたと伝えられている。一旦茹でずに直接煮込むのでツユにトロミがつき、寒い季節の農作業のアトにはたまらないひと品だったに違いない。
味付けは醤油も味噌もアリで、具材の種類と共に各家庭の味が個性テキに光る料理のようだ。昔から上州の女衆は働き者でカカア天下と云われていて、そんな忙しい人々が手っ取り早く食事の支度をするために自然と生み出された料理でもあり、そのレシピは甲州の“ほうとう”とよく似ている。地域によっては「煮ぼうとう」などと呼ばれているのも頷けるハナシだ。
うどんなら何でもオッケー…と思い作ってみた『冷しカレーうどん』だが、たまたまではあるものの上州切り込みうどんの不規則な断面がカレーだしの絡みを良くしてくれてナカナカにナイスなお味となって楽しむことが出来た。
冬ならたっぷり根菜を入れて「けんちんうどん」のようにして食したいところだが、まあナニをするにもメンドーでたまらない暑さのこの時期はシンプルなスタイルがよい。




☆ もう少ししたら熱いカレーうどんが恋しくなりますね(笑)
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Sora



5:30AM, August 21. 2010.