(4)『都納豆』

「なんで富士宮ジャスコ三重県桑名の納豆なの?」なのであるが、考えてもみればジャスコの前身は四日市に興した「主婦の店」が起点、そのトキ以来のお付き合いなのだろう。

確かに価格も高めだしパッケージもいまいちキャッチーではない。しかも流行りの小粒でもなく、商品構成に厳しいジャスコではすぐ消えてなくなると踏んでいた。
実際店頭に並んでいる納豆のほとんどが大手メーカー製小粒タイプだし、オマケにイオンのオリジナル商品まである。果たしてこの商品がこの田舎で生き残れるのだろうか…という疑問があった。
開店当初は売れ残って3割引シールが貼られているのをよく見かけたが最近は賞味期限も余裕があり、ある程度コンスタントな売れ行きを確保したようだ。
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食べてみて納得できた顧客がある程度いる、という事なのだろう。ボクも初めて購入したトキはちょっと不安だったが、家に帰って開けてみると納豆の包装に“経木”を使用してあるのにまずは驚いた。

食品衛生法ナンチャラのおかげさまで藁や経木といった雑菌付着率の高そうな素材は排除され、ポリやビニールといった石油化学製品に一時は駆逐された納豆容器ではあるが、近年旧来の方式も復活しつつある。
食品は工業製品ではないので「生きている」のだ。適度な保湿効果と通気が逆にその食品の可食範囲期限を延長させ、安全性にも寄与しているコトを机の上だけで仕切っている小役人も早く気づくべきだった。

大粒でふっくら、昔ながらの納豆のアノ香り…水戸の藁ヅトに包まれた小粒納豆が東の横綱なら、こちらは西の横綱と呼んでもよいだろう。単に懐かしい味という片付け方をせずに、ぜひこの本来の美味しさを知っていただきたい。
☆☆☆☆☆

『都納豆』
内容量 90g
購入価格¥137
※松経木包、外装も紙製
 タレ・カラシ添付なし
 北海道産大粒大豆使用


株式会社 小杉食品
http://www.miyakonattou.com/index.html
三重県桑名市能部字花貝戸401
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