牡蠣の料理 2012冬

温かいコーヒーを飲みながらこの日記を書いている。いつも通りの時刻に目は覚めていたけれど、ちょっとだけゆっくり床から出てのんびり朝食…そう昨日がシゴト納めだったので今日から怠惰な生活…違う!ヨユーのある日々を少しの間だけ送ることが出来るのよ。
   ◆ ◇ ◆ ◇ ◆

今月中旬におチバのマダ〜ムから殻つき生牡蠣が送られてきた。例年のことなのでヒソカに期待していたのであって、こいつが来ることが判っているから魚屋やスーパーでそれまで牡蠣を購入することは自制しては「初モノを食すヨロコビ」を倍増させるエロおやぢである。
ところが今年は先月宮城県石巻市の出張者殿より生牡蠣や活きホタテってのを頂いてしまってちょっとそのタクティクスは挫折してしまったけれども、まあお楽しみが二度もやってきたことに感謝の2012冬なのだな。

一昨年まではこの牡蠣が送られてくる度にたっぷりドップリ『かき料理』とかオイスター・ラボラトリと称してその美味しさを堪能させていただいたものだが、このところシゴトが激忙しなのでお家に帰ってからそうした気力&体力エネルギーがすっかり萎えてしまっているのよ、だからかなりイージー系の牡蠣料理しか作れなくてゴメンナサイなのだ。
しかし逆に考えてみるとシンプルなスタイルだけにストレートな牡蠣の旨味を享受出来ると言えるのであって、それが決してワルいことでもないと思う。
先ず一番最初はやはり殻をパックリと開きそのままチュ〜ルリ〜チュ〜ルリ〜ララ〜♪聞き分けのないオンナで吸ぅ〜とやってしまうアレである。これにはいろいろ各人の流儀やコダワリがあるらしいがボクは当家の庭で大量に収穫される柚子を搾って食すのがサイコーに気に入っているのよ。レモンが好き、カクテルソースがいい、タバスコ&ウースターソースが合う、塩オンリーがホンモノさ…などとハゲしいお好み主張合戦もよく耳にするけれど「カッテにやってくれ!」てなカンジでテメーがスキな喰い方をすればいいのであるし、要は牡蠣が新鮮であればなんだって美味いのさ。

そして気力をふり絞って製造した『カキフライ』の登場である。超定番…というかホカのどの料理が喰えなくてもこいつだけは絶対に外せない料理であることに異論を唱える者はいないだろう。
平素のフライものはドライパン粉を使用しているが、相手が広島の生牡蠣ならソレナリな食材でお迎えしてあげなくては申し訳ないというものだ。(うっひっひ〜、今夜はカキフライ作ってビールと白ワインでお祭りだよ〜ん♪)とハイテンションウキウキ気分で疲れているにも拘わらずシゴト帰りにスーパーに立ち寄っては“生パン粉”を購入するのである。
こうして作ったカキフライはもちろんスープリームなお味であるわけであるけれど、やはりその重要な相棒であるソースにも少しだけ工夫をしてより一層の完成度を目指さねばならない。
市販のフツーのフライソース、ウスターソースでも楽しみたいし、レモン汁だけあるいは塩だけというマニアックな食し方も1コは試したい。しかし翌日の弁当のオカズとして再利用計画が決定している状況に於いては“タルタルソース”というある意味王道テキ調味料も必須項目なのである。メンドだからと言ってユメユメ市販のチューブ入りなど使うのは犯罪にも等しい行為、ここは必ず自家製して最強のカキフライを食すべきなのね。

ムキ生牡蠣はそれでも食べきれない量があるので今年は『かきの佃煮』にしてみた。ホントはワインによく合う『牡蠣のオリーブオイル煮』にしたかったのだけれども、なんだか今シーズンは日本酒をいただく機会が多くて…というかこのところちょっとハマハマ状態なのでついそれに合う料理を選択してしまったのよ。
煮過ぎるとせっかくぷくぷくに肥えた牡蠣が締まって硬くなってしまうので調理の工程には少々神経を払う。フツーの佃煮なら砂糖や醤油・味醂といったもので最初から煮込めばいいだけのハナシだが、こいつの場合はある程度煮詰めた状態のタレ的な汁を準備しておいてササッと作る必要がある。火の通し加減、煮詰め具合などまだまだ「コレだ!」という境地には至っていないが、それでも結構なお味のものが出来上がった。
こいつで一杯飲るともう酒が旨くてたまらないのよ。そして炊きたて熱々のゴハンにのせて食せば濃いタレがジワリとシミ込んでいって、まるで上等な炊き込みご飯風になってくれるところもいい。
あぁ、今年もすっかり楽しませてもらったなあ…ごちそうさまでした。


クリック↓↓↓で応援をお願いします





キリッと冷え込んだ朝
温暖な静岡でも水溜に薄氷…





気ぜわしい師走の街道
ここは港町清水から静岡市中心部までをつなぐ通称「北街道」
ムカシは道の先に富士山が見えるノンビリした景色だったんだけどなあ
今はすっかりガチャガチャした風景になってしまってるのよ



December 25. 2012.