劣悪環境で喰う昼めしで恨み節
もうちょっとで熱中症の入り口だった先日である。ハリケーン・ツインズの暴風雨が予報されていたのでレギュラーの作業は休工決定、その時間をちょっとした屋外残務に充てることになった。ツインズの後発が接近しているせいか天候は非常に不安定で、ザ〜っと大粒の雨が降ってきたり霧雨のような弱いやつがしとしと落ちてきたり、流れの早い雲の合間から太陽がノンフィルターの強烈光線を突き刺してくる…なんて最悪の気象だった。
予想はしていたけれど死ぬほど暑い。キツネの嫁入り状態になることもしばしばで、とにかく蒸し暑くてたまらないってのも疲労を増幅させる。
近所に飲食店は無いし、フツーの弁当はとても喰う気になれないだろうなあってことが判っていたのでカップ麺&おにぎりっていう昼食持参で挑んだシゴトでもある。それでも前日までは「カレー南蛮そば」を予定していたんだけど「なんかめっちゃ暑くなりそー」ってことで当日の朝に急遽カップ焼そばに変更したのだ。
流れるアセを拭いながらようやく昼めしどきを迎えた。エアコンの効いた休憩所なんてない、資材置き場の片隅でテキトーに腰を下ろして喰うわけである。周囲は段ボールの空き箱やコンパネの切れっ端、工具や汚れたウエス、土埃、壊れかけた送風機、ハッキリ言ってゴミ置き場に近い…、屋根があるだけまだマシか。巷では女性の建設業参加促進とか自動化による若年層アピール、はてまた週休二日制導入による優秀な人材の雇用拡大なんてのがマスコミによって報道されているけれど、現実はそんな甘いもんじゃありませんから。
Canon Camera Canon Lens 2/35(L39) @ SONY NEX-7
確かに首都圏での労働環境は厳密な運用時間・清潔で快適な休憩所やシャワー設備・栄養に配慮した食堂の設置などといったものに加え、地方の労働者の二倍以上の賃金が確保されていて本当に羨ましく思う。だけど地方は全く違うのです、劣悪な環境でみんなガマンして生活の糧を得ているのですよ。そして「弁当とケガは自分持ち」なんてとんでもないコトバが当たり前のように流布している…ほとんど使い捨てに近い状態ですな。
そんなワケで火照ったカラダに冷水を浴びせ濡れタオルで汗を拭ってようやく昼食の準備にかかるわけです。四角いカップにお湯を注いで三分待つ間にオニギリを喰う。その間にもアセダラなので濡れタオルでフキフキハアハアしながら喰うのよ。
そして揚げ玉や乾燥紅生姜のトッピングを施して“たこやき風”ってやつをようやく食すわけだ。ひとくち…おぉっ、ちゃんとたこ焼き風な味がするじゃん。けっこー美味しいけど、ちょっとクドさもあるかな。
喰わないと午後のエナジー不足にって考えちゃうのでガンバってみましたけど、途中で挫折しました。どうにも喰い続ける気が起きなかったのは暑さのせいなのか、それともこのカップ焼そばのお味が原因なのかは判らない。涼しく心地よい環境ならもうちょっと印象は違っていたかな。しかし申し訳ありませんが再チャレンジする気力は残ってません。早く暑い夏が終わって欲しい…ただそれだけです。
◆ペヤング(まるか食品株式会社)
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