古代手打うどん

昔ながらのお店でお昼ゴハン

一宮市の老舗「のぶ屋」

またまた一宮市で単発に近いシゴトがあった。
時間の都合でモーニングの新規開拓が叶わなかった分、美味いランチへの期待が強くなるのであって、シゴトのことなんざぁソッチのけで現場の周辺で昼めしを喰わせてくれるお店をキョロキョロと探すエロおやぢなのだな。

ありましたありました、なんだか老舗っぽいフンイキもありますよね。なにしろ国道155号線に面したその店舗看板には「古代手打」ってゆうちょっとスゴ味のあるキーワードがダ~ン!と書かれていて、いったい「古代手打」って何なんじゃいっ!とビックリマークの連発となってしまうのであります。
まあソレは後で調べることにして、とにかくお店に入りましょう。諸事情によりサッと入ってダダッと喰ってパパっと出てゆくというスケジュールを余儀なくされているものですから、よく判んないけどアセりまくりの中年男なのですね、滑稽以外のナニモノでもありません。

店舗外側の入り口わきには美しいサンプルスペースが展開されていて、本来ならばフォトにすべきものなのですけれども、そーゆーヨユーもありません。とにかくダダ~ンと入って早く喰えそうなランチみたいなものを注文しなくてはならないのです。

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MINOLTA M-ROKKOR 2/40  SONY α7

速い安い美味いの三拍子が揃ったランチメニューがあったかどうかは知りませんけれども、メニューブックの中で一番先にメに飛び込んできたのがこの『親子丼とうどんのセット』ってやつでしてね、もうパ~ンとそれを注文してしまうエロおやぢなのであります。
サスガに速いですねえ、まるでボクの注文を予見していたかのようにクイックに提供されたものですから、いつもはデータとしてメニューブックを撮影記録したり、店内パノラマフォトみたいなものに取り掛かるわけですが、虚を突かれたかのように「とにかく喰え!」みたいにそのトレイが目の前に据えられるわけですよ。

いっや~!美味いなんてもんじゃありませんね。
親子丼は流行りのふわとろ半熟ツヤツヤみたいな出来栄えではありません、ムカシの親子丼ってのはこーゆーヤツだったじゃん!みたいなトラディショナル・スタイルなのね。若干濃い目のダシ醤油風味がたまらなく食欲マックスをキープさせるし、とにかく美味い。しっかり火を通してある分、タマゴのナマっぽさが呼び起こす飽きが生ずる余地がないところもいい。わしわし喰いまくるドンブリなのであって、ヤワな味が好みのガキは別の店に行け!ってもんだ。
そして『うどん』がまたいい。薬味のネギだけ…という究極の出で立ちだけれども、初めての出会いに厚化粧は要らない、コレでよかったと思う。香りにしっかり芯が通ったカツヲ出しと豊かな醤油の風味が手打うどんの旨味を引き立てる。あぁ、ただただ美味いとしか言えないところがちょっと悔しいけれど、職業として食レポをしているわけではないヒトならば、本当に美味しいものに巡り合った瞬間はコトバが無くなってしまうのは当然の事かと思いますよ。

で、モンダイの「古代手打」ですよね。食してなんとな~く解かった気もします。伝統テキな手法を守っているとでも言いますか、ムカシから何も変えずにこうしてるんだよね…みたいな世代を超える技術と精神っていうのかな、上手く表現できないけど、まあそんなカンジでしょ。蕎麦屋でいう「古式手打」みたいなものですかね。
あぁ、こうしたお店の『天丼』ってのは絶対に美味いんだ、あ~喰ってみたいじゃん。
喰ってみたい…あぁ『天丼』も喰ってみたい。
でもさぁもうこちらのお店って、行くチャンスがなさそーなんだよねぇ。
あぁ『天丼』喰ってみたい。


古代手打 のぶ屋
愛知県一宮市千秋町佐野工高前 49
TEL=0586-76-1176
ACT=11:00-14:00 / 17:00-20:00 水曜定休




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蟹江山 龍照院 常楽寺

創建が天平五年(733年)の奈良時代って驚きです。それにご本尊さまは木像「十一面観世音菩薩」という国の重要文化財なんだから。
尾張三十三観音・東海百観音それぞれの第十三番札所となっていて、寺院としての格式は相当に高い方かと思います。

残念ながらご本尊さまを拝観することは出来なかったのでちょっと境内を歩いてみました。鎌倉時代にはその境内が24町歩(7万2000坪)、寺領は76町歩(30万坪)もあったらしいけれど、その後安土桃山時代の戦火で灰となり、また明治の神仏分離令で大幅な縮小を余儀なくされて現在に至る…と栄枯盛衰の激しい寺なのだな。

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山号額や屋根瓦を美しく並べた中庭も素晴らしかったけれど、古の獅子瓦が苔むした石段に置かれた様など世の儚さを感じさせる風情もなかなかにいい。

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また龍照院常楽寺境内には冨吉建速神社・八劔社(とみよしたけはやじんじゃ・はちけんしゃ)というこれまた国指定の重要文化財が遺されていて、ここでは須成祭(すなりまつり)という約百日間にも及ぶ行事が何世紀にも亘って継承されているらしい。

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須成祭が愛知県指定無形民俗文化財に指定されたのが1980年(昭和55年)、また2012年(平成24年)にはその「車楽船(だんじりぶね)行事」と「神葭(みよし)流し」が重要無形民俗文化財に指定された。
そして2016年(平成28年)「山・鉾・屋台行事」がなんとユネスコ無形文化遺産に登録されたというから、この尾張地方の文化ってものが如何にスゴいものなのか…を知ることになったのね。


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鐘楼の柱に施された青銅の根巻きが美しい。
ただフォトはキレイなものを撮ってありますが朽ちて痛んでいる部分もあり、もう少しメンテナンスをしっかり行って欲しいなあと思います。江戸時代には尾張徳川家から須成祭に五十石(多分現代の一千万円近い金額)もの予算が与えられていたらしいのですから、今現在の行政府からそのあたり何とかならないものですかねえ、せっかく関連行事が世界遺産にもなったことですし。


蟹江山 龍照院常楽寺
愛知県海部郡蟹江町大字須成字門屋敷上1364番地
TEL=0567-95-2917
http://www.town.kanie.aichi.jp/soshiki/18/ryuushouin.html