■ 長崎からやってきた中道右派
長崎産と産地表示された真鯵がとても新鮮だったので購入してきました。対馬海流の流れる玄界灘は豊かな漁場で多種の海産物が沿岸の漁港に水揚げされますが、ナゼか真鯵に関しては長崎県が多いようです。
静岡の駿河湾でも真鯵はたくさん漁獲されますし、沼津近くの海では養殖も行われていて県内に出回っているんだから、わざわざ旅のモノを買わなくたっていいのに…と思われますよね、ご尤もでございます。
でもお値段も手ごろですし何より抜群の鮮度、きっとトーシローの我々が知らない流通のシクミやカラクリってものがあるのでしょうな、まあ世の中には知らない方がいいこともたくさんありますので、この部分を追求するのはヤメにしておきます。
それはさておき、真鯵ってブナンな魚ですよねぇ、クセもないし様々な調理法でいただけるわけだし、だいいち美味いんだから。それでも流行の料理に登場する機会は少なくて、どちらかと云えば保守的なイメージかな。
サバ殿はヅメカンの大ブレイクで一躍有名になって世界中の料理にアレンジされ始めたけれど、やっぱり真鯵はひたすらジミな路線で生きておりますね。中道右派と呼ぶ所以でもあります。そんな真鯵を今回は " 煮つけ " にしていただきました。焼き物や揚げ物も結構ですが、この " 煮つけ " ってやつはこんな季節に食べたくなる料理です。
あぁ、しみじみと美味しい。ちょっと濃い目の甘辛煮汁にチューニングして、煮過ぎないように強火でササッと加熱するといい感じに仕上がります。
日本酒がイケちゃって困ります。誰だ？こんな肴と酒を用意したやつは！ ってテメーじゃないか、きっちり責任とってもう一本いきますか…。おいおい、どーゆー理論なのか全く理解できませんね。まあいいじゃありませんか、何かと理由を付けて余分に飲ろうとするのが酒呑みの常態ですから。
美味しい食事のあとには季節のスイーツ、和食のあとには和の甘味…地元の菓子屋さんのものをいただくのです。酒呑んでシメは和菓子、いい気なものです。
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