リッチなモーニングは『ホテルブッフェ』そして大井川・蓬莱橋へ

前夜はルノワールの絵画みたいなフレンチでミもココロも満ち足りたってのにね、翌朝はまたまたゼイタクをしてしまったのだ。
いつも宿泊するホテルが予約で満室だったので仕方なしにちょっと上のクラスのホテルをリザーブした。前者はどちらかというとエコノミィツーリスト向けからビジネスユースが主たるところでお値段もかなりリーズナブル。しかし静岡の大手運輸流通企業が経営するだけあって接客もルームクオリティーも食事も全てにおいて満足するAクラスホテルなのよね。

対して後者はブライダルやイベントそしてハイクラスツーリスト向けの高級ホテルなのであって、JR静岡駅に直結しているといっていいほど立地も優位にある。そしていくつかある駅周辺のホテルのモーニングブッフェのなかではダントツに高い評価を得ているのだな。
ただいくらお一人様¥2060という料金がとんでもないと感じても、せっかくそこに宿泊してるんだからさソレを体験しないテはないでしょ…てなわけで近年稀に見る高額朝食にヨロめくエロおやぢなのである。
全体を見渡すととにかく質の高いものが並んでいる。種類と量も申し分ない。朝食にコレかよ…オマエはナポレオンかクレオパトラにでもなったのかい?みたいな豊かさが食す人々をガツガツさせないところが平素のチープな昼めしと大いに違うところだな。酒さえあれば夕食にも通用するものがたくさんあるぜ…ってカン違いするなよエロおやぢ。
そんなユメのような朝食セッティングに狂ってしまったのか「最初は和食系、次に洋食系でイキま〜っす」みたいに二度に分けて食すことを実践したのだな。デザートまで含めるとコーナーには三度通ったことになるし、朝めしに一時間半もかけたなんて生まれて初めてかも…なのだが、その上質さには心底まいった。
コーナーの一角では若いコックさんがオムレツを焼いてくれるのよ。プレーンにチーズに桜海老&シラスの三種があるが、当然一番最後のやつだよね。バター・生クリームを惜しげも無くたっぷり使ったできたて熱々の本格オムレツをいただけるモーニング…あぁなんてシアワセ!

おかげでホテルをチェックアウトするころになってもハラがいっぱいで、鈍っているのはカラダの動きだけでなく思考能力までもがそうなっていてどうにもならないのよね。まあいつまでもグダグダしていても時間がもったいないので本日の行動予定に則り出発することにした。
いつもなら目的地の特徴などを考慮に(今日の昼めしはナニにしよーかなあ)などとノーテンキに考えながらドライブするのだけれど、もーそんなヨユーなんぞありませんよ。考えてもみれば大バカ者だよな、いくらリッチで美味しいブッフェだからってなにも二食分…しかもフツーより品数・量ともにオーバーしたもの…を平らげるなんてさ。
御前崎の「なぶら市場」に行って駿河湾の名産品などお買い物しているうちにハラもこなれてくるかと思っていたけど、そう甘くはなかったね。え〜い昼めしを定刻に摂ることは諦めたよ!ナリユキにまかせてハラがへったら考えるってことでハラをくくった。よくしたものでそうなるとちょっとお気楽になってきてソフトクリームなんぞをペロリとやってしまうのである。しかし最新のソフトクリームマシンってのはスゴいもんだね、いろいろなフレーバーのソフトクリーム原料が一人前づつのカセットになっていて常時何十種類ものソフトクリームが提供可能、ロスもないしコストも安い、しかもかな〜り美味しいときてるもんさ。従来のミュクレをタンクに入れて冷蔵撹拌準備、頻度の高い連続使用はダメだし毎日の分解清掃もハンパなく大変というスタイルはもう過去のものなのだ。

なぶら市場からほど近い距離に中部電力浜岡原発がある。小学生の夏休み自由研究課題ではないので見学なんてしないけど、原発の周囲には巨大な風力発電設備がいくつもにょきにょきと立っていて、しかもどうやらソレは稼働していないように見えるのだよ。原発の安全性とかシクミとか現在の事故災害対策云々なんかより、どーしてその風力発電設備を稼働させないのか…というのに興味があるな。
そして浜岡といえば砂丘なのである。遠州灘に拡がる砂丘アカウミガメの産卵地でサンクチュアリになっていて地元の人々が大切に保護しているという。平和な自然公園は同時にサーフィンのメッカでもあって、その日も大勢のサーファーが押し寄せていた。ホントは砂丘に立って遠州灘を眺めたりカラス見物(サーフィン見物のこと)したかったんだけど、なにせ暑くて暑くて…同行者もお外ウォーキングはパスのようなので浜辺にあった駄菓子屋でしょんない『焼そばとイチゴかき氷』を食して退散した。あ〜このころになるとサスガにハラも少しお勤めをするようになっていたんだな。

浜岡砂丘でふと思いついたのは(そういえば島田の“蓬莱橋”って行ったことないよなあ)なのである。けっこー有名な橋なんだよね、前から(いつかは見てみたい)って気にかかっていたのよ。
それにちょっと前には「超高速!参勤交代」のロケにも使われたってことだし。お〜っし、クルマで一時間ちょっとだから行ってみるか〜なのだ。

蓬莱橋(ほうらいばし)は明治12年大井川に架けられた長さ897.4m/幅2.4mの木造橋である。現在お茶の一大産地となっている牧之原台地へは「箱根八里は馬でも越すが越すに越されぬ大井川」を命がけで渡らなければならないがために島田宿の開墾人たちが県令(現在の知事にあたる)の許可を得て建設に着手・完成したとされる橋なのだよ。しかしそこは木造橋の悲しさで大井川の増水の度に橋脚が流されるなどの被害が生じたため1965年に橋脚だけをコンクリート工法で改修して現在の姿となっているのだな。
「厄なし(長さ8974)の橋」や「長生き(長い木)の橋」とも呼ばれているらしいけど「不二=不死(幅24)の橋」でもあるんじゃないの?てなワケで平成9年に「木造歩道橋として世界一の長さ」とギネスに認定されたんだよ、リッパな認定証モニュメントが橋の袂に設置されているしね。

そして“木造歩道橋”ってことでクルマの通行はもちろんバイクもダメなのよ、通れるのはヒトと自転車だけ。オトナ¥100、コドモ¥10、自転車¥100といった通行料金…ところでコドモって何歳まで?あちこち見回したんだけどその表示がないんだよね。

ホントは砂丘と同じくこの橋を渡ってみるべきだったんだろうけどね、なにせ暑くて暑くて…ってそのセリフは聞き飽きたかい、だってすんごい猛暑だったんだから。
ギネスの認定や歴史好きの勉強ポイントだったりロケ地や観光スポットにもなっている蓬莱橋、ボクたちが行ったときも大型バスが停まっていて大勢の観光客がこの橋を渡ったりユニークな姿を見たりしているというのに、その周辺には休憩所もないしトイレらしきものも見当たらなかった。あるのはちょとした記念品を売っている通行料金徴収の番小屋と粗末な散策コース地図、“大井川河口より拾弐粁四百米”と彫られた石碑(近年設置されたもので明治時代のものではない)だけである。ちょっとさみしいなあ、もう少し整備して駐車場もキチンとして、こんな暑い日はノドを潤す水分を補給できる施設があってもいいんじゃないの?って思ったけどね、島田市には予算がないのかな…まあヤル気の問題だとは思うけど。
帰りは某ファミレスで時間調整…喫茶店がすっかり消えてしまって喫煙オッケーなお茶処がないのよね、でいつもソコを仕方なく使うんだけど…このころには胃袋も正常な状態に。この日はハワイアンフェアみたいなことをやっていたので『ガーリックシュリンプ コンボート〜カルビ焼肉』なんてプレートを注文してみた。タルタルソースで食すサココナツ風味のハワイ風唐揚げチキンやタレ味ヤキニクがバターライス&ガーリックシュリンプといい感じにロコモコしてるよ。添えてあるパイナップルがまたハワイアンだね。あ〜ビール飲みて〜
そんな軽食をつまみながら静かにこの二日間を振り返った。ほんのサワリだけだけどいちおー歴史のお勉強や見学もして楽しい一日だったな。


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今朝の富士山
台風が過ぎたあともずっと曇天か雨
やっと見えるようになりました



5:14AM, August 13. 2014. @Fujinomiya-City