フラれた末の『昼御膳』@こやま

ボクのメガーヌを入院させるためにルノー静岡まで行った先週の日曜日。ということは当然昼めしにはなにか美味いものを…という魂胆なのである。

時折ミョ〜に食べたくなる『カツ丼』は先日デカ盛りのそれを食して満足したはずなのにナゼかまた食いたくてしかたがない。ラーメン喰いたいシンドロームに冒されたことはあったけれどカツ丼はないのよね。よ〜っし、今日は『カツ丼』でキマリだぜい!思いつくお店はいくつかあるけれど廃業してしまっていたり遠かったりと、なかなか行動範囲から大きく逸脱しないお店はそう都合よくあるものではない。


まあソレも新規開拓に勤しみなさいと云う神の思し召しか。でも疲れが取れ切っていない休日の朝はちょっとズルをしてネット検索という安易な手段をジッコーするエロおやぢなのだな。おぉ出てくる出てくる…その中に静岡市中心部しかも七間町と両替町がクロスするド真ん中という好位置に「カツ丼専門店」があるではないか、しかもけっこーな老舗&お値段庶民派という(なんだかダマされてない?)くらいにオレ流なのである。
せっかく行ったのに休みだったり時間外では目的を達成できないのでキチンと調べて準備は万端、いざ突入!と意気込んでそのお店の前まで行ったまではよかったけれどOh!MyGod…なんで“臨時休業”なんかするんだい。今朝の苦労はいったいなんだったんだよ。

立ち尽くしていてもハラはいっぱいにならないのでもうアタマに来て行き当たりバッタリの新規開拓をすることにした。グルっと回っていつもは行かない逆方向の通りに出るとナニやらちょっと品の良い佇まいのお店を発見、高級そうな感じもする…所謂“敷居が高い”印象でパスしかけたのだけれど、どうしても気になったので入口ワキのお品書きを見るとリーズナブルなランチもあるではないか。ふう〜ん…日曜日でも『昼御膳』¥980なんてやってるのね、いい感じじゃん…ってことで恐る恐る暖簾をくぐった。
格子の引き戸、タングステンライトの落ち着いた照明、シンプルで清潔なインテリアがいかにもソレらしい。蕎麦打ちのスペースが設けられていて次に打つ蕎麦粉がスタンバイされている。こちらは石臼挽きの自家製粉による手打ち蕎麦がウリらしいのだが、それと対を成すもう一つの看板があって季節料理という割烹料亭テキな面も併せ持っているのだな。
『昼御膳』は蕎麦にカツ丼・かき揚げ丼・親子丼・鮪ヅケ丼のいずれかをチョイスして漬物と甘味を添えたランチなのね。本来こうした和食系のお店なら天ぷらか鮪の丼を選ぶべきなのだろうが、なにせ“カツ丼喰いたいシンドローム”の恐れもあるので先手必勝早期治療本願成就の必要があるわけだ。
カウンターではヨルの部の仕込みでもしているのだろうか様々な食材が並べられ、ご主人らしき方がテキパキと忙しそうに動き回っていた。そして奥の厨房からはゴマ油のいい香りが漂ってくる。きっと他のお客さんが注文した料理の調理なんだろうなあ…と注文しなかった『かき揚げ丼』にボ〜ッと想いを馳せているとボクの『昼御膳』が運ばれてきた。

例によってなにもつけずに蕎麦を数本手繰ってクチに運ぶ。美味い!本当に美味い。いい香りは石臼挽きの賜物か、ナチュラルな甘みと滑らかなノド越しが本格手打ちの証、こりゃいいお店を見つけたってもんだぜ。
蕎麦ツユも甘さ控えめで関東関西のジャスト中間風味、これなら蕎麦ツウも文句は言わないな。こんなに蕎麦が美味しいとモクテキの『カツ丼』が霞んじまうじゃないか。そりゃウデに自信のある季節料理のお店ですからね『カツ丼』だって上品なお味でめっちゃ旨いんだけど、この蕎麦の存在が大きすぎて“前座扱い”くらいにしか思えないところがまた口惜しい。どーせならやっぱり天ぷらか鮪の丼にしておいて『カツ丼』は日を改めて…と割り切ればよかった。
それにしてもサスガだなあと思えたのは添え物の漬物の切り方とか甘味が自家製の蕎麦かりん糖だったりと、やはり暖簾に見合ったコダワリがすごいじゃないのよ、あぁ今度はヨルの部で一杯飲りながら静岡の旬を味わうのも一興…なんてニヤつくエロおやぢなのである。



手打ち蕎麦・季節料理 こやま
静岡県静岡市葵区七間町16-6
TEL=054-253-1160
ACT=11:30-14:00 / 17:00〜 木曜定休




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涼しいのはいいんだけどね
イマイチな天候続きで…



5:46AM, August 31. 2014.