でらうみゃ~でかなわんわ(91)

市場内の食堂で名物『海鮮ちらし』

旬鮮 「一力」

全国各地に「〇〇の台所」と呼ばれる市場がある。世界的にも有名になった築地…おっと今は豊洲か…はお江戸の台所、大阪なら黒門、京都錦、神戸東山、福岡長浜、金沢近江町…と有名処を思いつくままに挙げてみたけれど、やはり人口の多いナゴヤにもそうした市場が三つほどあるのよね。
ただ他の都市と違うのはその名称が北部・中央・南部卸売市場と非常にお役テキと云いますか、歴史とか伝統を無視した名称になっているのがつまらない。まあ文句ばかり言っても仕方がないので、その中央卸売市場ってところに行ってみたのですよ。

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行ってみたまではいいんですけど、歩いて入るならまだしもクルマってビビリますねえ、だって運送業者や仲買さんなどプロと思しき方々の大小クルマやターレが「うりゃ~っ、トーシローはどかんかいっ!」みたいに殺気立ったフンイキでガンガン走り回っておりましてね、ホントにココに入っていいの?てな空間が形成されているのですよ。
まあとにかくデカいです…じゃなくて広いですと言った方が正確でしょうか。フォトは正面ゲート方面から見た様子ですが、写っている建物のウラ側にもいくつも建屋が拡がってましてね、全体像はGoogleEarthなどで見た方がよく判るでしょうな。

そんな名古屋中央卸売市場の中には一般のヒトも利用していい食事処がいくつかありまして、もちろん喫茶店なんかもあるわけです。まあボクとしては「市場内の喫茶店でモーニング」なんてクセ球で駄文日記にイロを添えるテも考えましたけれど、ソレよりナニよりこの中央卸売市場にはナゴヤじゃちょっと有名な食事処がある…と聞くに及んではそいつを捨て置くわけにはゆかないのでありますな。

「旬鮮 一力(いちりき)」…どこにでもありそうなナマエだけど、朝は4:30すぎには開店し午後は早々に終わってしまうという、まあ市場ならではの営業時間であるところが一般の飲食店とは違う所です。

とにかくスゴい人気らしい。って言いますか、ボクが行ったのは朝の7:30ころだったんですけどね、既に満席でした。単独なのでスグに吸われました…おいおい、何を「吸われ」たんだい!いやらしい誤変換ですねえ、スグに座れましたでしょ。当然相席ですけどね。

行く前から注文は『海鮮ちらし』と決めてはいたのですけれど、行ってみれば壁にビッシリと貼られた献立や、忙しいヒトのための作り置き料理が所狭しと並べ置かれている店内に驚き、そしてある種の錯乱状態に陥ってゆくわけですね。アレも喰いたいソレも試したいなど、単独ではなく複数で行けばもっと楽しみの幅も拡がるのになあ…と真に以って残念なのであります。
フォトにはありませんけれど入口正面には冷蔵ショウケースがありまして、その中には旬の海鮮お刺身の皿がびっしり。しかもドレも安くて量もたっぷりときたもんだ、出来れば…てか絶対に誰かの運転で来て、例のドリンクを一杯飲りながらという方程式でゆきたいところなのであります。

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さて予定通り『海鮮ちらし』にしようとするわけですが、果たしてソレは未だあるのでしょうか。というのも超絶人気メニューなので数量はある程度限定されているのでして、早く行かないと売り切れを起こしてしまうらしいのです。
恐る恐るお店の方に訊いてみました。厨房に「未だある~?」と掛け声を通してくれます。キンチョーの一瞬です…で、ラストワンみたいですね!よかった~スベリ込みセーフでした。
そして即座に「売り切れ」の札がメニューPOPに貼られたわけでして、ちょっと誇らしいキブンに浸るエロおやぢなのでもあります。

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ウワサには聞いていましたが、それにしてもこんなにスゴいとは思いませんでした。もうコレデモカ!ってくらいに海鮮がびっしりトッピングされています。
テーブルに最初置かれたときは刻み海苔はかかっていませんでしたが、カメラを構えたらすかさず店のヒトがソレをどさっと…う~ん参ったなあ、無い方がフォト的にはよかったんだけど。ホントはもう少し刻み海苔の量は多かったんですけどね、あまりに下の海鮮類が見えないのでフォトを撮る間だけヨコに避けてしまってます。

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MINOLTA M-ROKKOR 2/40   SONY α7

甲殻類は特大甘海老・シャコ・茹で車海老、貝類が鳥貝とホタテ貝にタイラ貝そして赤貝、軟体ものがタコと紋甲イカ、青魚がカンパチ・ブリとサバ、白身魚はタイ・サヨリ、そしてサーモンとイクラ、マグロの大切身…もうタメ息です。わしわし喰っても上品にいただいても「はあ~」なタメ息です。悶絶しそーな美味さがドンブリに集約されています。でらうみゃ~でかなわんわ。
こうした内容にもかかわらず¥1000札でお釣りをいただけるのですから、そりゃ売り切れ必至の名物になるってもんでしょ。観光地の食事処なら¥2500は確実にプライスされる料理ですね、素晴らしい。
市場に勤める方、地元の方々、観光客…もうしっちゃかめっちゃかな混雑状況でガサガサと落ち着きはありませんが、それでもこの鮮度と量と安さに引っ張られてまた行ってみたくなります。いや、独りで行くのはもうイヤですけど。


お食事処 一力
愛知県名古屋市熱田区川並町 2-22 名古屋中央卸売市場内
TEL=052-671-2417
ACT=4:40-14:30 日曜および水曜定休(その他市場の休日に準じて不定休有)






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