■ たまには基本に帰ろう
ふと思ったのは「たまには基本に帰ろう」と云うことです。もちろん旬の食材をフィーチャーしたお料理は豊かな生活を実感するものでありますが、ソコを敢えて限りなくスタート地点に近づけることによって、今の立ち位置の再確認をしてもいいのでは…なんて考えたからです。
トマトの水煮は輸入モノの紙パック、ベーコンは地元畜肉加工企業の製品で何の変哲もないタイプです。そのあたりも拘ればキリがないとでも言いましょうか、フツーに入手できるもので添加物などの心配をあまりしなくていい食材を選んでおくのも悪くはないと思います。

フライパンの上でパックから開けたホールトマトの水煮をグシュッと手でつぶし…オカゲで飛び散った果汁でTシャツを真っ赤にしてしまったけれど…そこに刻んだベーコンを適宜投入してお終い。ほどほどに煮詰まりベーコンから出た塩分の濃度がちょうどよくなったら加熱は終了です。
あとは茹で上がったパスタをダダダダッと加えて馴染ませたらお皿に盛りつけ、仕上げにパセリのコンカッセをパラパラっと…まあ見た目も単純明快ですが、お味の方もストレートかつシンプル。これがまたクセになるように美味いわけです。ヨケーなお味がしませんし、喰いたい時にタタっと出来上がってしまう所もいい。
そう、たまには基本に帰ろう。豊かな生活はここから始まる。