ラムチョップのロースト

しかも「スプリング・ラム」だぜ

ジンギスカンが好きだ。きっと北海道に渡り育たなければこうはならなかったかも知れない。

あ…誤解されるといけませんので申し上げておきますが、ジンギスカンモンゴル帝国チンギス・ハーン)という歴史上の人物のことではなくて、所謂「成吉思汗(ジンギスカン)料理」のことですから。そういえば高校生のころディスコの定番名曲に♪ジン、ジン、ジンギスカン!♪ってあったけど、アレってどーゆー意味だったのかなあ…と今になって思ってみたりもするけど、まあソレはまた別の機会に…ってことで元へ。
ジンギスカンは羊の焼ニクですね、簡単に言いますと。羊のニクは香りにちょっとクセがあるのでハマるヒトはハマるし、キライってヒトはそーゆー人生を歩むしかないのである。ボクはあの脂の甘い香りと肉の旨味の適度な深さが好きだし、北海道札幌「ベル食品」さんの成吉思汗のタレが生み出す鉄壁コンビネーションにベタ惚れしてしまっているファンなのよね。

そんなボクも静岡に戻ってから知った羊肉料理のひとつにラム肉(仔羊の肉)のローストというものがある。欧州では鹿肉と並び貴族さまたちが食す高級料理だったらしいけれど、今はすっかり敷居も低くなって庶民にテの届くお料理になりましたね。
その中のラムチョップ…肋骨つきのロース&バラ肉@仔羊ですよ、これがまたサイコーなんです。羊のニクですから小ぶりですしねフォークやナイフは不要、手に取ってかぶりつくシチュエイションはフライドチキンに似たものがありますな。

Carl Zeiss Jena Pancolar 1.8/50 (Zebra)  SONY α7

さて今回はそのラムチョップ、ただのラムチョップではありませんから。輸入業者さんによりますと、ニュージーランドでは春から夏にかけて豊かな水と肥沃な土壌によって植物が健康に育つわけですね、この時期の牧草は最も栄養価が高く、その牧草を食べて育った仔羊がスプリングラムと呼ばれるスペシャルグレードなラム肉になるのです。
で、見つけちゃったんですよ、隣町のちょいハイソ系スーパーで。もう買わない理由はありませんね!
元号も変わってお正月みたいになったこの黄金週間のハイライトにふさわしい食材として、むひひ~とニヤけては買い物カゴにそのパックを入れてしまうエロおやぢなのであります。もうアタマの中はスパークリングワインの泡と、焼きあがったラムチョップスキレットの上で芳ばしく悩ましい甘い香りを拡散させるシーンしか思い起こすことしか出来なくなっているのですよ。
幸いなことに母上もこのラムチョップのローストは大好物なのであって、ハイソ系スーパーとは云えけっこーマニアックな商品である「スプリングラムチョップ」のパックは三つしかセットされていないので、申し訳ありませんがオール買いさせていただきました。何か問題でも?…う~ん、ありませんよね。

調理はシンプルに行った。フライパンでオリーブオイルにガーリックの香りをつけ、塩コショウしたスプリングラムチョップに焼目をつける。それを予熱したコンベクションオーヴンに突っ込んで待つこと数分…その間にスキレットをガスオーヴンでがっちり加熱しモヤシを敷いておく。

スプリングラムチョップが焼きあがり、スキレットの上に盛られたモヤシに重ねられてゆく。この先はもう説明する必要はありませんね、まるで豚ヒレ肉のような柔らかさと弾力があるけれど、甘くて濃い薫りに包まれた赤身ニク、骨の周りに凝縮され貼り付いたニクの特別な味わい…とにかく全てが美味過ぎて、スパークリングワインを飲み過ぎないようにコントロールするのがタイヘンでした。


アンズコ・フーズ・リミテッド
http://www.anzcofoods.com/

アンズコフーズ株式会社(アンズコジャパン)
https://www.anzco.co.jp/





クリック↓↓↓で応援をお願いします





スプレーブロッコリの花畑


当家の菜園に隣接するご近所さんの畑です
最初はこんな時期に菜の花?と思いましたが
よく見ればスプレーブロッコリでした
こんな可愛らしい花が咲くんですねえ


f:id:artfoods:20190507174326j:plain
Nikon Ai-S Zoom-NIKKOR 4/80-200  SONY α7

チキンと茄子のカレー

曖昧さの確信犯

久しぶりに実家に帰り、これまた久しぶりにカレーを作った。
テメーが食べたかったってのもあるけれど、高齢の母上が体力気力共に衰えて普段はレトルトカレーを食している…というハナシを聞くに及んではなんだかみょ~に哀れにも思えたし、ここはバカ息子もイッパツ汚名返上のチャンスという最適解が転がり込んできた気もした。
だからと言ってデキもしないクセにこだわりまくり凝りまくりのおバカ調理に走るのは頭デッカチのトーシローがよく犯す間違いなのであって、一番おいしいのはメーカーの作ったルウをパッケージ記載のレシピ通りに仕上げることなのである。いやいやコレは料理にあまり慣れていない人あるいはこれからいろいろ経験して行く末はもっと上級者になりたいという志向のある人の話だ。
ボクのようにある程度のスキルを積んだヒトはソレナリな工夫や改造、応用・発展といった上積みを画策してもいっこうに構いはしない。そうです、ボクの場合はカレーソースのレシピは十年くらい前に完成形とすることに成功しているから、以来ずっとソレで通している。まあ商売ではないので本当に世間一般で評価されるかどうかは判らないけれど、食したヒトは必ず「美味い」と言ってくれているので(お世辞ヌキと信じて)きっとかな~り美味いカレーに違いない…と自負している。

RICOH XR RIKENON 1.4/50  SONY α7

レシピを知りたい方はメールでも下さい、メルアド知らなければ当駄文日記のコメント欄記入ってテもありますからね。きっとあなたの人生が明るい方向に向かってゆくことになるでしょうな。あぁもちろんその逆も大歓迎でやんす、世の中は知らないことだらけですからね、目からウロコってレシピがあることを期待しておりますです、はい。

それで今回はそのカレーソースを使って『チキンと茄子のカレー』を作ってみました。いや~美味いですねえ、さすがオレ…ってあまり自慢話やマウンティングみたいなことばかり書くと嫌われますよ、もっと謙虚にしなさい。
でもこのレシピで作るカレーソースって欧風でもなければインド風でもない。かといって伝統テキなニッポン風のカレーでもないし、すんごく悪い言い方をすれば中途ハンパなのね。まあソレだとプライドにキズがつくので「曖昧ですねえ」とでも言い直しましょうか。まあボクとしてはそこが狙い所でもあるわけでして、ある意味確信犯とも言えるわけです。各種カレーのイイトコ盗り、ドコがいけないって言うんですか?ごめなさい、美味けりゃこんな話はドッチでもいいですね。


クリック↓↓↓で応援をお願いします





護岸にびっしり


当家の西を流れる水路には石積みで護岸を施してありますが
数年前からある植物がびっしり繁殖してましてね
調べてみると「ヒメツルソバ」というナマエの植物なのでありました
ピンク色の金平糖みたいな花がけっこーキレイだったりもします


f:id:artfoods:20190502145622j:plain
Asahi Opt. Super-Takumar 1.4/50 (8-Elements)  SONY α7

ソバという名前がついていますけれど
実際はタデ科イヌタデ属の植物でソバとはカンケーないようです
近縁種のツルソバが花や葉が蕎麦に似ているのでソバの名がつき
その流れでこいつもそうなった…みたいなことのようです

釜揚げシラス

旬のシラスを朝めしゴハンにのせて

禁漁期間が定められている静岡県のシラス漁ですが、今年も春先に漁解禁となったそのシラスが旬を迎えています。
漁獲されるエリアや時期によってイワシの種類は違うのだけれども、この時期はカタクチイワシかな…そのシラスを釜揚げにしたものを購入しましてね、朝の炊きたてゴハンにドバッと乗せて喰っちゃおうじゃないのよ!って寸法です。
若干大きめのシラスだったけど、獲りたて・茹でたて・未冷凍というこの三つの要素が保たれているなら問題ありませんね、早速いただいてみましょうか。

f:id:artfoods:20190505100746j:plain
Nikon Ai Micro-NIKKOR 3.5/55  SONY α7

いや~、美味過ぎてコトバもありません。もう今死んでもいいと思うくらい美味い…ってコトバにしてるじゃん。だって何か言わないと解かってもらえないかな~なんて思いますし。まあ巷でよく表現されている賛辞(甘い柔らかいなど)は当然クリアしてますし、海の滋味…しかも今が旬…が静かにカラダの隅々までシミ込んでゆくようなエクスタシイがあるのよ。
いつもは刻み海苔を散らしたりワサビ醤油を垂らしたりしていただくこの茹でシラス(世間一般で云う釜揚げシラス)も、こうした鮮度の品ならば何も要らない。ただただ炊きたてゴハンとあわせてばっくり喰えばいいだけです。
シラスの持つ微かな塩味だけで究極の満足感、オーセンティックな美味さ。


クリック↓↓↓で応援をお願いします





庭の新緑


楓の葉は鮮やかな新緑
やはり新芽を出しているけどシブい松とは対照的ね

f:id:artfoods:20190502145452j:plain
Carl Zeiss G. Planar 2/45 T*  SONY α7


そんな楓も葉の下をよく見ると小さな小さな花が咲いています
紅いガク…ピンクの花弁…そして例のブーメランも既に形成されているではありませんか 

f:id:artfoods:20190502145437j:plain
Asahi Opt. Super-Takumar 1.4/50 (8-Elements)   SONY α7





富士山 初夏


こんな季節なのにね
ちょっとだけ冠雪が増えたみたい

f:id:artfoods:20190505090100j:plain
6:47am. May. 05. 2019. @Fujinomiya-City   Tokyo Optical Topcor 3.5/50 (Collapsible type)  SONY α7

でらうみゃ~でかなわんわ(50)

角千本店の『みそざるうどん』

こだわりが生むナゴヤの味

お店に行って食したわけではなく、帰省に当って「ナニかナゴヤらしい食べ物はないものか」とスーパーで買い物をしているときに見つけた家庭用の食品なのね。
貝新さんの『あさりの時雨煮』は酒の肴にもイケてるし朝食のお供にもナイスなので即購入したけれど、「ざるうどん」を「八丁みそだれ」で食すってのは聞いたことがなかったし、ちょっとだけ迷った。けれども大手食品メーカーのコラボ商品でもなければ、ブランドだけ自社のOEMでもない、まぎれもなく自社開発・自社製造した商品であるのが心強かったし、なにより気温が上昇する五月には冷たい麺料理ってのもいいねぇって感じで購入してみたわけです。

パッケージには「まるや八丁味噌 赤だし使用」と金色のシールが貼られていたり「大分産の柚子こしょう」が添付されているなどフツーにソコラで売られている蕎麦うどん系の商品とはキアイが違うじゃないか。ただしお値段も二食入りで¥500弱とかなり高価な部類、こりゃ美味いに違いない…美味くあってもらわなくっちゃ困ると思いましたよ。

Carl Zeiss YC Planar 1.4/50 T*  SONY α7

「角千本店」さんも「まるや」さんも知らなかったけれど、帰宅してから調べてみると「角千本店」さんは大正七年創業で本社本店の他に三店舗を構える企業、いっぽうの「まるや」さんは延元二年(1337年)の創業でその後江戸時代になってから岡崎で八丁味噌を作り続けている企業、どちらも堂々とした老舗なのであった。

最高気温が真夏並みに上昇した先日、ようやく手土産に持ち帰ったコレが活躍する機会が訪れました。まあ基本テキに半生うどんを茹でて薬味を準備すればオッケーのお手軽クッキングです。
パッケージのフォトにあるように茗荷や刻みネギと白ゴマを用意しました。青ジソは当家の庭に未だ出てきていないのでスルーです。
やや細目でつるつるとのどごしのよい麺は「きしめん」のようなしなやかさと小麦のいい香りがします。とても上質な印象です。
そしてウリの「赤だしみそだれ」をつけて食してみると、なんとまあこれが味わい深くて美味いのですねえ、そりゃナゴヤだでよお。
甘辛バランスも申し分ないみそだれはダシも効いていて、そのまま飲んでもストレスを感じないくらい…そこにうどんを浸してつるり…あぁ美味い、ジツに美味い。
そしていろいろな薬味のアシストつきで食してみるわけですが、わざわざ「大分産の柚子こしょう」を添付している理由がここで明らかになるわけですね。八丁味噌独特の甘辛さにスッキリ爽やかな辛みの柚子こしょうが加担することによって、よりスムースにうどんの旨味と香りを楽しむことが出来るわけです。こーゆー体験は初めてだがや、でらうみゃ~でかなわんわ。
角千本店さんは製麺メーカーですが、直営する飲食店の評判もよろしいようでしっかり”名古屋めし”の暖簾を守っているようですね。スーパーなどの一般店舗で販売しているこうした商品にも老舗のこだわりが生きていてナゴヤの味を強く感ずるものです。


株式会社 角千本店(かどせんほんてん)
https://kadosen.co.jp/
愛知県名古屋市北区西味鋺5丁目113
TEL=052-901-8591




クリック↓↓↓で応援をお願いします





柿の木陰から


気が付けば柿の新葉がすっかり大きくなっています
皐月の空
鮮やかな新緑
透き通る風


f:id:artfoods:20190501151018j:plain
Asahi Opt. Super-Takumar 1.4/50 (8-Elements)   SONY α7





大丈夫なの?

ゴヤの宿舎のご近所スーパーで購入してきた蕎麦
いちおー『奈良大和路 割子そば』ってなってますけど
お値段は驚愕の¥118
特売や見切り品ではなくコレが正価みたい

なんだか怖いもの見たさみたいなカンジでカゴに入れてしまいましたけど
食してみればフツーに美味しくてさ
揚げ玉・刻みネギ・海苔・だしつゆ…そしてちゃんとワサビも添付されています

生鮮食品なのにカップ麺より安いんだよ
これで利益は出るんですかねぇ…大丈夫なの?って思いますけど
とにかくメーカーさんの努力に頭が下がります





ネギボウズも花に

そんな蕎麦うどん類の薬味として欠かせないネギ
当家の菜園でも少々栽培してますが
春も過ぎてネギボウズに
そして花まで咲いちゃってさ


f:id:artfoods:20190429170742j:plain
Nikon Ai-S Zoom-NIKKOR 4/80-200  SONY α7




f:id:artfoods:20081202141605j:plain

f:id:artfoods:20081202142609j:plain:leftkotamimiさま
はじめまして、おはようございます。
お褒めの言葉と読者登録、本当にありがとうございます。カッテな妄想と煩悩だけで書き散らしている日記なので、特定の方には楽しんでいただけるのではないかと…。
ただブログの体裁を極力スッキリ見せたいのと、ヒトや約束事に縛られるのがイヤで「はてなダイアリー」から「はてなブログ」へ引っ越す際に全てのリンクを排除してしまいました。ちょっと寂しい気もしますね。
これからもよろしくお願いします。

カルボナーラ

クワトロフロマージュ

なかなかヤルじゃないか冷凍食品

美味いんですよコレが。たかが冷凍食品でしょ?なんてバカにしちゃあいけません、調理過程から全てをブラインドにしておいてコレを食したら、いったいどれだけのヒトが冷凍食品であることを言い当てられるかな…ってくらいに思ってます。

Asahi Opt. Super-Takumar 1.4/50 (8-Elements)   SONY α7

パッケージには「4種チーズのカルボナーラ」とタイトルされています。賽是利屋など庶民派イタリアンならそーゆー表記になるんでしょうけどね、ちょっと気取ったお店だと「カルボナーラ クワトロフロマージュ」なんてよくわかんねーけどありがたや~みたいなことになるのでしょうな。

「ふわとろ…」じゃありませんよ「くわとろ…」ですから。で、そのクワトロって何?ですよね、ヨコ文字表記すると quattro です、イタリア語で「4つの」って意味でして発音はクァットロ(最後の”ロ”は舌を上顎に接触させてブルブルさせるアレです)が一番近いかな。
ん~じゃあ「フロマージュ」は?ですよね…これはフランス語でチーズの事です。あれ?イタリア語とフランス語の合体かい…いやいや仰るとおりでござんす、カンペキに和製外国語でやんす。イタリア語で通すなら「クァットロ フォルマッジ」、フランス語なら「キャトル フロマージュ」となるのかな(たぶん)。まあニッポンじゃこれで通ってるんだからヨシとしておきましょう。

冷凍食品が美味いと言っておきながら正式な『カルボナーラ』の作り方を持ち出すのもナニですが、パンチェッタ(なければフツーのベーコンで代用可)をソテーし、香りが出たら生クリームをドバっと投入し、少し煮詰めたところにパルミジャーノレッジャーノのおろしたものをたっぷり加え、溶けてネバリが出てきたら火からおろし、卵黄を加えて手早く攪拌し乳化させ、そこに茹で上げパスタを加えてタタッとあえて完成…てなところですか。
そのチーズ投入のパートでパルミジャーノだけでなく、例えばゴルゴンゾーラとかモッツァレッラやペコリーノなど、まあ何でもいいから4種類のチーズを決勝戦に持ち込めばいいのである。豊かで複雑な味そして香りが拡がり、ひと味違うカルボナーラソースになるのよ。
そーゆー意味ではこの冷凍食品はよくやってると思います。ソース製造作業の内容を簡単に述べましたけれど、温度やタイミングを計るのがけっこー難しくてトーシローにはちょっと高い壁かも知れないからね、そこをサラッとスルーできるところがミニマリスト。お手軽かつ失敗のない完成品として、ヤボ用に追われる休日に有難い存在となっているのですよ。





クリック↓↓↓で応援をお願いします





パステアフタヌーン

トリプレットの悦楽

クワトロの話の次はトリプレットですか…一義的な社会通念ですと生化学の用語なんですけどね、ここではカメラのレンズの話。あ~音楽の世界では三連符のことだったなあ…つまり「トリ」は3という数値がキーになっているコトバ群の看板みたいなものですね、スリーの語源でもあります。

虫メガネと違ってカメラのレンズは一般的には一枚単独の構成ではありません、複数のレンズを組み合わせて各種の光学収差を補正したり焦点距離を安定させる設計がなされています。その昔、イギリスの光学機器技術者が開発した三枚構成(凸凹凸の組み合わせ)の写真撮影レンズがトリプレットと呼ばれるものの元祖です。
現代のレンズは最低でも4枚構成、高価で高級なレンズでは20枚を超えるものも珍しくはありません。しかし構造が簡素でコストを低く抑えられるのにソコソコの描写をするトリプレットタイプは、1970年代まで一部のニッポン製普及版一眼レフのキットレンズとして製造販売されていたわけです。
因みに本日の『カルボナーラ』のフォトは1960年代に旭光学が製造販売したスーパータクマー50mmF1.4で4群8枚構成の珍品高級レンズで撮影しております。

f:id:artfoods:20190429170354j:plain
PASTEL AFTERNOON   FUJI PHOTO FILM FUJINON 2.2/55  SONY α7

正確に分析しますとこの FUJINON 55mm F2.2 というレンズはトリプレットを改良したスピーディック型レンズ構成でして貼り合わせのない4枚ものです。…が、基本はトリプレットの延長線上にあるものですね、世界的に見てもなかなかに珍しいもののようです。
とは言ってもけっこータマ数は多い(それだけ高度経済成長期にたくさん売られていたってことです)ので入手に苦労することはありませんが、上のフォトのようにかな~り特徴的な写りをするので、巷のオールドレンズブームや銀塩フィルムカメラ復活でインスタ映えする写真が撮れるってことなど人気が出てしまい、モノのわりにお値段は「えっ?」って感じに高いのですよ。うふ、ボクは別件で入った某リサイクルショップで FUJICA ST605 というフィルム一眼レフにくっついて販売されていたこのレンズを発見しましてね、お値段が¥1600だったので即買いしてしまいました。カメラ本体に不具合があるのでジャンク扱いだったようですが、レンズを外して覗いてみればけっこークリーンでカビや曇りの兆候はありませんでした。店員さんが心配して「お客さん、これジャンクですよ」と念を押してきましたが、な~にレンズさえ生きていればボディーはどーでもいーのよ…とウキウキで持ち帰りました。

庭のベニバナドウダンツツジを絞り開放で撮影してみます。かなりゆるふわな映像です。そしてバブルボケと呼ばれる大きなリング状のボケが盛大に発生しています。絞り込めばキリッとしてくるらしいのですが、それじゃあ面白くありませんよね。ソコがこのレンズのレゾンデートルなんですから。

寿司折詰

寿司屋のプライド

母上が「お家でゆっくりお寿司を食べたい」なんて所望をされていたので近所のスーパーに走った。
走った…ってホントに走ったワケではなくてクルマで行ったってことなんですけどね、そのクルマで行くってことも”クルマを飛ばした”なんて表現する場合もあります。いや~本当にクルマを飛ばしたら道路交通法違反あるいは器物損壊の罪に問われて大変なことになってしまうわけでして、日本語ってのは本当に面白いですね。
因みに静岡弁では急いで行ったってことを”飛んでった”と言います。ヒトに「急いで来てちょ」と伝えたいときには「飛んできて~」とお願いするわけですね。なんかちょっと微笑ましいカンジもします。そうそう、先月まで北海道からナゴヤに出稼ぎに来ていた人たちと一緒だったのですが、会話の中で「投げちゃったべさ」というコトバを聞きましてね、いや~懐かしい!とカンゲキしました。それは標準語で言いますと「捨てちゃったのよ」って意味でして、これもよく考えたらけっこー言い得て妙な表現です。

OLYMPUS OM-SYSTEM G.ZUIKO AUTO-S 1.4/50  SONY α7

そうした真っ当な使い方の日本語表現には人間の温もりさえ感ずるものでありますが、近ごろは大袈裟を通り越して…というか意図的に大袈裟にするならまだいいのですが…バカじゃね~の?みたいに明らかな誤用が蔓延していてジツに不快な思いをすることも多くなりました。もう何度もこの駄文日記に書きましたけど、何でも「号泣」ってなんとかなりませんかねぇ、カンベンしてくださいマスコミ諸君。きちんと辞書をひもとき「号泣」の意味を勉強しなさい。

おっと、脱線…しかも長すぎ書きすぎ吠えすぎ。元に戻しましょう。
何でしたっけ?あ~そうそう、走ったのねスーパーに。そのスーパーではときどきこんなリッパな寿司を売っているのですよ。彩豊かでゴーカなプリントが施されたプラトレイではなく、寿司屋さんで注文して作ってもらうような”折詰箱”ですね。
そしてそこにギッシリ並べられた高級ネタの握り鮨が寿司屋のプライドを感じさせます。って、スーパーの寿司コーナーじゃないの?ですよね。そうなんです、そのスーパーに寿司コーナーは二つありましてね、ひとつはフツーのお惣菜プロダクツとして。もうひとつは魚屋も経営する寿司屋さんのコーナーです。
もちろん見慣れた寿司パック形式が殆どですが、こうして昔ながらの折詰ってやつを根気よく並べているわけです。
きっと店長(元は大将だったのかなあ)のプライドにかけてこいつを作り続けているのでしょうな、またそうしたココロを感じ取る客もおられるわけでして、並みの寿司パックなら2つは買えてしまうようなお値段であっても、長い間絶えることなく供給されているのですよ。
お味はもちろん二重マルです。ハデな演出はありませんが、上質な「食の粋」があります。一緒にいただくお酒もなるべく佳いものにしてシツレーのないようにします。


クリック↓↓↓で応援をお願いします





小手毬


窮屈な場所から少しヨユーのあるところへ移植したのが一昨年
かなりリッパに盛り返した昨年でしたが
今年はいっそうその姿を大きくした小手毬(コデマリ
まるで枝垂れ桜のように妖艶


f:id:artfoods:20190429170724j:plain
Carl Zeiss YC Planar 1.4/50 T*  SONY α7





今朝の富士山


憲法記念日
上空の雲が美しい朝になりました


f:id:artfoods:20190503055257j:plain
5:18am. May. 03. 2019. @Fujinomiya-City   Nikon NIKKOR-UD 3.5/20  SONY α7

支那忠分店

昔ながらの『支那そば』

その前に…庭の梅

用足しに出かけるのは午後にしようと思っていたのだけれど、問題は昼めしなのであります。お家で済ませてしまえば手っ取り早いのですが、ここしばらくラーメンってものを食していないことに気が付いてしまい、そんならやっぱりアノ店のアレがいいよね~なんてグズグズ考えながら庭でタバコをぷかぷか…正確に言いますと雨がけっこー激しく降っているので軒先でそれを避けながらなんですけどね。

そして眼前の梅の木をぼ~っと見ていたら、あれれ~けっこー実がなってるじゃありませんか。そうだよな、二月の中旬に花は満開になって、そこから実をつけてふくらんでゆくんだ。出張で家を留守にしている間にもしっかりと成長していてくれるのですね、まあ毎年のことですが有難いことです。この先は梅雨の真っ最中に収穫するわけでして、あと50日くらいですか。ただ出張生活との絡みがどんなふうになるのかちょっと心配です。

f:id:artfoods:20190430162145j:plain
AF-S NIKKOR 4.5-5.6G/70-300 ED VR  Nikon D300

それにしてもこの雨、なんだか恨めしいなあ。アノ店はちょっと遠いってところまではいいんだけど、観光客で渋滞するバイパスを超えて行かなくちゃならないのがいかにもメンドっちい。どこか近くでいいお店があればいいのに…って、あるじゃありませんか!
ですよですよ、通称「旧道」(正式には県道397号線:富士根停車場線)と呼ばれる古くて狭い道路沿いに昔っから在るラーメン屋さんが。

外観も昔ながら

店舗前とその横にクルマは6台くらい停められるかな、けれども意外に交通量の多い旧道からバックで入れるのは通過車両の隙を衝いての動きになるので忍耐が必要な場合もある。到着したときは満車だったけれど運よく一台の乗用車が出るところで、やはり何台か通過車両をやり過ごしてようやくネジ込んだ次第。

f:id:artfoods:20190430162451j:plain

お店の中も小さい。10~12人も入れば満席かな。みなさんギッシリの相席はこちらではごくフツーのことのようでして、ボクも空いたスペースに母上と共に腰掛けるわけです。
さて今回は『チャーシューメン』にしました。お店の前面壁に掲げられた看板には「 昔ながらの支那そば なつかしい味です」と書いてありまして、とても楽しみです。

Canon Camera SERENAR 3.5/50(L39)   SONY α7

おぉ~っと!バーンときましたね、超シンプルです。
色の濃いスープはそんなに複雑な味ではありません、モロに醤油ダネの味が塩分と共にクチに拡がります。が、決して不味いとかそーゆーことではなくて、麺とチャーシューを味わうためのベースとして出しゃばることのない役割をわきまえている感じです。
自家製の玉子麺はしっかりとした歯ごたえのストレート、小麦の風味がマジメに活きている美味しさがありますね。そして驚愕のチャーシューが待っていました。スゴいです、こいつは。
厚くスライスされたそれは豚バラ肉のもので、巷のチャーシュー麺のようにキレイに並べられているわけでもありません、ドドッと重ねるように中央に沈めてあり喰っても喰っても底から登場してくるような満足感があります。まるで角煮のように柔らかく仕上げられ、旨味と歯応えそして凄みさえ感じるその風味に完全にノックアウトされます。美味いっ!

支那そば』の定番キャストであるナルト巻やメンマも楽しみながら満足して食し終えました。ぶっきらぼうに刻まれたネギさえもこの一杯の完成度を高めている気がします。

このお店でラーメンを食したのは何十年ぶりだろう、確かムカシはごくフツーの中華料理屋さんだった気がするなあ。その時はまだ若くて食欲モリモリの時代だったから中華丼とギョーザとラーメンをイッキ喰いした記憶があるのよね。
現在は用意されているメニューとしては基本的にラーメンとチャーハンだけです。こうした生き方もあっていいんでしょう、かつては富士・富士宮を中心とした岳南地区に何店舗も暖簾分けが存在し栄華を誇った「支那忠」さんの一族、このところすっかり見かけることはなくなってしまいました。時代の流れもあるのですかね、そのほとんどが廃業っていうことで。コアなファンも多かったと聞きますが残念なことです。

それにしても次から次にお客さんがみえまして、昼どきはずっと満席が続いていた「支那忠分店」さんです。みなさんラーメン&チャーハンを注文されてまして、”知る人ぞ知る地元の名店”なんて云うカッコではなくて、ごくフツーに当たり前に食べるソウルフード、安心していただけるお昼ゴハンのお店みたいなものかな、心温まるものがあります。
好きです、こーゆーお店。帰省期間中にもういちど行きたい。


支那忠分店
静岡県富士市天間 731-2
TEL= 0545-71-3915
ACT=11:00-14:00 / 17:00-19:00 月曜定休





クリック↓↓↓で応援をお願いします





ベニバナドウダンツツジ

今が盛りです
庭の駐車スペースに干渉する位置にあるのでイジメ抜いているんですけどね
こうして紅い花を毎年咲かせてくれます
秋には葉がオレンジ色がかった真っ黄色になるのも楽しみなんです


f:id:artfoods:20190429170221j:plain
FUJI PHOTO FILM FUJINON 2.2/55  SONY α7