冷や汗クッキングから5時間、「夕食の支度をせよ」との訓示が下り思い出の冷蔵庫と対面する。
先ずビールの在庫チェックからなぜか始めてしまう自分が悲しい。
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豚コマは少量しか使わなかったので充分な量が確保されている。
もらいものの“紫玉葱”が「早く食ってくんないとボク死んじゃうもんね」とスネているような気がして採用の決定をした。
紫玉葱は品種名「アーリーレッド」といい、サラダなどで鮮やかな赤紫を披露してくれる。が、ヒネのものは辛味やアクが強いので限界に近い薄切りと丁寧な流水さらしを要求される。
胡瓜や人参も極細にして混ぜてやろう。サラダ好きの奥サマはことのほかオヨロコビになるに違いない。
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豚肉は豆板醤やブラック・ペッパー、にんにくみじん切り・生姜すりおろしなどをウリャ〜と投げつけられ、あげくの果てにビニール袋の中で酒と水を浴びせられ、そしてモミモミされる。次第にねっとりと満足げな表情に変化する豚肉だが、束の間のシアワセはここで終わる。小麦粉攻撃にむせかえり、最後には油地獄が待っているのだ。
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そのままでも美味しいのだが、別のソースをかけるとさらに旨くなった。
タマネギ・ドレッシング派と昆布ポン酢派に決裂したが、ボクはコウモリのように両方つまみ食いしてどちらにも加担しなかった。
ビールがあればドッチでもいーのだ。
キリン 一番搾り
毎回旬の素材や地方の名物料理と共に、俳優の佐藤浩市が旨そうに飲み干すシーンで楽しげなＣＭのビールだ。
今年の春は「静岡おでん」だっけ♪発売以来何年も経っているが飲み飽きのしない良いビールだと思う。
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佐藤浩市といえばＴ社の中型セダンのＣＭにも出演していて、シリアスなドラマ仕立てで（そのクルマの実体とは別の話だが）これもシリーズっぽく放映されている。気の効いた台詞がナカナカやるなオヌシと、ミョーに感心したりもする。
先日メガーヌを運転しながらボクはつぶやいた…
「ヤレるさ、オレにも…」
助手席の奥サマから軽蔑の視線が送られてきた。
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