鰻の蒲焼


知人の葬儀に出席した母が、ついでにと買い物をして帰ってきた。
「しばらく食べてなかったでしょ、今晩はウナギにしましょ」
しまった!と思ったが後の祭りだ。

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好物である鰻の蒲焼がウレシクないはずはない。だが今年は“土用丑”にかける意気込みを『うなぎ断ち』という修験者みたいな行為によってより強固にしようという、まあ多少幼稚ではあるが実践の道半ばという状況だった。
落胆する心を抑制し、努めてアカルク振る舞い、夕食の準備に取り掛かる。

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農民市場で購入したトウモロコシは朝獲りということで、茹でている時の香りが食欲を刺激する。
甘く瑞々しい実は市内で栽培されたもの、やはり旅のものとは一味違う。

そして母が朝に収穫した胡瓜をタコやワカメと酢の物に。未熟ではあるが膨らみ始めた柚子の皮を散らせば、ナマイキにも割烹料理店にも劣らない一品が出来上がる。

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年間を通じて食べ、そして特に暑い時期のスタミナ源として人気の高いウナギであるが、今年は少し旗色が悪いようだ。
資源保護のために欧州産鰻の稚魚が捕獲制限されたり、中国製品の薬物汚染問題などウナギくんを取り巻く状況は厳しい。
当家では数年前より中国産の食品は購入を見合わせている。知人の食品バイヤーから中国生産業者の実態を聞いてから恐ろしくて、とてもその気になれなくなったからだ。
今日発売の週刊朝日においても「食べるな危険・中国満漢全毒リスト」なる特集が組まれている。これに限らず注意深くコトの真相を把握する必要があるだろう。
昨晩の蒲焼は県内産・吉田町のウナギであるから安心して食事が出来たが、まさか産地偽装なんかしてないですよねジャスコさん。

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それはさておき、志半ばで挫折を余儀なくされた『うなぎ断ち』であるが、やはり旨いものはウマイ。
今年の土用丑は今月の30日月曜日、その日はその日で鰻屋で食べよう。ガマンは無用と弱き者は悟った。

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ボクの一番お気に入りの鰻屋さんは…

清水屋
 住所:浜松市北区細江町気賀238の2
 電話:053−522−0063
 ホームページ→http://www.ens.ne.jp/~unasen/21.html

 ★詳しいグルメ・レポートは『カワイナルキさん』のブログで紹介されています
 コチラで→静岡は細江町にあるうなぎの名店「清水屋」のうな重: グルメ通行人カワイの金沢・石川食べナルキ

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サッポロ・エビス三兄弟
 一本ではなく三本じゃねーかよ!とお叱りを受けそうだが、飲んだのは末っ子の「THE HOP」だ。
 同じ苦みでも“執着しない”タイプの性格で、長男のそれとは性格が異なる。
 長男のボクとしては「家」に対してあまり責任を負わなくてよい二男以降はヒジョーにうらやましい存在であり、かつ意味もなく見下すボクは愚か者でもある。
 それぞれこの世に生を受けた順番を選択できたワケでもなく「彼らなりに苦しみを背負っているのだろう」と考えるとムヤミに攻撃するのは誤りだ。
 いつかアニキを超えてやろうぜ!という野望も持っているかもしれないが、二男の「THE BLACK」はそれを実現しつつあるように感じる。

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